第585号(2002.03.15)

山田湘北短大学長と県立高校18校を代表して秦野南が丘高校の石川暉康校長が協定書に調印した

調印式を終え記念撮影を行う県立高校18校の校長と湘北短大の山田学長

   湘北短大が県立高校18校と教育交流授業開放や特別授業を実施相互に単位認定
 厚木市温水の学校法人ソニー学園「湘北短期大学」(山田敏之学長)は、3月12日県央・県政地区の県立高校18校と教育交流を行なう連携プログラム「湘北カレッジ・パス・プログラム」を締結、4月から高校生向けの授業開放や特別授業、パソコン集中講座などを開講し、履修を希望する高校生を受け入れるとともに、単位認定に相当する成績評価を行なう。
 少子化による入学者数の減少など、短大・大学を取り巻く経営環境は厳しさを増しており、今回の協定は地域の教育機関が共に連携することによって、高校教育の活性化をはかるとともに、短大側も生き残りを模索しようというもの。
 高校生には進路を考えるチャンスになるほか、土曜日を有効的に活用できるメリットがあり、また大学側は授業の内容を時代にマッチしたものにできるほか、はっきり目的意識を持った高校生の進学を期待できるというメリットがある。
 県下ではすでに相模原市の北里大学や茅ヶ崎市の文教大学など、7大学1短大が、地域の高校とこうした協定を結んでいるが、一度に18校と締結するのは湘北短大が初めて。
 連携プログラムは、(1)毎週水曜日と木曜日の3時限目に、文学、暮らしとIT論、都市景観論、日本語コミュニケーション、ボランティア演習(手話)などが学べる開放授業を設置するほか、(2)毎週土曜日に商経、生活科学、幼児教育、電子情報など4学科の教員が授業を受け持つ高校生向け特別授業(12回)を用意する。
 また、(3)7月29日から8月2日の夏期休暇中に行なうパソコン集中特別授業、(4)4学科の専任教員48名が高校に出向いて授業を行なう「出張授業」などを予定している。
 交流に際して高校生は大学の図書館や食堂、体育施設なども利用することができる。また、受講した高校生が同短大に入学した場合は、高校時代に取得した単位を短大の単位として認定するほか、高校でも短大で受講した単位を卒業単位として認定するなど相互に単位認定を行なうという。受講料は無料。
このほか、高校生が授業を聴講するだけでなく、教職員同士の積極的な交流をはかるシンポジウムや各種講座の開催、IT教育、国際交流、企業見学や実習などの指導、生活指導や進路指導などの各種情報交換も推進する。 
同短大では「高校側の意見や提案を取り入れた連携を目指すほか、短大が展開している国際交流やボランティア活動、さらに大学祭やクラブ活動を通した交流も活発に推進してきたい」と話している。
 3月12日15時から厚木市内のホテルで、同短大の山田敏之学長と県立高校18校の学校長が出席して「連携プログラム」の調印式が行なわれ、山田学長と18校を代表して秦野南が丘高校の石川暉康校長が調印を行った。調印後、山田学長は、「高校と大学が抱えている問題を同じテーブルで考え、解決に当たることで地域教育の活性化に取り組みたい」とあいさつした。この後、同短大商経学科観光ビジネスコースの尾形千春さんが、学生生活について報告した。調印した高校は次の通り。
 愛川高校、相原高校、足柄高校、厚木北高校、厚木商業高校、厚木西高校、厚木南高校、綾瀬高校、有馬高校、伊志田高校、伊勢原高校、海老名高校、小田原城東高校、座間高校、茅ヶ崎高校、中央農高、秦野南が丘高校、ひばりが丘高校。

「厚木が演劇で盛り上がるまちに」と代表の下河原信也さん

 「演劇連盟あつぎテアトロ」が発足演劇仲間が横のつながり
 厚木が演劇やミュージカルで盛り上がる街をつくろう\\3月1日、市内に住む演劇好きの中高校生や20代の学生、音楽指導者などが集まって「演劇連盟あつぎテアトロ」が発足した。
演劇やミュージカルを愛する若い人たちが、自由に練習・公演できる環境をつくり、各団体間のつながりを構築していこうというもので、合唱指導者の下河原信也さん(41)の呼びかけに100人を超える仲間が集まった。
 一般公募によるシティミュージカルや演劇フェステイバルを開催するほか、各団体の公演時の協力、中学・高校・大学の演劇部やサークルなどクラブ活動の郊外発表が行なえる環境づくりにも取り組み、団体や個人間の横のつながりをつくっていくという。活動の拠点となるのは厚木シティプラザ6階の250ホール。
 代表の下河原さんは「厚木は演劇好きな若い人たちが、自由に練習や公演のできる環境が整っていない。芝居やミュージカルをする場所は文化会館しかなく、公演にはお金がかかります。文化会館の厚木シアタープロジェクトもレベル重視なので、子どもたちが気軽に参加できるというわけにはいかない状況です。また、学校では演劇専門の教師もいなくて、なかなか子どもたちを指導できない。バックアップしてくれる人たちもいないので、自分たちで立ち上げようということになりました」と発足の動機を話している。
 会員は、市内で活動しているアマチュアの演劇・ミュージカル団体、合唱団体、中・高・大学の演劇部員、合唱指揮者、主婦、カメラマンのほか、大道具、照明、衣装、音響などの舞台装置を手伝ってくれるスタッフや宣伝活動を支援してくれるサポーターを含めて120人。今後、各方面に呼びかけ300人位の組織にしていきたいとしている。
 
