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厚木市三田に住む大工の棟梁・小島勝さん(62)が、このほど小説『老人と少年』を自費出版した。ノミやカンナを持つ手でワープロをたたいて15年、これまでに同人誌などに小説を発表してきたが、今回、初めて単行本にまとめた。
小島さんは、津久井生まれで、祖父からの大工職を継ぎ、28歳まで横浜で過ごしたあと、昭和44年厚木市に引っ越してきた。この道48年の棟梁で、宮大工の系譜を引く厚木では在来工法の第一人者。 中学生の時、自宅にあった中里介山の『大菩薩峠』を父に隠れて読んだのが、小説と出会った最初だった。歴史ものから大河小説、中国の古典まで何でも読むが、作家では吉川英治、大佛次郎、司馬遼太郎、柴田連三郎らのファンだ。 |
横浜時代には「若い根っこの会」に入り、支部副団長をつとめるかたわら、機関誌の編集にたずさわり、書くことを覚えた。大学ノートに書き留めた随筆などは100冊を超える。 「本を読んでいるだけではつまらない」と小説を書き始めたのが15年ほど前。地元では「文芸あつぎ」の同人として10年前から毎号欠かさずに小説を発表している。読者から「小島さんは体験が豊富ですね」とよくいわれるが、自分のことを書いたことは一度もない。あくまでも想像力を駆使したフィクションの世界である。 夕食後、ワープロに向かうと午後9時頃まではキーボードをたたく毎日。小説の主人公は仕事をしている時や寝ている時に想い浮かぶから、後はワープロを打ちながらストーリーを展開していくというやり方だ。 2年ほど前、直腸の手術をした後現場復帰したが、1年もたたない昨年夏、仕事中に屋根から転落してあばら骨と頭を切る大怪我を負った。入院中に構想を練ったのが今回上梓した『老人と少年』である。高度成長期を前に横浜の片田舎で、中国武術を学びながら苦難の人生を乗り越えていく少年が主人公で、尾崎士郎の『人生劇場』や五木寛之の『青春の門』を彷彿させる大河ロマンだ。原稿用紙430枚を10日ほどで一気に書きあげてしまった。現在は、若者の反抗心をテーマにした『青春のゆがみ』を執筆中だという。 「小説は空想の世界だからね。主人公に夢を託すこともできるし、自分の体験とは全く逆のことを書くこともできる。現実はままならないことでも、小説の世界では何でもできるからね、それが面白い」と小島さん。 今後も時間さえあれば書き続けていきたいと話している。『老人と少年』は1500円。有隣堂厚木店、内田屋書房で販売中。 |
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厚木市の本厚木駅周辺約1・15平方キロメートルが、バリアフリー化や無電柱化を目的とする国の「スーパーモデル地区」に指定された。 スーパーモデル地区とは、歩行者優先の道路、バリアフリー、電線類の地中化、放置自転車対策などの施策について、全国の見本となるモデル地区を国が募集し、構築にあたって国土交通省が事業費の55%を補助するもので、全国14自治体の18地区指定の中で厚木市は「バリアフリー重点整備地区」と「面的無電柱化地区」の2つの指定を受けた。県内で指定を受けたのは横浜市と厚木市のみ。 |
同市では00年11月に施行された「交通バリアフリー法」にもとづき、厚木市移動円滑化基本構想」を策定、本厚木駅周辺1・15平方キロメートルの道路7160メートル(このうち市道4190メートル)を、歩道と車道の段差を低くするバリアフリー化を平成22年までに整備することになっているが、このうち平成19年度までの3カ年に整備する市道1630メートルについて国の指定を受けた。 また、通行や景観、防災上の観点から進められている「面的無電柱化地区」については、これまでに幹線道路8路線、延長3030メートルの電線類地中化を実施、現在事業中の1路線250メートルで完成する。さらに駅を中心に放射状に伸びる幹線道路を横断的に連絡する幅員6メートルの市道27路線、延長4648メートルを新たな無電柱化地区として計画、今回4路線、延長580メートルの指定受け、平成19年度までの3カ年で整備する。 |
