第595号(2002.8.15)

議長に松田氏・副は齋藤氏

松田則康議長

齋藤仁礼副議長

常任委員会の顔ぶれも決まる厚木市臨時市議会
 厚木市議会の第2回臨時会が8月7日から9日まで開かれ、県立厚木病院の市への移譲に関する条例、平成14年度一般会計補正予算案など7議案を賛成多数で可決したほか、正副議長人事及び各常任委員会の顔ぶれを決め閉会した。
 県立厚木病院の移譲に関する条例は、市病院事業の設置等に関する条例、市立病院の診療費等に関する条例の2議案と、一般会計補正予算(市立病院開設時に委託する業務委託契約に伴う債務負担行為)。
 正副議長人事は短期交代の慣例による簗田晃議長と高橋徹也副議長の辞任にともなうもので、選挙の結果、議長には民政クラブの松田則康氏(49)、副議長にあつぎ21の齋藤仁礼氏(42)が選ばれた。任期は来年7月31日まで。
今回は水面下で議長候補に小林常良氏(あつぎ21)の名前が上がったが、小林氏が来年4月に行われる県議選出馬への意向を固めており、議長に就任すると任期途中で辞任せざるをえなくなるため、要請を辞退、代わって松田氏の名前が浮上した。
選挙の結果、松田氏が20票、奈良握氏3票、森屋騏義氏3票、無効2票だった。また、副議長選挙は齋藤氏22票、釘丸久子氏3票、内海光雄氏3票だった。

 常任委員会の顔ぶれ
◎は委員長〇は副委員長(敬称略)
 総務企画常任委員会 
◎関戸順一(公明)〇山本裕子(神奈川ネット)奈良握(あつぎ市民派)齋藤仁礼(あつぎ21)森屋騏義(共産)高橋徹也(民政クラブ)徳間和男(厚木クラブ)
 市民福祉常任委員会
◎今村まゆみ(神奈川ネット)〇釘丸久子(共産)内海光雄(あつぎ市民派)石井芳隆(あつぎ21)久崎教生(民政クラブ)簗田晃(公明)和田美正(民政クラブ)
 環境教育常任委員会
◎沼田幸一(民政クラブ)〇加納美奈子(神奈川ネット)高田浩(あつぎ市民派)柴田盛規(共産)小島一郎(あつぎ21)松田則康(民政クラブ)田上祥子(公明)
 都市建設常任委員会
◎森住勉(民政クラブ)〇石井恒雄(あつぎ21)北村一美(神奈川ネット)萩原新吾(民政クラブ)小林常良(あつぎ21)貞方寛(公明)太田洋(厚木クラブ)
 議会運営委員会 ◎和田美正(民政クラブ)〇小島一郎(あつぎ21)高田浩(あつぎ市民派)今村まゆみ(神奈川ネット)沼田幸一(民政クラブ)釘丸久子(共産)石井芳隆(あつぎ21)関戸順一(公明)太田洋(厚木クラブ)

 有機塩素系物質環境基準下回る上依知・下川入・関口地区の井戸水
 厚木市上依知地区内陸工業団地周辺の地下水から、環境基準を超える有機塩素系物質が検出された問題で、市は今年6月、新たに行った地下水汚染調査の結果を発表した。
 調査は6月25日に下川入地区17カ所、関口地区3カ所、27日に上依知地区9カ所の井戸で行われた。その結果、これまで検出されていたトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1・1\ジクロロエチレンの3物質は、調査したすべての井戸で環境基準を下回ることがわかった。
 内陸工業団地周辺地区の地下水汚染は、平成13年11月の定期調査で、環境基準を超えるトリクロロエチレンが検出されたことから、市では同年12月から今年の5月までに周辺地区において計4回の有機塩素系物質の調査を行ってきたが、その都度環境基準を超える物質が検出されたため、今回はさらに調査範囲を広げて合計29カ所で行った。
これまで5回の調査結果から、1トリクロロエチレンはほぼ内陸工業団地内に留まっており、他の地区には広がっていない。2テトラクロロエチレンは上依知地区内陸工業団地西側地区から南側に向かい、下川入地区まで約700メートルの区間に存在する。31・1\ジクロロエチレンは、上依知地区内陸工業団地中央部から南東側に向かい山際地区までの約800メートルの区間に存在することがわかった。
 今後、市は塩素系物質を使用していた市内の事業所に結果を通知し、自社地内の土壌汚染調査の実施を指導するほか、愛川町とも協力して内陸工業団地内事業所および周辺地区の井戸水の定期的な水質調査を実施、地下水汚染の推移を監視していくという。

