第636号(2004.05.01)

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 市民の目線でさわやかリポート 今年度の市民リポーター14人決まる
 厚木伊勢原ケーブルテレビの厚木市提供番組「ハートシティあつぎ」でガイド役をつとめる今年度の市民リポーター14人=写真=が決まった。番組で地域の行事や市からのお知らせ、厚木の歴史や風土などを紹介する。
 市民リポーターは「広報あつぎ」で公募した11人と、昨年に引き続いて再任された3人で、18歳から47歳までの学生、会社員、主婦など、年齢や職業はさまざま。市ではさまざまな視点からレポートすることで、より市民に身近な番組づくりが出来ると期待している。
 委嘱式では山口市長が「市民の目線でさわやかにリポートしていただき、人との出会い、感動を体験して魅力ある番組を作ってください」と激励すると、市民リポーターたちは「厚木のさまざまな魅力を伝えたい」「愛情あふれるリポーターを目指したい」などと抱負を語っていた。任期は来年3月31日まで。1人年間6〜7回のリポートを予定している。市民リポーターの紹介番組は5月1日から放映される。放送時間は1日5回で1番組10日間の更新。

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 バス交通の施策提言 調査検討委が報告書にまとめる
  厚木市は路線バスが通勤、通学者や高齢者、買い物などの移動手段として重要な役割を担っているにもかかわらず、交通渋滞などによってバスの定時性、速達性が低下し、利用者が減少していることから、路線バス交通問題等調査検討委員会(委員長・中村文彦横浜国立大学大学院助教授・12人)を設置して、「厚木市生活の足確保事業調査」に取り組んできたが、このほどその報告書がまとまった。
 検討委は平成15年10月から12月にかけて「バス交通に関する市民アンケート調査」と「路線バス運行速度等実態調査」を実施、その分析をふまえ、1バス交通の位置づけ、2市民が望むバス交通施策、3バス交通施策推進の考え方、4短期的視点での対応策などの提言をまめた。
 バス交通の位置づけでは、バス交通を「都市の機能を支える公共的役割を将来に渡って担っていく重要な交通機関」と位置づけ、市がバス交通施策について行政としての関与の仕方を積極的に検討していく必要があるとしている。「市民が望むバス交通施策」では、調査結果からバスの定時性の確保や速達性の向上、バスに乗りやすくする、バス運行の情報が受け取れることへの要望が高くなっているとして、具体的な改善策を実施した場合、バス利用率は2割高くなり、自家用車、自転車、徒歩の人がバス利用に転換していくとしている。
 推進すべき施策の内容としては、バスの定時性の確保・速達性の向上を図るため、道路の交通渋滞を解消・緩和するとともに、国道246号を横断するバス路線においては、鉄道駅を発着するバス交通に優先性を与え、バス専用レーンなどの走行環境を確保することを上げた。バス運行情報の提供については、市とバス事業者が協働して、パソコンや携帯電話とアクセスできるバスの経路や時刻表、運賃、バスの接近情報、目的地までの所用時間、市の行政案内、道路渋滞情報、鉄道駅とその周辺地区及びバスに関するバリアフリー情報を同時に提供できるバス運行情報システムの導入を提言している。
 そして、行政が短期的に取り組む対応策として、バス運行情報システムの導入支援、公共車両優先システム(PTPS)の導入検討、バス専用レーンの設置、サイクルアンドバスライド自転車駐車場の整備、バス停留所上屋の設置支援、ノンステップバス車両の導入支援、交差点の改良、バスベイの設置など7つの方策を掲げた。
 一方、バス事業者が取り組む短期施策としては、急行バスの運行、バス運行情報システムの導入、サイクルアンドバスライド自転車駐車場の整備、分かりやすいバス乗り場案内の設置、座席数の多いバス車両の導入、運賃支払い方式の簡素化と乗り継ぎ運賃の割引、バス停留所上屋の設置、ノンステップバスの継続的導入、深夜時間帯の運行の充実、社員のバリアフリー対応として研修・教育の充実など10の方策を提言した。  
 また、今後の課題として平成20年度から22年度、23年度以降の中・長期的な計画の策定と、バスなどの公共交通を利用する市民を念頭にしたまちづくりの必要性を説いている。