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厚木市では汎用型インターネットサービス「マイタウンクラブ」のサービスの1つとして、4月から始めたメールマガジン「「給食献立メルマガ」が話題を呼んでいる。 毎週金曜日の正午に翌1週間分の小学校給食献立を電子メールで配信するこのサービスは、「学校から配布される献立表は、家庭の冷蔵庫や壁に貼られているものの、いざ買い物をするときには子どもたちがお昼に何を食べているか、なかなか覚えていない」という点に着目したもので、メルマガの配信先を携帯電話にすることにより、外出先でもいつでも情報を確認することができる。自校方式の7小学校のほか、北部と南部の給食センターをあわせ23校分の給食献立の翌1週間分を定期的に配信する。 このほか4月から配信したメルマガは、市営テニスコートの空き情報などを知らせるテニスコート情報、天体現象の案内やイベント情報を配信する厚木市子ども科学館ニュース、あつぎフィルムコミッションメルマガなど4メニューがある。 電子メールを受信できるパソコンか携帯電話があれば、「マイタウンクラブ」のメールマガジンシステムから、必要情報を入力することで、無料で購読できる。 |
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厚木市長の兼職は地方自治法に違反するとして、住民監査請求を行っていた同市王子の土地家屋調査士・金井猛さん(63)が、監査結果を不服として3月30日、市長を相手に「市長の兼職の違法行為と不当利得返還請求」を求め横浜地裁に提訴した。 同氏は1月13日、厚木市長が第3セクターである厚木ガーデンシティビル株式会社の取締役や神奈川県農業共済組合の組合長理事に就任して報酬を得ているのは、地方自治法142条に定めている「地方公共団体の長の兼職の禁止」に違反するとして、住民監査請求を行っていた。これに対して同市監査委員は3月14日、市長の厚木ガーデンシティビル株式会社と神奈川県農業共済組合の取締役、組合長理事の職務は「公務」であり、その会合出席のための公用車使用も「公務としての職務遂行である」として、請求を棄却した。 金井氏はこれを不服として提訴したもので、訴状によると、2団体の役員業務が「公務」ならば、日常市長業務の範疇にあることになり、言い換えれば市長給与の範疇の職務遂行でもある。従って2団体の役員報酬額は市財務局に納入されるべきもので、市長が個人的にポケットに入れていた行為は「業務上公金横領」に該当するとしており、2団体の兼職は地方自治法142条に違反するため受け取った報酬金と公用車利用の経費を市に返還するよう求めている。 |
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「春の交通安全パレード」が4月5日、本厚木駅前などで行われた。新入学児童をはじめとした市民に対し、交通安全思想の普及や事故防止の徹底をはかるのが目的で、県警音楽隊など交通安全関係者150人が参加した。 パレードに先立って厚木中央公園で行われたセレモニーでは、市立厚木小学校の新入学児童花岡千理君と山田千紘ちゃんが、「1日子ども警察官」に任命され=写真=、2人は「交通ルールを守って楽しい学校生活を送ります」と決意表明した。山口市長は「子どもたちが安心安全に登下校できるよう、交通安全を共通の合言葉として力を注いでほしい」と呼びかけた。 |
また、県トラック協会相模支部(大塚義一支部長)が、市交通安全対策協議会に対し、交通安全横断1600本と横断指示旗80本を寄贈したほか、日産自動車テクニカルセンターも交通安全教育用のAV機器を贈った。 |
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3月26日から28日にかけて、厚木市七沢の自然教室で、市内の小学校高学年(4年生〜6年生)を対象にした「子ども自然体験教室」が開かれた。 これは厚木市立七沢自然教室が、四季を通じて七沢の野山の自然にふれあいながら、普段経験できない体験を通して、自然のすばらしさや不思議さを発見したり、友達とのふれあいの楽しさを味わってもらおうと、毎年実施しているもので、今年で3回目。 体験教室には38名の小学生が参加、初日に ゲームで仲間づくりを行い、杉板でプランターを作っての花植え、2日目は大山登山、3日目はピザ作りに挑戦した。 |
子ども達の多くは大山登山は初めてで、「大変だったけど頂上からの景色はきれいだった」と感想を話していた。また、杉板で作ったプランターは、管理棟1階のロビーに展示したため、ロビーが華やかになった。ピザ作りは、生地から始め、一人ひとりが思い思いのピザを楽しそうに作っていた=写真。 |