 厚木市まちづくり条例骨子出来上がる市民の意見を聞くためさらに説明会
 厚木市が平成15年4月1日公布をめざして進めている「まちづくり条例」の骨子にかかわる地区説明会が8月9日の南毛利公民館を皮切りに始まった。
 同条例は、市民と行政の協働作業により「厚木市に住んで良かった、住んでみたいと思えるまちづくりを推進するための基本理念」を定めるもので、「住民自治基本条例」「住民参画条例」などとも呼ばれるもの。
 昨年8月、公民館の推薦や公募による市民45人からなる市民検討組織を発足させ、まちづくりにかかわる「理念」並びに「福祉」「環境」「まちづくり」の3つの側面から、厚木市の特性や条例の理念と位置づけ、関係法令との整合性、条例に規定する事項などについて意見やアイディアを出し合い、検討を重ねてきたもので、このほどその骨子が出来上がった。
 骨子は理念や方針を定めた(仮称)まちづくり理念条例と、その理念・目標を実現する3つの個別条例で構成されている。
 「理念条例」では、まちづくりについて、理想とする目標やあるべき姿を明記、市民自らが考え、行動する市民主体のまちづくり、福祉と健康のまちづくり、環境にやさしいまちづくりなど、まちづくりの理念や方針を明らかにする。
 個別条例の「思いやりとふれあいの福祉のまちづくり条例」は、市民が互いに思いやりや支え合うことが大切という考えから、バリアフリーなど福祉環境の整備や地域福祉の推進などについて定める。
 「みんなで守る美しい環境のまちづくり条例」は、空き缶などの投げ捨てや落書き、美観を損なう看板の設置、歩行中の喫煙などに関する禁止や義務の規定を設け、それに対する罰則も定める。
 また、「住みよいまちづくり条例」は、まちづくりに必要な事項や適正な土地利用に関する基本的な手続きと基準を定めるもの。
 市では条例の骨子をもとにさらに市民の意見を聞くため、市内7カ所の公民館と総合福祉センターで説明会を行う。9日南毛利公民館で開かれた説明会には、地域住民40人が参加、市の説明を聞いた後、まちづくりに関する様々な意見を述べた。市では説明会の後、年内に素案をまとめ、来年2月の議会に条例案を提出、4月1日公布・10月1日の施行をめざす。
 
 
説明会の日程は次の通り
(時間は各会場とも19時〜21時30分)。
 ▽8月19日(厚木北・厚木南)総合福祉センター▽8月21日(玉川・森の里)玉川公民館▽8月23日(小鮎)小鮎公民館▽8月26日(荻野)荻野公民館▽8月28日(相川)相川公民館▽9月3日(依知・依知北)依知北公民館▽9月6日(睦合北・睦合南・緑ケ丘)睦合北公民館。
 問い合わせはTEL:225・2452(企画課)。

10カテゴリー部門の表彰式

演奏するクロードガーデン

              アジア太平洋ハーモニカ大会が閉幕
 7月30日から6日間の日程で、厚木市文化会館をメイン会場に開かれていた「第4回アジア太平洋ハーモニカ大会」が閉幕した。
 最終日の4日は、ボランティアなどで大会運営に当たったスタッフによる「うらかたコンサート」が午前10時から小ホールで開かれたほか、午後2時には大会の最後を飾る「さよならコンサート」が大ホールで開かれ、2年後に香港で開かれる第5回大会にバトンを継承した。
 大会期間中の入場者は約1万6千人。コンテスト参加者と交流テント村の参加者を加えると、来場者は合計2万8千人を数えた。
 また、国際ハーモニカコンテスト10カテゴリー部門の結果が発表され、表彰式=写真=では31個人・団体に金賞が贈られたほか、特別賞の「厚木市長賞」には、それぞれのカテゴリーの最高得点者11個人・団体が選ばれた。また、平成2年92歳で没した世界的ハーモニカの巨匠佐藤秀廊さんを記念する「佐藤秀廊記念賞」には、福音ハーモニカ部門で高得点を上げた8個人と団体に贈られた。

