第603号(2002.12.15)

丹沢山に設置された気象観測装置
    丹沢の気象情報伝えます
    
ホームページで3時間おきに更新
      
県自然環境保全センター研究部
 厚木市七沢の神奈川県自然環境保全センターでは、11月末から丹沢山地の気象観測データをホームページで公開するサービスを始めた。1時間雨量と毎正時の気温を、携帯電話回線を利用してデータ送信するもので、3時間おきに1日8回更新するため、リアルタイムに近い観測データを取得できる。
 丹沢山地の気象観測は、気象庁が7月と8月に塔の岳で実施している夏山気象観測が30年以上の歴史を持っているが、厳しい気象条件が障害となり、冬季を含めた通年観測はほどんど実施されていない。

檜洞丸に設置された気象観測装置
 自然環境保全センターの研究部では、93年よりブナ林の保全を目的とした調査研究の一環として、丹沢山地の複数の地点で気象観測を行ってきたが、現地で直接記録装置にノートパソコンなどを接続して行う必要があったため、機器類のトラブルの早期発見とデータのタイムラグの解消が課題となっていた。新しいシステムは、丹沢山(標高1567m)と檜洞丸(ひのきほらまる・1601m)に、雨量と気温を観測できる気象観測装置を新設し、データの取得を携帯電話回線を利用して転送できるようにした。従来の欠点を補うほか、リアルタイムに近いデータの取得が可能となったため、同センター研究部ではこの気象データをホームページで公開することにしたという。
 
公開されるのは1時間雨量と毎正時の気温の2項目で、3時間おきに1日8回最新データに更新する。
 同センター研究部では、「今後測定項目を順次増やしていく考えで、登山者などより多くの方に幅広く利用していただきたい」と話している。アドレスは次の通り。
http://www.agri.pref.kanagawa.jp/sinrinken/index.asp

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 厚木市が特別職の給与引き下げ
 厚木市特別職報酬等審議会(柏木正行会長)は、12月2日、市長ら特別職の給与を平均1・26%引き下げる内容の答申を行った。これを受けて市では12月議会に条例案を提出した。可決されると02年4月分からさかのぼって摘要される。  
 答申によると、市長は現行の97万3千円が96万1千円、助役が79万3千円を78万3千円、収入役が69万2千円を68万3千円で、来年1月1日から実施されるが、さかのぼって摘要される02年4月から12月分は、3月期の期末手当で減額調整される。
 また、議員報酬については96年4月1日に改定以来据え置かれたままの上、今年4月1日から本会議出席時の費用弁償が廃止されたことから、現行通りとした。
一般職についても人事院勧告で、2・03%引き下げる内容が盛り込まれており、来年1月1日から実施する(摘要は02年4月から)。
 厚木市が新人事評価制度導入へ
 厚木市は来年4月から全職員を対象にした新人事評価制度を導入する。仕事ぶりに応じて定期昇給やボーナス(勤勉手当)に差をつけるもので、県下の自治体では初めてとなる。
 新人事評価制度は、総合点を100点として、直属の上司による一次評価と所属長による2次評価の2段階の評価を経て、プラス、マイナスが加味される。二次評価者には求められれば説明責任があるほか、不服申し立ての窓口も設ける。
 総合点が一定レベル以下の場合は年1回の定期昇給をストップする一方で、高成績の職員には1年で2歳分年齢を引き上げる特別昇給も実施する。さらに、勤勉手当についても最大0・3カ月分の幅で増減させる。6日の市議会一般質問で徳間和男議員の質問に市側が答えた。  

