第654号(2005.02.01)

スーパー防犯灯5基設置
 中心市街地の街頭犯罪の未然防止と抑止力を高めることを目的に全国で設置されているスーパー防犯灯(街頭緊急通報システム)の運用開始式が1月21日、厚木市中町の厚木公園で行われた。
 スーパー防犯灯は、通報ボタンやインターホン、360度周囲を確認できるドーム型防犯カメラ、非常用赤色灯、非常ベルなどを装備したもので、事件や事故に遭遇したとき、音声や映像により警察署に直接通報できる。犯罪抑止効果や市民の犯罪に対する不安の軽減が期待できることから、厚木市では県警察本部に設置要望を行ってきた。
 警察白書によると平成16年3月末現在、全国で394基が設置されており、県警本部は平成16年度に厚木、相模原、大和の各市にそれぞれ5基設置することを決め、この日県内では初めての運用開始となった。
 県警本部によると運用は、防犯カメラの映像の管理や消去などについて定めた「街頭緊急通報システム運用要綱」にもとづいて行われるため、プライバシー保護にも配慮されているという。
 県警本部によると運用は、防犯カメラの映像の管理や消去などについて定めた「街頭緊急通報システム運用要綱」にもとづいて行われるため、プライバシー保護にも配慮されているという。
 今回、厚木市に設置された場所は一番街通りに2基、さつき通り、中町4丁目交差点際、厚木公園(はとぽっぽ公園)に各1基の計5箇所。運用開始式には山口市長や國分和夫厚木警察署長、地元県議・市議、安心安全なまち会議、商店会などの防犯関係者、地元の小学生、保育園児など約400人が出席した。
 式典で地元の厚木小学校2年生の杉浦恵美奈さんが「スーパー防犯灯の設置で、さらに安心して学校へ行ったり遊んだりできます。ありがとうございます」とお礼を述べた。
 式典後は、スーパー防犯灯を実際に使っての趣向を凝らした通報訓練や誘拐防止教室も行われ、子どもたちや出席者が使い方について学んだ。 

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市長の兼職は自治法違反  報酬の返還求め市民が住民監査請求  
 厚木市長が厚木ガーデンシティビル株式会社の取締役や神奈川県農業共済組合の代表理事に就任して報酬を受けているのは、地方自治法142条に定めている「地方公共団体の長の兼職の禁止」に違反するとして、同市王子に住む土地家屋調査士・金井猛さんが1月13日、厚木市監査委員に対して住民監査請求を行った。
 請求によると、山口市長は市長に就任以来、9年間にわたって厚木ガーデンシティビル株式会社の取締役に就任、報酬として年間105万円、9年間で総額945万円を取得。また、平成14年5月30日から神奈川県農業共済組合の組合長理事に就任、年額260万円、2年間で520万円の報酬を取得したとしている。
 厚木ガーデンシティビル株式会社は昭和54年7月、厚木市の出資比率30%(3千万円)で資本金1億円の第3セクター会社として発足した。厚木サティに賃貸しするなどの不動産管理、取引が営業目的だ。神奈川県農業共済組合は、昭和43年5月、農業災害補償法にもとづき組合員が不慮の事故によって受けることのある損失を補填し、農業経営の安定をはかるための共済事業を行うのが目的で、県下の農家6,796人で構成されている。平成15年度の運営資金3億2,348万円のうち、94%を国、市町村からの補助金よってまかなわれており、厚木市も288万円の補助金を支出している。
 地方自治法142条は、普通地方公共団体の長の兼職の禁止として、「普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体に対し請負をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人(※当該普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものを除く)の無限責任社員、取締役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人及び清算人たることができない」と定めてあり、金井さんは、これに違反していることは明確だとして、厚木市長に対して受益金に利息をつけて返還するよう求めている。
 金井さんは、「ガーデンシティビル株式会社の報酬金は歴代市長のヤミ給与的存在であり、しかもこれを市民に公表せずに隠蔽してきた。神奈川県農業共済組合でも現職の市長でありながら組合長理事に就任、しかも市の補助金に相当する額を報酬金として受け取るというおよそ信じられない行為をしている」と批判している。
 また、2団体の総会、取締役会、理事会への出席に公用車を使用したことは、私的利得のために公用車を不正利用した行為に該当するとして、過去に使用した経費相当額13万円に利息をつけて厚木市へ返還するよう求めている。
 監査結果は2月15日に開かれる請求人の陳述を経て、60日以内に請求人に通知される。
 ※政令で定めるものとは、地方自治法施行令122条で普通地方公共団体が資本金を2分の1以上出資している法人をいう。 

