第612号(2003.05.01)

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10月に厚木で「全国朝市さみっと」
昨年10月、佐賀県呼子町で行われた「第8回全国朝市さみっと」
 観光地などで賑わう全国の朝市が集まって、全国レベルの生産者と消費者の交流を図ろうという「第9回全国朝市さみっと」が10月25、26日の両日、厚木市内で開かれる。県内外から朝市40団体が参加、4万人が来場する見込みで、会場には全国や友好都市の物産品が並ぶほか、記念講演、交流会、アトラクションなども計画されている。市では「全国朝市さみっと2003inあつぎ実行委員会」を組織、イベントの内容を検討していく。
 朝市さみっとは、昭和63年、朝市を町おこしに結びつけようと、秋田県五城目町で第1回が開催された。同町の市神祭のイベントとして商工会青年部、婦人部が計画したもので、会場には全国の朝市物産が並んだほかパネル写真展も行われ、全国朝市ネットワークが誕生した。
 その後、第1回目から7年後の平成7年、同じ五城目町で2回目の全国朝市さみっとが開かれ、以後平成9年を除いて勝浦、輪島、気仙沼、高知、函館を会場に毎年開かれている。高知で開かれた第6回では、「全国朝市さみっと共同宣言」が採択された。昨年の第8回さみっとは佐賀県呼子町で開催され、フォーラムや物産展のほか、創作弁当大会、朝市歴史資料展などが行われ、厚木からも市や農協、商工団体の関係者が出席した。
 厚木の市民朝市は昭和49年、石油ショックの影響で物価高が続く中、市民に地元の新鮮で安い農産物を提供しようと始まった。このため、全国の観光地に見られる{朝市」とは異なって、市民生活に結びついてきた「生活密着型」が特徴だ。当初は月1回だったが、消費者の要望により55年から毎週日曜日の5時30分から同市恩名の市文化会館駐車場で行われている。出店品は農産物加工品、菓子、草花など食品を中心に年間を通じて36店舗が出店、平均1,300人の市民が訪れている。
 市では「全国朝市さみっと2003inあつぎ実行委員会」(委員長・高沢和雄厚木市民朝市出店者組合長)を組織、イベントの内容などについて検討していくことにしているが、参加者はこれまでの開催地を含め、県内外から40団体を超える見込みだ。市では「市民とともに歩んできた朝市の良さや人と人とのふれあいの大切さをアピールし、厚木の魅力を全国に向けて発信するものにしていきたい」と話している。 

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昼間市民にも行政情報・ホットニュース作成して配布

  市内の企業や学校に通っている昼間市民にも、行政情報を提供しよう\厚木市ではミニ広報紙「あつぎホットニュース」を作成して、4月24日と25の両日、市の幹部職員が、小田急線の2駅で街頭に立ち通勤・通学者に配布した。
 同市では、行政情報を「広報あつぎ」などを通じて市民に提供しているが、昼間、市内の企業や学校に通う住民外市民が多く、昼間人口比率は116.6と県内一。就労流入人口も1日平均73,000人にも達している。
 一方、市の施策にはこの2月定例議会で成立した「まちづくり条例」など、厚木市民ばかりでなく市外から訪れる市民にもかかわりが深いものが多い。
 このため市のまちづくりの考え方や、重要度の高い施策・事業について、市民以外にも知ってもらおうと情報提供することになったもので、広報課でA3判両面刷りの「あつぎホットニュース」を作成した。

 

 紙面には今年の10月1日から施行する「厚木市まちづくり条例」の中身(ポイ捨て禁止や落書き防止、歩行中の喫煙の自粛など)や、小児医療費の助成制度、住民参加型ミニ市場公募債、愛甲石田駅北口にエレベーターを設置したことなどを盛り込んだ。24、25の両日は、市の幹部職員50人が、本厚木駅と愛甲石田駅の5カ所で、6時30分から8時まであわただしく駅に出入りする通勤・通学者に計5千部を配布した。
 市では今後も市民生活にかかわりが深く、重要度の高い施策については随時ホットニュースを作成し、駅頭などで配布していくことにしている。なお、「あつぎホットニュース」は、地区市民センターや公共施設、各種団体の会議などでも配布する。