8月にシティミュージカル上演参加者募集
 8月には企画第1弾として公募によるシティミュージカル「空から落ちてきた奇跡」を上演する。脚本、演出、作曲、振付、音楽指導、演奏、プロデュースなどをすべて自分たちの手で行なうもので、現在、ミュージカルの参加者を募集している。参加資格は小学校4年生以上の男女。3月17、24、31日と4月7日に説明会を開く。問い合わせは揩O90・3237・5673の下河原さんへ。

桜の植樹を行う荻野山中藩保存会の会員

 荻野山中藩史跡保存会が桜を植樹
 2月24日、厚木市下荻野の荻野山中藩陣屋跡史跡公園で、荻野山中藩保存会(和田美正会長・10人)による、桜の植樹が行なわれた。保存会結成5周年を記念して行ったもので、昔、山中藩が伊豆を統治していたことにちなんで、「河津桜」15本が植樹された。
 荻野山中藩跡は昭和8年、旧荻野村村民によってその歴史を刻む「山中城址」の碑が建立された。45年「荻野山中藩陣屋跡」として、市の指定遺跡となり、平成8年3月史跡公園として整備された。県内でも小田原城跡とともに、城館跡として貴重なものとされている。
 この日は、保存会の会員10名が参加して、近所の子どもたちとともに植樹を行った。和田会長は「公園が桜の名所としても多くの市民に親しまれるようになってほしい」と話していた。

 七沢の滑岩クライマーが林道清掃と苗木の植樹
 3月3日、厚木市七沢にある滑岩(なめいわ・通称弁天岩)を使用するクライマーたちが、地元の人たちと協力して広沢寺周辺の林道清掃と駐車場周辺の里山にモミジやハゼの苗木を植えた。
 滑岩は、岩登りの初心者から上級者まで使用するゲレンデとして多くのクライマーに利用されているが、ゴミを投げ捨てたり山林を荒らすなどの問題が起きて、地元では一時滑岩の使用を禁止にすることを検討してきた。
 昨年、滑岩を利用するクライマーが自主的に「広沢寺の岩場を守る会」を結成、林道の清掃作業や車両進入の自主規制を訴えてきた。この活動が地元で評価され、今回、里山づくりの会や観光協会などの協力を得られることになった。


クライマーが集まって林道清掃

  この日集まったクライマーは約100人。曇天の寒い中、ゴミ袋を片手に広沢寺の駐車場から林道のゴミを拾い、駐車場前の里山の整備と苗木の植樹を行った。守る会の相川忠昭さんは「クライマーが自主的に清掃や環境保全につとめ、地元とのより良い関係を保っていきたい」と話していた。

 

選別体験をする参加した市民

 市民がしげん再生館で資源の選別作業体験
 2月21、22の両日、厚木市上古沢の「しげん再生館」で、市民が資源の選別作業やリサイクルを体験する「リサイクル体験学習」が開かれた。
 市民がこうした作業を体験することにより、ゴミ減量とリサイクルに積極的に取り組んでもらおうと市と市ごみ対策協議会(太田金太郎会長)が実施したもので、今年で3回目。
 参加したのは、公募で集まった市民40人。1日20人前後 で最初に施設を見学、途中、実際にペットボトルの中に混ざっている異物を除去する選別作業を体験した。見学後はリサイクル教室が開かれ、21日は廃食油を使った石けんづくり、22日は生ごみ処理に役立つEMぼかしづくりを体験した。 
 最後にごみ減量・リサイクルに関する座談会を行い、参加者は「選別作業の体験を通して、もっと分別をしっかりやらないといけないと実感した」「これからもごみ減量に努力していきたい」と話していた。

 地域の大人と子どもがふれあう昔遊びなど15講座・愛甲小の児童たち学社融合事業
 2月21日、厚木市立愛甲小学校(宮嶋固建校長)で、高学年236名を対象に、4月から始まる学校完全周5日制を視野に入れた特別クラブが開かれた。講座は卓球、Tボール、ボーリング、囲碁、手芸、書道、パソコン、料理、自然観察、スペイン語、中国後、生け花、茶道、陶芸、昔遊びの15講座。
 昔遊びでは、公民館学級の愛寿大学を修了したお年寄りが、竹トンボ、お手玉、おはじき、あやとり、こま回しなど昔懐かしい遊びを子どもたちに伝えた。子どもたちはコンピュータゲームとは違った人とふれあって遊ぶことの楽しさを味わい、お年寄りたちも孫のような子どもたちとふれあうことを楽しんでいた。