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市長賞に米丸遙さん こどもアート展
子どもの創造や鑑賞の喜びを広めることを目的とした「こどもアート展」の審査会が(審査委員長・大根田雄康ほか3人)、1月19日厚木市役所で行われ、厚木市内の小・中学生から寄せられた絵画や立体作品など295点の中から、厚木市長賞や教育長賞など35点の入選作品が決まった。
 市長賞を受賞したのは、三田小学校2年生、米丸遥さんの「りんごの小物入れ」と題した立体作品=写真。大根田雄康審査委員長は、「大胆な形と、根気よく土が重ねられ、塗りもきれいに仕上げられていて、技術的にもすばらしい作品」と講評した。
 米丸さんは「陶芸は楽しくて大好きです。この作品は、形を作るのが一番大変でした。賞をもらったことを、先生から聞いてうれしかった」と受賞を喜んでいた。アート展は、厚木市文化会館地下展示室で1月23日まで展示され、最終日に表彰式が行われた。

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文化財防火デーに消防訓練
 1月26日の文化財防火デーを前に、22日市内の寺院建物火災を想定した消防訓練が、県の重要文化財に指定されている飯山本禅寺境内で行われ、北消防署小鮎分署職員と地元の消防団員が参加した。
 訓練は現場付近にある消火栓など3箇所の水利場所へ消防団員が出動して、遠距離中継放水訓練を行うもので、団員は手際良くホースをつなぎ、火災想定現場の本堂の周囲へ5本のホースを引き込んで、放水を行った。参道正面からははしご車を使って上空からの放水も行われ、見学に集まった人たちは、本番さながらの訓練を緊張した面持ちで見守っていた。
 出動から放水まで22分という予想以上の早さに、山田昭光小鮎分署長は「団員の皆さんの日頃の訓練の成果。今後も地域の文化財はもとより、災害に対して消防署と消防団員が一丸となって取り組みたい」と講評した。

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1年生が昔のおもちゃづくりを体験 厚木小学校
 1月25日、厚木市立厚木小学校(神崎良一校長)体育館で、「つくってあそぼう、おもちゃ」体験教室が開かれ、1年生児童130人が紙こっぷけん玉、ぶんぐんごま、うちゅうロケット、空き缶ぽっくり、紙玉鉄砲などの作り方を楽しんだ。
 指導にあたったのは、厚木北地区文化振興会(中丸武夫会長)の13人。子どもたちは4組に分かれ、体育館に設置された作業台の上に用意した紙コップや割り箸、空き缶、、新聞紙、篠竹などの材料を並べ、文化振興会のメンバーから作り方の手ほどきを受けた。
 子どもたちは、家庭から持参したスチール缶2個にポンチで穴を開け、ひもを通してつくる空き缶ぽっくりや、紙コップを上手に組み合わせ紙管をテープで取り付ける紙こっぷけん玉=写真=、太さの異なる篠竹2本をノコギリで切って作る紙玉鉄砲など、初めての体験に戸惑いながらも自分で考え、工夫し、手を動かして作る面白さを学んだ。
 この日は学校自由参観日にあたり、子どもたちは出来上がったおもちゃを父母たちに見せながら、昔のおもちゃ遊びを楽しんだ。

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ソニー子ども科学教育プログラム努力校受賞  三田小学校
 1月18日、厚木市立三田小学校(松本成美校長、児童数958人)の体育館で、「04年度ソニー子ども科学教育プログラム」努力校の表彰式が行われた。
 同プログラムはソニー教育財団が、子どもたちの知的好奇心や想像力を育てるような教育計画を称え、支援することを目的に創設されたもので、このほど全国の小・中合わせて213校の応募計画の中から、三田小学校が「努力校」に選ばれた。
 この日、表彰式に訪れたソニー株式会社・厚木テクノロジーセンターの内藤賦一代表は、「これからも厚木市の誇れるような教育プログラムを進めてください」と、助成金とデジタルカメラなどを贈った=写真。
同小学校の教育計画は、様々な自然体験や人との出会いを通して、自然や人との共生を図ることで、よりよく生きようとする心を育てるもので、4年間にわたって実施された「米作り」や「染め物」学習の実践を中心にまとめた。
 担当の長坂国弘教諭は、「私たちの実践を評価していただき、今後の励みになりました。これからも児童の『なぜ』を大事にしながら夢を与えられるような教育活動を行っていきたい」と喜びをかみしめていた。  