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日本の心や美を学ぶbオbストラリアから交換留学生
湘北短期大学で和服の講義
 11月29日から12月15日まで厚木市温水の学校法人ソニー学園湘北短期大学(山田敏之学長)を訪れていたオーストラリアの国立ニューカッスル大学と国立オーストラリアン・カソリック大学の交換留学生27人が、着物やカルタ、日本料理、里神楽面芝居など日本学習をベースにしたプログラムに参加、日本の美や伝統文化を学んだ。
 12月4日には、湘北短期大学校舎において、「十二単と着物文化の特別講義」が行われ、同短大の学生と一緒に和服の講義に参加した。
 講義はハクビ京都着物学院の協力を得て行われ、会場では平安時代の装束である十二単の着付けの実演が披露された。この後、留学生たちは四季折々のあでやかな絵柄で染められた和服を身にまとった。留学生たちは着付けをしてもらうと、うれしそうに歓声を上げたり、お互いに記念写真を撮るなどして、和服姿を堪能していた。 
 19歳のララ・プレストンさんは、「帯が苦しいけどとてもエキサイティングな気分」、また、21歳のデイビッド・クスマさんは、「袴はとても快適。サムライにあこがれていたので、こんな格好が出来てうれしい」と笑顔で話していた。
 同短大とオーストラリアの大学との交流は、92年に姉妹校を締結以来今回で9回目。留学生たちはソニー厚木テクノロジーセンター寮や同短期大学の学生。厚木市民宅にホームステイしながら日本についての理解を深めた。
 日本学習のプログラムは十二単と着物文化のほか、日本の伝統遊びであるカルタ、日本料理教室などを用意、留学生たちは厚木商業高校への学校訪問や太山登山、厚木市の指定民俗無形文化財「相模里神楽」垣沢社中による面芝居なども楽しんだ。 

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七沢森林公園森のかけ橋のジャンボリース

本厚木駅北口のイルミネーション点灯式
 厚木市商店会連合会が街路樹をイルミネーションで飾る
 12月1日、本厚木駅北口広場でイルミネーションの点灯式が行われ、駅周辺の街路樹が華やかな電飾で彩られた。
 厚木市商店会連合会(大久保浩会長)が、冬の間、厚木の街を明るく華やかに飾り、訪れる市民に楽しんでもらおうとイルミネーションを飾ったもので、北口歓迎塔、中央通り歓迎塔、本厚木駅北口・南口、厚木なかちょう大通り、あつぎ大通り、かえで通りなど96本の街路樹に4万5千球の電球を設置した。
 点灯式では商店後継者でつくる「晨(あした)を創る会」が主管となり、小雨が降る中、愛甲ハーモニカクラブや飯山白龍太鼓の演奏、記念パフォーマンスとしてスニーカーズの合唱が披露された。イルミネーションがいっせいに点灯すると、街並みがオレンジ色の光に包まれ、美しく浮かび上がった。
 通りがかった人たちは、点滅するイルミネーションを前に、「まち全体が明るい雰囲気になり、とてもきれいです」と話していた。
 1月15日までの毎日午後4時から12時まで点灯されるが、クリスマスムードの高まる23日から25日までは深夜2時まで点灯される。 
森のかけ橋に
 七沢森林公園にジャンボリース
 厚木市の西部、県立七沢森林公園の「森のかけ橋」に今年も巨大クリスマスツリーがお目見え、道行く人たちにクリスマスの訪れを告げている。
 地元商店会の玉川商栄会(越智一久会長)が、地域商業の振興と観光の活性化をはかろうと10年前から取り組んでいる師走の風物詩。
 巨大リースは直径7メートル、パイプに疑似のモミの葉を覆い、赤いリボンや鐘などを取り付けた。夕方になるとライトアップされ、冬の夜空に幻想的な雰囲気を醸し出している。
 特に今年は赤いリボンが浮き上がって見えるように内側から発光させるなど電飾に工夫を凝らしている。25日までの毎日16時から22時まで点灯される。

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相川小学校のふれあいフェスティバルで和菓子「サツマイモの茶巾しぼり」を作る子どもたち