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ハートシティあつぎ・今年度の市民リポーター勢揃い
 4月18日、厚木伊勢原ケーブルテレビの厚木市提供番組「ハートシティあつぎ」の案内役をつとめる平成15年度の市民リポーターが勢揃いした。
 広報あつぎで公募した9人と、昨年に引き続き再任された4人の合わせて13人で、今年は神奈川工科大学と湘北短期大学の学生6人が初の仲間入りをした。市では若者の感覚を番組づくりに反映できるほか、若い視聴者に番組の関心を高めてもらうこともできるのはと期待している。
 委嘱式では、山口市長が「市民の目線でさわやかにリポートしていただき、魅力ある番組を作ってください。そして人との出会い、感動を体験して有意義な1年にしてください」と激励した。市民リポーターたちは「厚木のさまざまな魅力を伝えたい」「愛情あふれるリポーターを目指したい」などと抱負を語っていた。
 任期は来年3月31日までの1年。厚木市提供番組「ハートシティあつぎ」(11Ch・1番組10日間更新・1日5回放映)で、地域の行事や市からのお知らせ、厚木の歴史や風土などを紹介する。
 市民リポーターは次の通り。遠山愛(会社員)鈴木斉香(会社員)芝野綾(ダンス講師)佐藤宏美(会社員)渡嘉敷隆子(臨時職員)藤井麻里子(主婦)花上麻理子(主婦)上野隆亮(学生)嶋津幸之助(学生)鈴木貴幸(学生)須藤祥子(学生)吉田智美(学生)水島亜耶(学生)。
 なお、「ハートシティ厚木」では、これまで以上に情報を豊富にして、よりタイムリーに視聴者にお届けするため、5月から放送枠を15分から20分に5分間拡大する。また、1回の放映時間帯を朝7時台から夜10時台までに幅広く設定し直した。時間帯は7時30分、12時、16時30分、19時、22時30分。

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緑のまつりに41,000人
 厚木市緑のまつりが4月19、20の両日、ぼうさいの丘公園で開かれ、初日の19日は市内外から大勢の人が押し寄せ41,000人の人出で賑わった。
 花と緑あふれる住み良いまちとして発展することを目指して、市と農協、商工会議所が毎年開催しているもので、今年は節目の30回を数えた。
 今年のテーマは「育てようぼくらの力で緑の地球」。会場中央には、ガザニア、ベゴニア、マリーゴールド、ラベンダー、百日草、金魚草などの花が、色とりどりに咲き誇る花壇が設置され=写真=、訪れた市民の目を楽しませていた。午前10時の開会式典の後、ガザニア、ベゴニアなど4種類の草花鉢が、会場を訪れた市民にプレゼントされ、2日間で合計3,600鉢の草花が無料で配られた。
 このほか、植木の即売会や緑の相談コーナー、ふれ愛セール、木工教室などが行われたほか、子どもたちに人気のマジカル・トレイン(路面上を自走する列車)もお目見えし、公園内を走り回った。
 また、会場となったぼうさいの丘公園の名にちなんで、防災講座や備蓄倉庫の試食会、起振車の試乗体験なども行われた。

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善明川のダイオキシン―2カ所で環境基準超える      
昨年12月に続いて3月の調査でもダイオキシンが確認された同市関口の長坂青少年広場東側の善明川
 昨年12月、厚木市の下川入地区を中津川に沿って南北に流れる善明川(ぜんみょうがわ)で、環境基準を超えるダイオキシンが検出された問題で、市では3月6日、改めて10カ所の水質調査を行ったところ、2カ所で1.5倍から2倍を超えるダイオキシンが検出されたことが分かった。
 環境基準を超えた場所は、同市関口の長坂青少年広場東側の地点で、2.1ピコグラム、下川入の市道2―44号線道路側溝では、1.5ピコグラムのダイオキシンが検出された。他の8カ所は環境基準以下だった。
 長坂青少年広場東側は、12月の調査でも環境基準を超える2.3ピコグラムのダイオキシンが検出されている。また、新たに環境基準を1.5倍超えた数値が記録された市道2―44号線道路側溝は、善明川からの分水や湧水など雑排水が流れる排水路で、現在農業用水には利用されていない。
 善明川は愛川町坂本の中津川を源流として、下流の長坂青少年広場東側先で、再び中津川に合流している河川。流域は田園地帯で工場排水などが流れ込む場所はなく、今のところ原因は不明だ。
 今回の調査結果から、汚染範囲は善明川の市内上流部と中津川に流入する手前の下流部に限定されていることがわかったため、市では引き続いて汚染範囲の絞り込み調査を実施していくことにしている。