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第10回記念あつぎ大潮展 2月1日〜7日市民ギャラリーで
 あつぎ大潮会(梅澤善和会長・28人)の「あつぎ大潮展」が、2月1日から7日まで、同市中町の厚木市民ギャラリーで開かれる=写真は昨年の大潮展。
 平成7年10月、写実の殿堂として知られる「大潮会」の会員と一般出品者を中心に発足した同会は、中央画壇と直結した会として知られ、毎年12月に上野の都美術館で開かれる大潮展に出品した作品を地元で展示する「あつぎ大潮展」を開いている。
 今年は会発足10年周に当たる記念展とあって全会員が例年にない熱の入れようで、風景や静物、人物など100号クラスの力作を1人2点づつ出品するほか、出品作品をまとめた画集も刊行する。2日10時からは一水会会員の日高芳正さんを迎えての批評会も予定されている。
 主な出品者と作品は次の通り。「山裾」大場三郎、「梅林」今村恵美子、「独りぼっちの秋」松本弘子、「六月の風」中戸川陽子、「朝風の稲取港」内山典子、「窓辺の静物」藤村陽子、「秋日」吉岡和恵、「山中の池」伊藤美恵子、「あいかわ公園寸景」森川俊一郎、「山里の秋日和」田中千代、「秋景三渓園」鈴木忠義、「釣り」中村正人、「鐘楼と老杉」安立修、「赤い服の少年」松前恵、「民族衣裳」住田瞳、「屋久島安房川」日高米光、「雪日の参道」藤條昭二、「犬吠埼の灯台」吉村史郎、「変奏曲」大塚寛子、「マスコット」安田悦子、「艶」赤坂裕子、「相模川早春」向井野幸男、「飛騨高山の街角で」菅谷勝男、「ベニス紀行」平田正、「水の町バートン」畠山興二、「牡丹」杉山勇、「河畔晩春」大根田雄康、「春から秋へ」梅澤善和。

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 秩父事件モデルの映画「草の乱」上映会 「厚木の自由民権運動」大畑さんの講演も 
 1884年11月1日、秩父郡吉田村椋神社に刀、槍、猟銃で武装した人々3千余が集まった。「天朝さまに敵対するから加勢しろ」明治政府に対する真っ向からの挑戦であった。困民党を名乗る人々によるこの蜂起は9日後に軍隊と警察により壊滅させられた。
 自由自治元年の幟(のぼり)にこめられた願いはかなわず、明治政府は12名の死刑、3千余名の科刑、科罰を持ってこれに報いた。世に言う「秩父事件」である。
 この秩父事件は当時の自由民権運動と結び合い、政府打倒を視野に入れた点においても江戸時代に繰り広げられた一揆とは明らかに一線を画していた。
 この秩父事件をモデルにした映画「草の乱」の上映会と講演が、自由民権運動120年を記念して、2月27日14時から厚木市文化会館小ホールで開かれる。
 監督は日本映画の重鎮神山征二郎。70年代初期に神山監督が秩父事件に出会って以来、いつかはと暖めてきた企画で、長年の監督人生をこの一作にかけた大作 だ。主演は井上伝蔵に緒形直人、田代栄助に林隆三、加藤織平に杉本哲太ら豪華キャストに加え、全国から8千人のエキストラが出演した。
 独立プロとしては破格の4億5千万円という製作費は、全国から数千人におよぶ市民出資によりまかなわれたもので、「今の世の中に対する人々の怒りと苛立ちの反映」といわれるこの現象意識は「現代の草の乱」とも言われている。
 厚木での上映会は自由民権120年を記念して行われるもので、平成5年に製作されたビデオ「厚木の自由民権運動を訪ねて」(TVK)を上映後、元県立厚木高校教諭で民権研究家の大畑哲さんが「厚木の自由民権運動」と題して講演、15時30分と18時の2回に分けて「草の乱」の上映会が行われる。
 大畑先生の講演と映画「草の乱」を見る会の主催で、入場券は前売1300円、60歳以上のシニア、小・中・高生、障害者1000円。厚木市文化会館で取扱い中。申し込み・問い合わせは、見る会代表の滝澤さんへ1248・7809番。