三田小学校のふれあいフェスティバルでサキソホンを演奏する県立北高等学校の生徒
        相川小・三田小でふれあいフェスティバル
 11月30日、厚木市立相川小学校(村川みつ子校長)で、学校とPTA(山口善久会長)が一緒になって「ふれあいフェスティバル」が開かれた。
 フェスティバルでは、子どもたちが音楽に合わせて手話を使ったダンスを踊り、優しさや思いやりを学ぶ授業と、地域のお年寄りなどを講師に招いて、木工やわら細工、和菓子づくり、サッカーなど親子で学ぶ教室が開かれた。
 サッカー教室では湘南ベルマーレの普及・育成コーチの鳥飼氏と竹鼻氏の指導で、父親と子どもがボールを追いかけ、汗を流した。
 また、和菓子づくり教室では地元の和菓子屋「山口屋」の長谷川氏を指導者に招いてサツマイモの茶巾しぼりを作った。材料のサツマイモは、PTAが学校の敷地に農園をつくり、春から育てて収穫したものを用いた。
 地元老人会の指導によるわら細工、竹とんぽづくり教室、PTAによるペットボトルビーズ教室、大工さんによる木工教室なども開かれ、どの教室も親子で楽しく学んでいた。
 この日、厚木市立三田小学校(松本成美校長・児童数946人)でも、「ふれあいフェスティバル」が開かれ、子どもたちとPTA(劔持忠晴会長)、地域住民で賑わった。
 フェスティバルはステージ部門とふれあいタイム部門で構成され、ステージ部門では、県立北高校生徒によるハンドベルやサクソホン演奏のほか、マジックなどの発表が行われた。
 ハンドベルやサクソホンの演奏では、高校生がサンタの帽子をかぶり薄暗くした体育館の中で美しい音色を響かせた。また、マジッククラブの発表では、同校を卒業した睦合中学の生徒も加わって見事な手品を披露した。
 ふれあいタイム部門では、ボーリングや輪投げ、メンコなど楽しいゲームがスタンプラリー形式で行われたほか、睦合北地区青少年健全育成会の主催で、サッカーやバスケットボールなども行われ、子どもたちは楽しい1日を過ごした。

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 7か国の外国人迎えて国際交流
 緑ヶ丘小学校で
 11月27日、厚木市立緑ヶ丘小学校(小島昭二校長・児童数731人)の6年生が、外国人を学校に招いて、おしゃべりやゲーム、郷土料理を作るなどして交流を行った。
 総合学習の一環として、子どもたちに外国に興味や関心をもってもらおうと実施したもので、中国、イギリス、デンマーク、韓国、アイルランド、オーストラリア、アメリカ(ハワイ)国籍の外国人が招かれた。
 この日、子どもたちは図書室で開会式を行い、「スモールワールド」を歌って歓迎の言葉を述べた後、外国の方が母国語や流ちょうな日本語で自己紹介した。この後、7つのグループに分かれ、おしゃべりをしながらお互いの慣習や文化について質問したりゲームをしたほか、一緒に中国や韓国の郷土料理を作って楽しんだ。子どもたちは日常、接することのない外国人との交流を楽しみ、彼らの言葉に目を輝かせていた。

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 16県人会が全国各地の郷土芸能を披露
 厚木を第2のふるさととして生活している市民でつくる厚木市全国県人会連合会(岩淵拓男会長)が、11月23日厚木市文化会館で、2002ふるさと芸能発表会を開いた。
 「花笠音頭」で幕を開けた大会は、北は北海道の「よさこいソーラン」から、南は沖縄の「エイサー」まで16の県人会が出演、岩手県の「チャグチャグ馬コ」や宮城県の「豊年こいこい」など、お国自慢の郷土芸能や民謡などを披露した。
 厚木市には、現在1都1道23の県人会があり、同じ出身地の者同士が集まって活動を行っている。ふるさと芸能発表会は年に1度全国の県人会が一同に介してお国自慢の芸能発表などを通して、地方出身者のふれあいと心の絆を深めているもので、今年で13回目。

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 今年もジャンボツリーに点灯
 宮ヶ瀬湖畔に光のモニュメント