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宮ヶ瀬ビジターセンターが18年ぶりに展示の全面改修工事を行い、3月26日リニューアルオープンした。 同センターは宮ヶ瀬・東丹沢の自然や民俗を紹介する施設として昭和61年に開館、年平均9万人の県民に利用されてきたが、老朽化やダムの完成による周辺施設の整備などに伴い、期待される役割が変化したことから、展示の全面改修を行うことにしたもの。 改修前の展示が常設型であったのに対し、改修後は季節やテーマごとに展示物を入れ替えられように工夫したのが特徴で、今後は「いつ来ても新しい展示」「来館者も参加できる展示」作りを心がける。 |
2階のメイン展示室は全面改修し、宮ヶ瀬周辺で見られる様々な自然現象について、剥製や標本などの実物を用いて分かりやすく解説、宮ヶ瀬の「大地・水辺・森」及び「丹沢への想い」の4コーナーを設置した=写真。また、1階には子ども達が体験的に楽しめる展示を導入し、周辺に生息する動物の骨や珍しい石などにふれることのできる「楽習コーナー」を設置した。このほか、展示改修と合わせ、センター周辺を1時間ほど散策出来る春ノ木ハイキングコースなども整備した。 |
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厚木もみじライオンズクラブでは、5月20日18時から同市中町の厚木ロイヤルパークホテルで、「骨髄バンク・臍帯血バンク支援チャリティディナーコンサート」を開催する。 同クラブが取り組んでいる社会貢献事業の一環で、今年で12回目。今回は国立音楽大学声楽科出身のソプラノ歌手・片平有紀さんのチャリティディナーショーを企画した。 片平さんは大学3年在学中に「急性骨髄性白血病」を発症、1年間の休学、治療に専念、退院時に主治医から「5年の生存は難しい、ましてや来年の今日はないかもしれない」と言われた。入院中、「もう一度大好きな歌が歌いたい」というその一念で、つらい抗ガン剤治療や副作用に耐え、静岡骨髄バンクなどの支援を受けながら社会復帰した。卒業後、出身地の静岡に帰り、県内各地の幼稚園・保育所、こども病院、公共施設などで、ミニコンサートを開いたり、また、「静岡骨髄バンクを推進する会」とともにチャリティーコンサートを企画して、骨髄バンク普及のために体験を語りながら好きな歌を通してボランティア活動を続けている。昨年、静岡にて「5年生存記念コンサート」を開いた。 チケットは1万円。申し込みは同クラブへ。TEL:223・6671番。 |
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3月18日、厚木市文化会館で「郷土芸能学校発表会」が開かれ、受講者が相模人形芝居を披露した=写真。 同学校は、厚木市に江戸時代から伝わる相模人形芝居の後継者の育成をすることを目的に、平成16年6月に開校、市民30人が講義を受けている。受講は語りと人形芝居の2コースに分かれ、毎月2回練習に励んできた。語りは市内在住で国の重要無形文化財に指定、義太夫保存会会員の竹本土佐子さんが指導、人形は林座と長谷座の座員が指導してきた。 この日は、受講生全員が2組に分かれて演目「傾城阿波の鳴門〜順礼歌の段」を2回披露した。受講生は林座、長谷座の座員が見守る中、人形遣いと義太夫節を熱演、会場から大きな拍手を浴びていた。 |
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浮世絵と並んで世界的に評価の高い日本の伝統工芸「象牙彫刻展」が、4月15日から19日まで本厚木駅東口近くのアートルーム「はみち」(泉町)で開かれる。 象牙は光沢のある美しい乳白色と滑らかな心地よい感触が人々を引きつけ、古くから無病息災、商売繁盛など吉祥を願う価値ある素材として珍重されてきた。日本には飛鳥時代に中国より他の文物と共に渡来したと伝えられ、置物のほか物差し、櫛、碁石、刀鞘、撥(ばち)などに貴重品として扱われ、特に400年の歴史を持つ根付は多くの庶民に愛されている。 今回展示するのは、希少な本象牙を使用した置物、根付、帯留、ペンダント、ブローチ、ループタイなどの和洋アクセサリーで、全品が日本象牙彫刻会の作家作品。副会長の宮澤良舟、清水信生、岡崎孝悦、桜井広明、永井古仙、松島光月、庄司明幹、谷口珠峯氏ら当代象牙彫刻の第一人者といわれる作家の作品が勢揃いする。 |
会期中は、4月17日に根付彫刻の三代目・宮澤良舟さんが来廊、13時から16時まで左刃の小刀を使って根付彫刻の実演を行うほか、宮澤さんを交えてのフリートークが予定されている。また、根付など象牙作品の鑑定も行うという。 このほか長寿祈願、長寿祝い、婚礼祝いとして人気のある夫婦箸や念珠の予約販売も行なう。時間は11時から16時まで。問い合わせTEL:220・1256番。 |
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