 

お年寄りから茶道の指導を受ける子どもたち

 宮嶋固建校長は、「4月から周5日制となり、子どもたちが家庭や地域で過ごす時間が多くなるので、こうした活動が地域に根づくようになれば、子どもたちの成長にとって大きなプラスになる」と話していた。
 学社融合事業を共に進めている篠崎光男愛甲公民館長も「子どもも大人も楽しそうに活動している姿を見ていると、子どもたちの生きる力を育むために、家庭・学校・地域が三位一体となって地域の教育力を注いでいくことが大事です」と話していた。

熱心に使い方の説明を受ける参加者

愛甲公民館でいざという時に備え防災講座
 3月2日、厚木市立愛甲公民館の主催で、「防災講座」が開かれ、自治会や自主防災隊連絡会、小中学校の避難所運営委員会などが協賛し、地域から延べ67人が参加した。
 講座は2月にも第1回が行われ、災害時における自主防災などの意識を高めると共に、防災器具の取り扱い訓練や昨年2月に市内で初めて発足した災害指定避難所運営委員会の円滑な運営方法を習得するため、公民館の生涯学習講座の中に取り入れて行った。
 講座では普通救命講習、防災備蓄倉庫の中の備蓄品の確認、仮設トイレの組立訓練、発動機・チェンソー・灯光機など防災器具の取扱訓練、防災無線を使った情報伝達訓練などを体験した。
 受講者の一人は「防災器具の取り扱いでは大変緊張したが、いざというときの心構えが出来た。これからも地域の皆さんの自助努力として一人でも多くの方がこのような訓練を体験して欲しい」と話していた。

 立花伸一さんが新曲「なぁおまえ」をリリース3月21日バップより全国発売
 厚木出身の歌手・立 伸一さんが3月21日バップレコードより新曲「なぁおまえ」と「あなた」を全国発売する。2曲とも「釜山港へ帰れ」「思いやり」などのヒット曲を飛ばした三佳令二さんの作詞、作曲は「心凍らせて」などで知られる浜圭介さんとのコンビだ。立 さんは平成2年に「厚木の夜」でデビュー以来「うず潮」「ふたりはひとり」「おまえだけ」などを次々とリリース、今回で7曲目の新曲となる。
 「なあ、おまえ」は、浮世の生活は夢のようにはいかず苦労が多いが、離れて生活していてもいつも心は一つだという男の気持ちを唄ったムード演歌。またB面の「あなた」は、ハーモニカの前奏入りのしっとりしたムード歌謡。苦労を共に越えてきた夫婦の愛を誓う唄で、結婚式などの祝いの唄にピッタリとか。2曲ともオリジナルカラオケ付きでCDは1020円。

地元の厚木では新曲発売に合わせて3月21日18時より厚木ロイヤルパークホテルで「新曲発表記念パーティ」を開く。パーティでは橋幸夫や美川憲一のそっくりさんで知られる「キューティはし」さんも応援にかけつけ、会を盛り上げる。また、31日には厚木公園(はとぽっぽ公園)オープニングイベント桜まつりにも出演する。問い合わせは揩Q22・1919番。

永六輔さんの講演盛り上がる
 3月3日、厚木市文化会館大ホールで、テレビやラジオで活躍する永六輔さんを講師に迎え、「誰かとどこかで」と題する文化講演会が開かれた。入場者は、満席の1300人。
 永さんはテレビやラジオ番組でのエピソードを交えながら、厚木市がハーモニカのまちづくりを進めていることなどを軽妙な語り口で披露、場内は笑いと渦の中に包まれていた。
 講演に続くオジョイメイ・トリオのハーモニカコンサートでは、永さんが司会を務め、コンサートを盛り上げた。「男はつらいよ」「夕焼け小焼け」など8曲が演奏され、ハーモニカの音色で聴衆を魅了した。

 東町スポーツセンターでギターコンサート
 3月1日、厚木市東町の市営スポーツセンターで、イリスギターアンサンブル(徳島克子代表)によるフロアコンサートが開かれた。昼休みの短い時間、聴衆も多くはなかったが、同センターを利用する市民が、コーヒールンバやキエンセラなどの生演奏に耳を傾けた。同センターを管理している厚木市体育協会では、今後も希望するサークルがあれば相談に乗りたいと話している。

 市民ギャラリーで勤労者文化作品展
 今年で18回目を迎える厚木市勤労者文化作品展が、2月19日から25日まで同市中町の市民ギャラリーで開かれた。勤労者が余暇を活用して創作した作品を、多くの人に見てもらおうと毎年開いているもので、今年は写真の部に106点、書道の部に25点、絵画の部に11点、手工芸の部に100点の計242点の作品が会場いっぱいに展示された。
 また、2月24日にはプロの写真家を講師に迎えて写真ワークショップを開催、撮影者との意見交換や技術指導なども行われた。

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