第559号(2001.1.15)
厚木で横手市のかまくらづくり
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1月20日午後6時点灯式
厚木市は今年横手市との友好都市締結15周年を迎えるが、それを記念して1月20、21の両日、同市中町の厚木中央公園で観光物産展を開催、合わせて横手市の伝統行事である「かまくら」を製作展示して市民に広く紹介、両市の友好の絆を深める。
かまくらは横手市の雪20トンを、大型トラック2台で厚木市に搬送、同市から来厚する友好都市訪問団40人の指導を受けて大型かまくら1基とミニかまくら100基を製作する。特にミニかまくらは、作り手となる親子100人を一般公募し、厚木の子どもたちにかまくらづくりの楽しさを体験してもらう。点灯式は20日午後6時から中央公園で行われ、両市の市民が見守る中、完成したかまくらに灯をともして詩情豊かな雪国情緒を再現する。
合わせて両市の郷土芸能の紹介・発表も行われ、横手市囃子連や 秋田県人会による「なまはげ」が登場するほか、厚木市の三番叟、白龍太鼓、清流睦太鼓、荻野山中藩保存会による鉄砲隊演技、古式消防保存会のまといふりこみやはしご乗りなどの演技も披露される。
観光物産展では、横手市名物のりんごや横手米、漬け物などが販売される。このほか、もちつきや秋田県人会による「きりたんぽ鍋」の無料配布、甘酒などもふるまわれ、市民による交流を深める。
点灯式や郷土芸能などの演技は、インターネットを通じて横手市に中継され、映像による子どもたちの交流も実現する。厚木・横手両市の観光協会が主催、両市と厚木商工会議所、JAあつぎ、厚木市商店会連合会などが後援する。
雪国秋田を代表する横手市の「かまくら」は、400年以上の歴史を持ち、毎年2月15・16の2日間雪まつりとして盛大に行われる伝統行事。百を越えるかまくらと無数のミニかまくらがまちを彩り、数十本のぼんでんと小若ぼんでんが雪に踊る。厚木市からも毎年、この雪まつりに市民が訪問、かまくら体験とぼんでんコンクールなどを見学して、友好をあたためてきた。今年も2月15日から3日間、友好訪問団16人が同市を訪れる。
監査委員の罷免求めて―土地家屋調査士が行政訴訟
厚木市王子に住む土地家屋調査士金井猛さん(58)は、平成12年9月28日に、「公共下水道受益者負担金の未徴収」に関する住民監査請求を行ったが、12月18日、市の監査委員が十分な監査をしないで請求を却下したことは、手続き上違法な監査結果であり、職務上の義務違反を行った監査委員の選任者である厚木市長に対して監査委員の罷免を求める行政訴訟を横浜地裁に提出した。
訴状によると、厚木市の監査委員は地方自治法第242条で規定している「監査委員は監査を行うに当たっては、請求人に証拠の提出及び陳述の機会を与え」その陳述を聴取し詳細にわたって監査を行ない、その監査結果は「請求人に通知するとともに、これを公表しなければならない」と定めてあるにもかかわらず、監査委員は請求人に証拠の提出及び陳述の機会を与えずに請求を棄却する監査結果を本人に通知し、公表もしないという違法な監査を行ったというもの。
金井さんは、職務上の義務を怠った監査委員の選任権者である山口市長に対して、地方自治法第197条第1項の適用を請求、市長に監査委員の罷免の実行を求めるほか、監査結果は無効であるとして、市長にガス会社の受益者負担金の未収分102.888円の補償を請求している。
一般会計720億円前後に―今年は改革実施の最初の年 |
厚木市の山口巖雄市長は1月12日年頭会見を行い、昨年は「平成の改革」の年として、すべての事務事業の見直しを実施したので、今年は「改革実施の最初の年」と位置づけ、効果的な行政運営を目指す中で、厳しい財政環境に留意しつつ、施策、事業の優先度や事業経費の在り方の見直しを行いながら、特に事務的経費を中心とする経費の徹底した削減につとめるなど、常に「最小の費用で最大の効果を挙げられる努力をしてまいりたい」と抱負を述べた。
新年度の予算編成については、現在調整の最終段階を迎えており、政府見通しでは経済成長率を実質1.7%としているが、業種や地域によっては依然としてバラつきがあり、厳しい状況は脱していないとの認識を示した上で、厚木市においても恒久的な減税や個人所得の落ち込みによる税収の影響が懸念されるとして、一般会計の予算総額は景気対策にも十分な思いをめぐらしながらも、昨年の705億円をやや上回る720億円前後の規模になる見通しを明らかにした。
同市長は21世紀のスタートの年に当たる今年を「輝きの年」と位置づけ、市民がより一層の輝きを増す施策を展開していくと述べ、街づくりについては「あつぎハートプラン」の将来都市象である「私もつくる心輝く躍動のまちあつぎ」を目指して、3大政策である交通渋滞の解消、防災対策、高齢者等の福祉施策を始め、環境・教育面の整備を引き続き積極的に推進していく考えを示した。