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「あつぎ二七の市」開催  毎月27日地下道で
 4月27日、「あつぎ二七の市」が、本厚木駅東口とバスセンターなどを結ぶ地下道の一画に22店が出店して開催され、大勢の買い物客で賑わった。
 二七の市は江戸時代から昭和の初期まで厚木で開設されていた市で、この市をモチーフに、厚木なかちょう大通り商店会振興組合が、中心市街地の活性化を図ろうと復活させた。
 二七の市は、江戸時代は2日、7日、12日、17日、22日、27日の月6回開かれていたが、明治時代に12月22日、27日の年2回の開催になって昭和初期まで続いたと伝えられている。名称は当時の呼び名「にひち」が当てられた。
 午前10時30分からのオープニングセレモニーには、山口巌雄厚木市長、黄金井一太商工会議所会頭、大久保浩商店会連合会会長なども出席、くす玉開きやシャンソン、ソプラノ歌手の歌が披露されるなど市(いち)の復活を参加者みんなで祝福した。
 セレモニーであいさつした山口市長は「朝市と夕焼け市という市があるが、この二七の市が市街地で開催されることで、厚木の街をもっと元気にして、都市再生へと結びつけてほしい」と期待を込めてエールを送った。
 この日訪れた市民は「子どもの頃、母親から厚木に二七の市があった話を聞いたことがありました。駅周辺の商店街が地盤沈下する中で、地下道がこうした形で活用されることはとてもいいアイディアだと思います。朝市や夕焼け市もそうですが、人が集まってくることは市街地の活性化につながりますので、毎月27日を楽しみにしています」と話していた。
 あつぎ二七の市は、これから毎月27日の午前11時から午後7時まで、厚木地下道を会場に開かれる。

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第15回全国削ろう会厚木大会開かれる

 4月10日、厚木建築職大会が七沢自然教室で開かれ、第15回全国削ろう会厚木大会が行われた。
 大会は大工職人が鉋や鋸などで匠の技を披露競うもので、全国から600人を超える職人が参加した。
 鉋によるうす削り大会では、腕自慢の大工職人が用意された2メートルほどの角材を入念に調整した鉋でうすく削り上げ、訪れた見学者を驚かせていた。
 このほか、鉋の古式鍛錬や組子など伝統技能を伝承する実演が行われたり、親子で参加できる鉋のうす削りや丸太切りなどの体験コーナーも用意され、来場者は終日モノづくりの楽しさを味わっていた=写真上。
 翌日は職人フアッションショーも開かれ、印半天などに身を包んだ職人の粋な姿に、訪れた人たちは見とれていた
 入場者募金を寄付 
 4月10・11の両日、厚木市七沢自然教室を会場に開かれた「厚木建築職大会・住宅デー祭り・第15回全国削ろう会厚木大会」には、2日間で延べ7千人の入場者があった。期間中、大会会場に置かれた募金箱に、イベントを満喫した入場者から善意の募金6万7千335円が集まったことから、4月16日大会実行委員長の前場幸治さんらが、福祉に役立ててもらおうと同市社会福祉協議会を訪れ、全額を寄付した=写真下。

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 嬉しいね心が癒える木の緑・緑のまつり開催
 4月24・25の両日、厚木市緑のまつりが、同市中荻野の荻野運動公園を会場に開かれた=写真。花と緑のあふれる住み良いまちづくりを目指して、毎年開かれているもので、今年で31回を数える。
 初日の24日は、午後からにわか雨もあったものの、約3万人の人出で賑わった。会場中央にはマリーゴールド、ガザニア、ゼラニア、日々草など15種類1千鉢の花が咲き誇る中央花壇が設置された。午前10時の式典の後、ガザニア、ペチュニア、日々草、アゲラタムの4種類の草花が、会場を訪れた市民にプレゼントされた。このプレゼントは25日にも行われ2日間で3,600鉢が無料で配布された。
 