厚木中央公園を清掃するシルバー人材センターの会員たち

 一日奉仕活動厚木市シルバー人材センター会員
 7月28日午前7時30分から、厚木市シルバー人材センターの会員が約1時間半にわたって、厚木中央公園の清掃作業に汗を流した=写真。
 これは同センターの会員が、健康で働ける喜びに感謝するとともに、社会から受けた恩恵に報いるための「1日奉仕活動」で、平成6年からボランティア活動として行っている。この日は会員357人が参加、ビニール袋を手にそれぞれの班に分かれ清掃作業に従事した。
 毎年参加している89歳の会員は「この歳で皆さんと一緒に作業ができ健康に感謝したい。元気な限りこれからも参加します」と笑顔で話していた。
 同センターは高齢者の生きがいの充実を図り、地域づくりへの貢献を目的に平成元年設立された。現在、60歳以上の1006人が登録、経験や能力を生かして、襖や障子の張り替え、植木の手入れ、除草などの仕事を請け負い、平成13年度は2億7千万円の実績をあげている。

 DANBEパレード最優秀賞にFanny
 8月3日に行われた厚木の夏の一大イベント「第56回あつぎ鮎まつり」市民参加のDANBEパレードに、18団体約500人が参加、歩行者天国の中央通りからなかちょう大通り、さつき通りを経て、厚木中央公園までをパレード、趣向をこらした仮装や演出で沿道の見物客を楽しませた。
 審査の結果、最優秀賞には赤い衣装に身を包んで30人で見事な踊りを演出したFanny(ファニー)=写真=が受賞、優秀賞にはどんぐり保育園、特別賞にはジャギーMY「A」チームと湘南セレイアが選ばれた。

 ホームレス問題にも言及人権施策推進懇が政策提言
 8月7日、市長の私的諮問機関である「厚木市人権施策推進懇話会」(座長・飛鳥田養同和対策事業協議会会長)が、今後市が取り組むべき人権推進施策の協議結果をまとめ、山口市長に提言した=写真。
 市は総合計画「あつぎハートプラン」で「人権尊重の地域づくり」を街づくりの重要な柱として掲げているが、提言書は依然として差別や偏見に苦しむ人がいる現状を踏まえ、今後に向けての基本理念、方向性、具体的施策についての考え方をまとめている。

 懇話会は平成12年7月に設置、小委員会の議論を含め、ことしの7月までに24回におよぶ会議を重ね、子どもの人権や女性、高齢者、障害者、同和、外国籍市民のほか、ホームレス問題(平成13年12月現在のホームレス数は112人)にも言及、全体を7つの分野に分けて議論を深めてきた。提言では、人権行政推進体制の確立を始め、人権教育・啓発の推進、相談や救援体制の整備、市民ネットワークの構築、ボランティアやNPO、NGOなどの育成・支援のほか、福祉における人権のまちづくり、プライバシーの保護、人権条例の制定などを求めている。

 夏休みに米国ニューブリテン市を訪問
 8月6日、厚木市が実施する「中学生ホームスティ訪問事業」に参加する市内の中学生7人が山口市長を訪問、出発前の抱負を語った=写真。
 この事業は8日から17日までの10日間、厚木市の中学生が友好都市である米国のニューブリテン市を訪問、ホームスティを通じて交流を深めるために行われるもので、市の広報や学校を通じて募集したところ、36名の応募があり、作文と面接により2年生7名が選ばれた。
 滞在中は、米国の生活文化に直接ふれるとともに、現地の学校の授業や夏期活動に参加するほか、厚木市の中学生を代表してニューブリテン市長への表敬訪問も行われる。
 参加する中学生は、「あまり英語に自信がないけれど多くの友達をつくってきます」「色々なことを体験して夏休みの良い思い出にしたい」と抱負を語っていた。 