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新しいシンボルマークも披露  小中学校PTA活動研究大会
 1月16日、厚木市立森の里中学校体育館で、「第26回厚木市立小・中学校PTA活動研究大会」が開かれ、市内36校(23小学校、13中学校)からPTA会員約680人が参加した。これは、厚木市立小中学校PTA連絡協議会(会長・奥田七代)の主催で「家庭・学校・地域で広げよう!学びの輪」をテーマに行われたもので、今回は事例発表と講演会のほか、PTA功労者などの表彰とともに、新しいシンボルマークの披露と同コンクール受賞者の表彰も行われた。  
 シンボルマークは昨年、市内小中学校の児童、生徒から募集したところ、36点の応募があり、その中から南毛利中学校1年の加藤咲樹さんの作品が選ばれた。
 P・T・Aの文字を織り込んだ作品で、審査委員の小平功一さんは「PTAもこのシンボルマークのように『明るく・元気に・仲良く・面白く』ありたい」と作品を称えていた。
 事例発表は、戸室小学校と鳶尾小学校の各PTAが行い、それぞれの活動から、子どもの安全の問題や地域とのふれあい、コミュニケーションの重要性などを訴えた。
 また、講演会は、「学校と地域の融合教育研究会」の越田幸洋さんを迎え、「学社融合の魅力と可能性」と題して行われた。越田さんは、学校(学校教育)と地域(社会教育)の協調や連携などの具体例を挙げながら興味深い話をされ、会場では熱心にメモを取ったりうなずいたりしている人の姿が目立った。
 

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スマトラ沖地震・津波で母国救援の募金や支援物資集め スリランカ出身の英語講師スニルさん

  
 厚木・愛川、海老名などで英語講師をしているスリランカ出身のスニル・シリワルダナさん(40)が、 スマトラ沖地震・津波で大きな被害を受けた母国の人々を救援しようと、英会話スクールの生徒らに協力を呼びかけ救援活動に取り組んでいる。
 スニルさんはコロンボ出身の僧侶。地元の仏教大学で仏教哲学のドクターコースを取得、母国やカリフォルニア大学で教えた後、日本の仏教や文化、歴史を学ぶために2001年11月来日した。現在、湘北短期大学の英語講師をつとめるほか、英会話スクールを開いて生計をたてながら日本の仏教文化を学んでいる。
 母国の沿岸地帯がスマトラ沖地震による津波で壊滅的な打撃を受けたことを知ったのは昨年12月27日、長崎を旅行していたときだった。テレビのニュースを見て急いで厚木に帰ってきたスニルさんは、30日電話で母国と連絡をとったが回線が混み合い、元旦まで連絡が取れなかった。2日になってようやくコロンボにあるスリランカ仏教本部の友人から電話が入り、南部沿岸の都市マタラにある仏教寺院が壊滅的被害を受け、僧侶全員が亡くなったことを知らされた。
 僧侶である同胞が亡くなったことを悲しんだスニルさんは、母国の復興に向け日本で何かしようと思ったが、何をしたらいいか分からず、英会話スクールの生徒たちに相談して、募金活動や衣料物資などを集めることに決め、1月5日から救援活動を始めた。
 スニルさんの呼びかけにスクールの生徒、知人、友人など20人や湘北短期大学の学生などが草の根募金に参加、1月19日までに義援金のほか、衣料や文房具、ドライフード、スキムミルクなどが特大の段ボール箱に5個集まった。
 1月29日、スクール生ら7人が英会話スクールのある水引のビルに集まって、衣類をたたんだり箱詰めなどの作業を行った。この救援物資は1月31日第一陣として横浜港からマタラの寺院に向けて送られた。
 スニルさんによると、スリランカでは仏教寺院は古くから災害のレスキュー活動や福祉のサポート活動を行っており、災害に遭った人たちは仏教寺院に助けを求めて相談に行くのが慣例になっていて、救援物資を直接仏教寺院に送ると政府系機関やNGO経由で送るより、早く確実に被災者に届くという。
 被害を受けた地域ではお金や医薬品、文房具、衣類などがまだまだ不足しており、スニルさんを中心とするボランティアは、1ヶ月に1度のペースで支援物資を送る考えで、2回目を3月31日、3回目を5月末に予定している。スニルさんは「日本の多くの皆様のご協力をお願いしたい」と呼びかけている。募金の連絡は、TEL:090-2406-9550番(山上さん)へ。救援物資は夏物衣類、ドライフード、文房具などを受け付けている。送り先は〒243―0004厚木市水引2―12―36堀江ビル内・スニル先生の草の根支援係へ。

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