 このほか植木の即売会や緑の相談コーナー、ふれ愛セールや木工教室などが行われたほか、子どもたちに人気の乗り物「ロード・トレイン」も公園内を疾走した。 

  

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昔遊びで世代間交流 妻田中村自治会
 厚木市妻田西にある中村自治会館と中村公園で、「中村ふれあいまつり」が開かれ、大勢の住民で賑わった。
 主催したのは中村自治会(木下敬之会長)と子ども会、青少年健全育成会で、来年厚木市が市制施行50周年を迎えることから、地域住民に昔の様子を知ってもらい、子どもたちに昔ながらの手作りのおもちゃを楽しんでもらおうと企画したもの。
 同地区は昭和44年、新国道129号線(厚木バイパス)の開通、49年の妻田一帯の区画整理により急激に人口が増加した。
 
 会場には関東大震災による被害の様子や、今ではすっかり住宅に埋め尽くされたかつての田園風景が広がる写真などが展示され、昔を懐かしむ人々が訪れ、現在とは違う姿に驚いていた=写真。
 また、5月の節句に各地で揚げられたという大凧も製作して展示したほか、お年寄りの手で竹馬や竹トンボ、竹鉄砲などが作られ、子どもたちが遊び方を教わっていた。翌日は仮設舞台で地域住民による歌や踊りなどが披露され、2日間で延べ300人が来場した。
 木下敬之自治会長は「昔はこのあたりでも大凧が空に舞っていた。今では揚げる場所がまったくなくなってしまった」と昔を振り返りながら、「今後も昔遊びなどを通して、地域の世代間の交流を図っていきたい」と話していた。

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 情報プラザ無休に 市民要望に対応

 厚木市が同市岡田の厚木アクストメインタワー2階に開設している「情報プラザ」=写真=が4月19日から無休になった。これまで月曜日及び休日の翌日を休館日としてきたが、インターネットなど情報技術の高度化にともない行政情報の内容などが時間を越えて取得可能になったことと、情報プラザを拠点に活動している厚木マルチメディアボランティアの活動が定着したことにより、市民の要望に応えることにした。

 

 また、これまで休館日に定期的に実施していた機器の保守点検も、機器の性能が技術的に高度化したことにより、点検時間が短縮されたことでも無休化の条件が整った。 
 同プラザは平成11年2月1日、市民が ITの恩恵を受けることを目的に開館、14年2月には情報技術の進歩に合わせて改修工事を実施、子どもからお年寄りまでより身近にIT体験が出来るスペースを提供している。
 入場者は平成14年7月に10万人を達成、平成15年度の入場者数は4万2千796人で1日平均141人。
 開館時間は月曜日から金曜日までが午前9時から午後9時、土・日曜・休日が午前9時から午後5時までとなっている。 

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自由民権120年 11月戒善寺に記念碑建立 研究者と子孫の手で
 今年は明治の自由民権運動から数えて120年に当たるが、民権研究家で郷土史家の大畑哲さんや民権家子孫の人たちによって、今秋、厚木市内に「自由民権の碑」を建立することが決まった。
 明治初期、荻野を中心とする厚木地域は県下でも最も民権意運動が盛んだった地域で、難波惣平、難波春吉、佐伯重三郎、小宮保次郎、大矢正夫、天野政立など30人を超える民権家を輩出した。記念碑はこうした明治の祖父たちの偉業を顕彰し、その足跡を後世に残すために行うもので、民権家と縁の深い同市中荻野の戒善寺が場所を提供する。
 4月11日関係者を集めて初会合が開かれ、建碑に向けて実行委員会が発足した。今後、碑銘、碑文の作成と石材の購入、建設工事費の募金などを呼びかけるほか、不明の民権家と資料の発掘、ニュース・記念誌などを発行する。除幕式は11月の予定で、当日は資料展と講演会も行うという。募金などの申し込みは大畑さんへ。TEL:042・742・8767番。

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