また、医療福祉のまちづくりを充実させるため、県立厚木病院については市民の健康を守る地域サービス確保のため、市の財政負担に配慮しつつ、市立病院としての受け入れを視野に入れながら、早期に解決すべく市民の皆様と協議・検討を進めていきたいと語った。
さらに21世紀の特色あるまちづくりの方向として、情報化の進展にともなう「ITのまち」、さがみ縦貫道を始めとする高規格幹線道路などの開通を視野に入れ、インターチェンジなどを有機的に機能させる「ハイウェーのまち」、そして来年の夏、厚木市を会場に行われる「第4回アジア太平洋ハーモニカ大会」を目指した「ハーモニカのまち」の3つのまちづくりに積極的に取り組み、一つの事業で三つ以上の効果を生む「トライアングル政策」を基本としながら、「厚木らしさのあふれるまちづくりを推進していく考えを示した。
また、地方分権の新たな制度としての「特例市」については、平成14年度の移行を目指して準備を進めていると語った。
新成人3,418人―景色も心も真っ白 |
1月8日、厚木市の成人式が厚木市文化会館で開かれ、新成人約2千人が参加して20歳のお祝いを受けた=写真。
今年、成人を迎えた若者は昭和55年4月2日から56年4月1日までに生まれた男女3,418人(男性1,882人・女性1,536人)で、昨年より205人少ない。
この日は関東地方を低気圧が移動、前日夜から降り始めた雪が市内を真っ白に染め、雪の中の成人式となった。会場となった文化会館には、振袖姿の女性と真新しいスーツに身を包んだ男性であふれ、さながら同窓会の雰囲気。気の合う友達同士が楽しく語る光景があちこちで見られた。
式典は午前の部と午後の部の2回に分けて行われ、山口市長がお祝いの言葉を述べたほか、白龍太鼓の乱れ打ちや津軽三味線の吉田兄弟コンサートで新成人の門出を祝った。
出席した上依知に住む女性は「雪が降って、景色も心も真っ白。21世紀のスタートの年に成人式を迎えたことは、一生忘れない思い出になります」と話していた。
地上7メートル―はしご乗りの演技 厚木市消防出初め式
1月7日、厚木市文化会館で新春恒例の消防出初式 が行われ、市内の消防職団員や自衛消防隊員ら約600人が参加した。 |
伝統行事を再現 市役所にだんご飾り―市民に季節感贈る
1月9日、厚木市役所ロビーに「だんご飾り」がお目見えした。このだんご飾りは、厚木北地区歴史民俗談話会(中村武夫会長)のメンバー=写真=が飾ったもので、昭和57年から続いているボランティア。 会員たちは、9日の朝から米の粉で作った白やピンク、緑のだんごと縁起物の鯛、大判、小判などを市役所に持ちこみ、高さ約3メートルのカシヤナギやミズキの枝に飾りつけを行った。 だんご飾りは昔の厚木地方で、養蚕が盛んだころの農家が、小正月にまゆに見立てた「マユ玉」という米を粉にひいただんごを飾って、養蚕の豊作を祈願した行事。今では飾りつけを行う家はほとんどないが、「ふるさとの伝行事が消えてしまわないように」と、同会が市役所のほか、地元の北公民館、児童館、厚木小学校に飾って、毎年伝統行事のPRを行っている。 中丸武夫会長は「厚木地方の風習を今の子どもたちに伝えたい気持ちで作りました。市役所を訪れた人たちに、季節感と地域の伝統行事を少しでも感じてもらえたら」と話していた。 |
妻田薬師 新梵鐘を再鋳―銅鐘は永久保存
厚木市妻田の白根山妻田薬師の「銅鐘」が、長年の使用で亀裂が生じてきたため、再鋳することになり12月20日、新しい梵鐘が完成した=写真。 新しい梵鐘はこれまでのものよりやや大きい直径約70センチ。富山県高岡市に住む名匠老子次右エ門さんが製作、設置後の大晦日と元旦祭に初打ち鳴らしが行われた。 妻田薬師の銅鐘は江戸代初期の寛永10年(1633)、当時の妻田村有志が寄進して、下荻野の鋳物師木村河内守吉久によって鋳造された。吉久の鋳造した銅鐘は多いが、現存しているものはほとんどなく、同寺の銅鐘は貴重な作品。昭和47年、厚木市の重要文化財に指定されている。薬師保存会では、亀裂の入った銅鐘の使用をやめ、薬師堂内に永久保存することにした。 |
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JR相模線のルーツは一1921年に砂利鉄として開通した私鉄相模鉄道\このほど横浜市に住む地域出版代表の佐藤誠さん(61)が、JR相模線と沿線の歴史をまとめ上げ、豊富な資料をもとに解説した『JR相模線物語』を自費出版した。