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市長といっしょに楽しく給食―愛甲小学校
 4月15日、山口巌雄市長と長谷川美雪教育長が、厚木市立愛甲小学校(澤田邦彦校長)を訪問、子どもたちの授業や学校施設を視察した。
 年度当初の市内公共施設訪問の一環として行われているもので、小中学校への訪問は今回で5年目。4月9日から愛甲小学校のほか、妻田小、荻野小、依知中学校を訪問した。
 この日午前中、愛甲小学校を訪問した市長は、教室や廊下、会談などの施設を視察、授業の様子などを見学した後、12時30分から5年生の児童と給食を食べながら懇談を行った。
 初めはやや緊張気味だった子どもたちも、学校生活や放課後のことなど気さくに話しかける市長に、次第にうち解け、「市長さんといろいろな話が出来て楽しかった」と笑顔で話していた。市長はこの後、安全装置が取り付けられた防火シャッターを視察、いざというときの作動などを注意深く確認していた。 

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広報あつぎに市民の声を・モニター委嘱
 4月17日、厚木市広報モニターの委嘱式が行われ、山口市長から公募の市民24人に、委嘱状が手渡された=写真。
 広報モニターは「広報あつぎ」に対する市民の声を広く聴き、市民に必要な情報を把握して、広報活動の充実をはかるために設けられた制度。
 この日の委嘱式では、山口市長が「市民は行政情報の70%を広報あつぎから得ています。広報モニターのみなさんには、率直な意見をいただきたい。それを広報づくりに生かし、市民に必要な情報を提供していきます」とあいさつした。   
 委嘱を受けた24人は、月2回の「広報あつぎ」に対する意見や感想、地域の情報などを寄せるほか、モニター会議や研修会を行い、意見交換などを行っていく。

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ガイド★野山や川の散策ガイド発行
 厚木市寿町の郷土資料館では、市内の優れた文化や自然を紹介するため、このほどあつぎガイドシリーズ第1号「あつぎ★野山や川の散策ガイド」を刊行した=写真。
 厚木の自然に親しんでもらうため、市内の代表的な散策路の見所やそこで出会う動植物の不思議な生態などを、写真やイラストマップを使って紹介したもので、野山や川の散策路として「飯山白山から七沢を歩く」「荻野運動公園周辺を歩く」「愛甲から七沢、玉川べりを歩く」「依知から猿ヶ島・相模川べりを歩く」「「高松山から小町緑地を歩く」など6コースを取り上げている。
 B6判33ページのカラー刷りで、1000部作成した。1部600円。郷土資料館、市役所本庁舎市政情報コーナーで発売している。

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ボランティアで歌の指導―元看護学校講師の佐藤君江さん
 老人福祉施設などを慰問して歌の贈り物を届けている混声合唱団「ふれあいエコーズ」のミニコンサートが、4月26日午後、同市船子の老人福祉施設「さつきの里あつぎ」で開かれた。
 指導しているのは、同市長谷に住む音楽講師佐藤君江さん(64)。佐藤さんはこの3月まで厚木看護専門学校の音楽講師を35年間つとめた。昭和30年代は新宿の歌声喫茶「カチューシャ」で、10年間ピアノ伴奏をつとめた経験もある。合唱団の指導は昨年9月からボランティアで始め、慰問コンサートは今回で17回目を数える。
 「健康であるうちは自分の挑戦だと思って…。皆さんに喜ばれるのが一番嬉しい」と佐藤さん。毎月1回文化会館を会場に15人のメンバーに歌の指導を行っている。
 この日は、リンゴの歌、青い山脈、四季の歌、ふるさとなど12曲の伴奏をつとめた。佐藤さんの友人で、スペイン滞在歴10年の川口そのえさんもゲスト出演、スペイン語で「ベサメムーチョ」を披露した。
 佐藤さんは5月15日、厚木看護専門学校の載帽式で、バッハの「G線上のアリア」もオルガン演奏する。

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