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昨年の最優秀賞「段差楽々乗り越え車椅子」

福祉機器の発明やアイディア募集神奈川工科大学福祉システム工学科
 高齢者や障害者の福祉サービスへの幅広いニーズに対応するため、厚木市下荻野の神奈川工科大学福祉システム工学科では、昨年から「福祉アイディアコンテスト」を開いているが、ことしも9月21日13時より第2回目のコンテストを開く。
 同学科では現在、身体の不自由な方、子どもやお年寄りの日常生活をサポートする福祉機器、パソコンソフトウェア、また利用しやすい交通手段、まちづくりなどのアイディアなどを募集している。
 対象は小・中・高校生・大学生、一般社会人(それぞれグループ参加も可)で、福祉に役立つアイディアを実物や模型にしてエントリーする「模型部門」に加え、ことしから新たにアイディアだけでも参加できる「アイディア部門」も設けた。昨年は小学生から一般社会人まで35人、58作品の応募があった。
 コンテスト希望者は、エントリーシートに必要事項を記入のうえ、9月10日までに〒243―0292厚木市下荻野1030神奈川工科大学企画広報課「福祉アイディアコンテスト係」まで申し込む。各部門とも最優秀賞、優秀賞、努力賞、アイディア賞、努力賞を用意して表彰するほか、ユニークで優れたアイディアについては、商品化へのお手伝いもする。問い合わせはTEL:291・3002番へ。

東京工芸大学が日本初のアニメ学科を新設
 厚木市飯山の東京工芸大学芸術学部が認可申請していた「アニメーション学科」が、このほど文部科学省より認可の答申を受けた。
 アニメ制作技術のほか研究にまで主眼をおいたアニメ領域全体像をカバーする総合的な教育を目指すもので、来年4月より新設する。
 募集人員は100名で、アニメの構成、デザイン、デジタル、アート、アニメ研究、ビジュアルコミュニケーションなど7つの領域を設け、実制作にかかわるワークショップなどは、第一線で活躍する作家や企業と協力体制を組む。
 講師には「火垂るの墓」を手がけたアニメ作家の高畑勲さんを客員教授に迎え、「狼少年ケン」の月岡貞夫さん、「魔法使いサリー」の池田宏さんなど13人を専任講師として招く。
 日本の大学でアニメーション学科を開設するのは、同大学が初めて

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 渡しや屋形船の試乗河川ふれあいまつり
 「第6回あつぎ河川ふれあいまつり」が、8月17・18の両日、相模川の三川合流点河川敷付近を会場に開かれる。河川を安全で親しみやすい憩いの場とするため厚木市が5年前から行っているもので、川に生息する静物とのふれあいや漁業体験など川に関する文化や歴史を通じて、子どもたちに豊かな心や健康な身体を育んでもらうのが目的。
 会場では江戸時代の相模川の交通機関を再現した「渡し」や屋形船の試乗、川と人間の歴史をたどる縄文丸木舟の実体験ができるほか、鉄道が開通するまで相模川の舟運の主役をつとめた帆掛け船の帆、あゆのつかみ取り、川の底生動物の採取・観察などを体験できる。

昔懐かしい帆掛け船

 また、ミニ水族館、相模川の伝統漁法であるう縄の実演と船上からの網打ち、漁具の展示、水辺に住む鳴く虫の生態について考える鳴く虫コーナー、河川や水環境を考えるパネル・作品展なども行われる。
 このほか大凧あげ、魚の紙粘土細工を楽しむ手づくり工房、スタンプラリー、プ ログラム抽選会、バンド演奏、ハワイアンフラダンスの披露、露店や鮎のフライ、鮎の塩焼きなどの漁連コーナーなども開設される。時間は17日が17時まで、18日が15時まで。問い合わせはTEL:225・2753番環境総務課へ。  

 

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