JR相模線は大正10年(1921)に茅ヶ崎\寒川間に開通した相模鉄道がルーツだ。貨物輸送のほとんどが砂利輸送で、沿線住民に「砂利鉄」と呼ばれ親しまれていた。
佐藤さんは、国立国会図書館に足を運んで相模線のルーツを調べたところ、国会図書館に相模鉄道創業期の沿線株主名簿があることがわかり、それをもとに相模線をいつ誰がどのようにして開通させ、どのような経過を辿って今日を迎えたのかを丹念に調べ上げた。
そして歴代経営者と主な株主、厚木と横浜を結ぶ神中鉄道(現在の相鉄線)の歴史や、神中・相模両鉄道とも河原口に建設した駅を「厚木駅」と命名した由来、「厚木駅」と小田急線「河原口駅」が200メートルも離れてしまったこと、さらには小田急線「相模厚木駅」(現在の本厚木駅)ができるまで、神中鉄道と厚木町間に無料送迎バスが走ったエピソードなども紹介した。
また、昭和18年の神中鉄道との合併話、その後の国有化と戦後の相模線の歩み、ディーゼル気動車への転換、沿線こぼれ話、相模線各駅停車と旧駅跡などの様子も取材して歩いた。A6判250頁で一部1,800円。有隣堂、内田屋書房、久美堂で販売している。
『JR相模線物語』を、抽選で市民かわら版読者5名様にプレゼントする。ハガキに@住所A氏名B年齢C職業D電話番号E読者の声を明記の上、市民かわら版編集部まで申し込む。1月31日締切(消印有効)当選者には直接発送する。
ビオトープ考えよう―2月4日市民団体が学習会
恵まれた自然を見直してみませんか│相模川多自然型川づくりを推進する会(中林竹廣会長)では、2月4日午後2時から厚木市下津古久の相川公民館で「川の自然とビオトープの学習会」を開催する。
ビオトープとはドイツ語のBio(生き物)とTop(場所)の合成語で「生物の生息空間」を意味している。近年、学校や地域、自然保護団体などにより全国各地でこのビオトープづくりがすすめられている。
最近は超高層ビルが立ち並ぶ大阪城公園の公開空地に、ホタルの棲む小川や野鳥の水浴び場、林と原っぱなどを設けて、日本最初の都市型ビオトープを実現した企業が現れるなど、産業界でもビオトープに大きな関心が集まっている。
生態系の崩壊が進み、地域の自然を守ることが大きな課題となっている今日、ビオトープとは何なのか?その効果は?などを参加者と一緒に学習する。講師は平塚市博物館学芸員の浜口哲一さん。問い合わせは@228・6467番(中林)へ。同会は昨年11月、相模大堰多目的広場の整備計画について、「多自然型川づくりをめざしたビオトープの整備を求める陳情」を議会に提出している。
耳や言葉の不自由な方へ NTT厚木2001年版「電話お願い手帳」を作成
各市町村や希望者に無料配布
NTT東日本厚木営業支店(山本進二支店長)では、耳や言葉の不自由な方が外出先で「緊急の電話がしたい」時などに役立ててもらおうと、2001年版の「電話お願い手帳」とファクシミリ送信用紙「ふれあい速達便」=写真=を作成、厚木市や愛川町など県央四市一町一村に合わせて五百八十部を贈呈した。
この「電話お願い手帳」には、「おそれいりますが、わたしは耳や言葉が不自由です。ご協力をお願いします」と書かれてあり、メッセージカードを周囲の人に見せて電話連絡などをお願いする時に使用する。手帳はうすい灰色で、カバーには燃やしてもダイオキシンの発生しないポリオレフィンを使用している。「ふれあい速達便」は、「電話お願い手帳」と同じく、耳や言葉の不自由な方の要望に答えて作成したファクシミリ送信用紙で、A6判50枚綴り。
二十年ほど前、利用者から寄せられた要望をヒントに作成して配布したところ、大変好評を得たことから全国配布することになり、今年で19年目を迎える。
「電話お願い手帳」と「ふれあい速達便」は、NTT厚木営業支店のほか、大和、座間、海老名の各営業所でも、希望者に無料配布している。
厚木保育施設協議会では、愛される保育園づくりをめざすため、協会のシンボルとなるキャラクターデザインを公募している。
同協議会は、地域社会に密着した保育、健全な心身の発達向上、より良い保育施設の向上を目指して結成した小規模保育の保育施設で、現在九園(旭町乳幼児園、厚木こばと保育園・同水引園、ひばり幼育園、瑠璃光寺保育園、子中保育園、たろうとはなこ、ゆりかご保育園、保育ルームコスモス)が加盟している。
官製ハガキ裏面に、@住所A氏名B電話番号C6センチ×6センチサイズのキャラクターデザイン(絵や図案化したもので3色以内)D協議会へのコメント―を書いて応募する。応募資格は問わない。審査の上優秀特賞1名に2万円の商品券、佳作五名に2千円の図書券を進呈する。
応募締め切りは2月末日(消印有効)で、結果発表は3月31日。応募の宛先は〒243―0023厚木市旭町1―34―9・旭町乳幼児園・小菅まで。問い合わせは0229・0110番。