 今年も清川村宮ケ瀬に日本一の「ジャンボクリスマスツリー」がお目見え、11月30日から点灯を始めた。
 ツリーは水の郷ふれあい広場内にある樹齢85年、高さ28メートルの自然のモミの木を利用して飾りつけたもので、モミの木のてっぺんに約2メートルの星をつけたほか、白熱球、点滅球など合わせて1万個のイルミネーションをつけた。
 午後6時、吹奏楽のファンファーレが流れる中、電球が灯ると観光客から大きな歓声が上がり、花火のコンビネーションによる絶妙な美しさが、真冬の夜空を彩った。25日までの毎日午後5時から同11時まで点灯される。期間中は、水の郷の樹木にもおよそ10万個のイルミネーションを飾りつけ、幻想的な世界を演出する。このジャンボツリーは同地区の観光振興を目的に、地元商店街などが中心となって実行委員会を組織、16年前から行なっているもので、期間中、コンサートやサンバパレード、大抽選会など盛りだくさんのイベントが用意されている。
 また、今日15日18時から「水の郷噴水」=イメージ図=の完成式が行われ、ネーミングの発表も行われる。15日以降のイベントは次の通り。
☆15日18時水の郷噴水完成式、19時サンバと子どもサンタのパレード。
☆21日サキソホンコンサート(出演ドルチェ湘南サキソフォンアンサンブル)、19時クリスマスイブコンサート(ハーモニカ演奏出演厚木チェリーズ)
☆24日17時甘酒サービス、先着1000名にシュークリームプレゼント。18時花火。
☆25日18時大抽選会。

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 厚木市選出の又木京子県議(53)が、このほど厚木のまちづくりを考える単行本を出版した。
 地域政党である神奈川ネットワーク運動の情報紙や、同県議がかかわってきたケアセンター「あさひ」、サービスハウス「ポポロ」などの機関紙に執筆してきたものをまとめたもので、タイトルは『市民とつくる厚木のまち・暮らし』=写真。「地域社会を考える」「私の市民社会論」「国際交流から得たもの」の3部構成で、市議、県議時代を通して進めてきた「生活のセイフティネット」を体験的につづっている。
 第1章の地域社会を考えるでは、厚木の市民ニーズを把握するため、まちをくまなく歩いて「ご用聞き」を続けていること、NPOを立ち上げ、生活支援型の入居施設サービスハウス「ポポロ」や移動サービス・ワーカーズコレクティブ「キャリージョイ」を作ったことなど市民資本による参加型福祉のまちづくりを紹介するほか、第2章では保育行政の見直し、子どもの人権ネットワーク、超高齢・少子社会の子育て支援、介護保険と女性などを取り上げ、市民が参加する地域福祉市民計画の必要性を説き、市民活動が自治の領域を拡大していくことを強調している。

そして第3章では緑の党世界大会、韓国NGOとの交流、英国視察など国際交流から得た体験と知恵を収録した。B6判298頁。1部1500円(税別)。有隣堂厚木店で発売中。

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 優れた技能と後継者の育成たたえ27人に技能功労表彰 
 11月23日、厚木市勤労福祉センターで、厚木市技能功労者表彰式が行われた。長年同一の職種につき、技能の練磨と後進の育成などその職種の向上発展に功労のあった方を表彰するもので、昭和55年に第1回が行われてから、今年で23回目。
 この日、表彰を受けたのは、技能功労者、優秀技能者、優秀青年技能者など12職種27人で、山口市長から表彰状と記念品が贈られた。受賞者は次の通り(敬称略)。
〔技能功労者〕小島武男(印刷)田中佑治(大工)垣澤好男(大工)前田宏(調理)河合保昌(調理)甘利真知江(調理)石澤なみ(美容)林田幸子(美容)三橋得二(茅葺き屋根)井上昭一(理容)小嶋清一(自動車整備)
〔優秀技能者〕井上徳一(畳職),山本昭文(調理)、富塚裕之(豆腐製造)、近藤隆(塗装)、鈴木寿一(とび職)、倉田真守(とび職)、佐藤広章(板金)、牧田悟(自動車整備)、徳留哲志(自動車整備)。 
〔優秀青年技能者〕千葉和正(大工)小池英樹(調理)品田純一(塗装)本間雅春(塗装)遠藤淳(塗装)石井富士男(とび職)早川則博(板金)。

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