第667号(2005.09.15)

戸室湧水池・寿町井戸水など現地調査・厚木市都市水路計画協議会

都市水路を調査する協議会のメンバー
 厚木市都市水路計画協議会(座長・中村好男東京農業大学教授)では、8月29日、2回目の協議会を開き、市内の水にかかわる場所の現地調査を行った。
 市では、今年5月18日に国土交通省から全国7都市を対象に指定した「都市水路計画策定モデル地域」の指定を受けたことに伴い、7月29日9人の委員からなる「厚木市都市水路計画協議会」を発足させ、「水路を生かした厚木市の街並み」の研究を進めている。
 今回は「都市水路計画」に反映させるため、戸室2丁目の湧水池や寿町1丁目の井戸水の水質や水源分布状況などを調査した。
 戸室地区には、戸室2丁目(厚木高校付近の河岸段丘の下段)に数箇所の湧水ポイントがあり、この日は戸室2丁目の子神社下にある湧水池を現地調査、水素イオン濃度や化学的酸素要求量、要存酸素量、流水量などを測定した=写真。
 湧水池にはこんこんと水が湧き出ており、池を管理している戸室老人会の安藤さんは「かつては水田の水源として大事にしてきた。残念だが、今は水を使用していない」と話していた。
 寿町1丁目の井戸水は、昔から「弁天さん」の愛称で親しまれている宇賀弁才天社境内にあり、近所に住む沼田通行さんは「地下50メートル位まで掘ってある。20年間揚水ポンプは動いている。水は枯れたことがなく、災害時にも使える。今は、流しっぱなしになっている」と話していた。
 同協議会では、都市の抱えるヒートアイランドや都市防災など、今日的課題の解決に向けての提言や、自然環境の豊かな都市の将来をイメージする市民要望に応えるため、今後計画を取りまとめる。

.

直接請求に向け14日に署名簿提出・住民基本台帳の大量閲覧をストップさせる会   
  住民基本台帳の大量閲覧をストップさせる会(山本智子実行委員長)では、7月11日から「住民基本台帳の閲覧制限に関する条例制定を求める直接請求」の署名活動に取り組んできたが、衆院選や参院神奈川選挙区の補選にからんで、残された署名日の行使ができないため、署名活動をうち切り9月14日、署名簿(5,475人)を厚木市選挙管理委員会に提出した。
 15日から直接請求に必要な有効署名数(有権者数の50分の1=3,490)の確認審査が行われ、署名総数の公表、縦覧、返付を経て、本請求が受理される。
 市長は受理した日から20日以内に意見を付して臨時議会に諮るが、厚木市では市民による初めての直接請求となる。
 同市の昨年一年間の住民基本台帳の閲覧件数は約200件(このうちの80%が業者)で、氏名、住所、生年月日、性別の4情報を閲覧され書き写された世帯数は約4万件だった。同市では今年の7月から要綱を改正して閲覧日を週1回にしたほか、個人や法人の閲覧を1カ月50件までとした。しかし同会では営利を目的とした閲覧・書き写しが多いことから、市民のプライバシーを守るにはこれではまだ不十分だとして、不特定多数の閲覧により厳しい規制を求めている。
 佐賀市、萩市、熊本市、調布市、苫前町などでは営利目的の大量閲覧を認めない条例を制定、県下でも鎌倉市議会が6月に同様な条例案を可決した。近隣の伊勢原市でも9月議会最終日に議員提案による条例案の提出を検討している。  

.

  教育内容を地域に公開・湘北短期大学 
 湘北短期大学(厚木市温428・山田敏之学長)では、9月26日bから30日までの5日間を「授業公開WEEK」として、地域住民や短大進学を考えている高校生、在学生の保護者を対象に正規授業の一般公開を行う。大学の教育内容を、広く一般に理解してもらうのと受験生に進路選択の一助にしてもらうのが目的。
 昭和49年に学校法人ソニー学園により設立された同短大は、情報メディア、総合ビジネス、生活プロデュース、保育の4学科を設置、現在約1,200名(共学)の学生が学ぶ、学科数、学生数ともに県下では最大規模の短期大学だ。学生の自主性・主体性を重んじる実学教育を基本に、多面的に展開される教育内容と活発な学生活動が特長で、「就職に強い短大」との定評でも知られている。
 最近では、全学的に展開する社会体験教育、国際交流体験教育の取り組みが、文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」に連続選定され、教育内容が高い評価を受けた。今、全国で最も注目されている短大の1つといわれている。  
 また、同短大は、近隣の県立高校24校と連携した教育交流協定により、日頃から多くの高校生が授業履修や特別講座に参加するなど、教育機会を幅広く提供している。
 授業公開週間では、リベラルアーツ(一般教養)や情報、ビジネス、保育、生活系の専門科目など、200科目以上が開講される。講義、演習や実験などその授業スタイルも多彩で、バラエティに富んだ内容。時間は11時から16時30分まで。当日は、これらの授業を自由に見学・体験できるほか、図書館、インターネットカフェなどの施設も利用できる。このほか、情報教育用の充実したPC環境や学生証に搭載した電子マネーの利用環境、焼きたてパンまで提供するキャンパスレストランなど、新機軸を集めた最新設備の数々も必見。同短大では「一般公開を通じて、より多くの皆さんに、短大教育への理解と関心を深めてほしい」と話している。       
 祝日にあたる9月19日bには、受験生とその保護者を対象とした「キャンパス見学会」(保護者歓迎デー)が、午前11時から開催される。通常授業や施設見学、山田学長による講演会のほか、個別相談にも応じる。入学を希望する高校生や保護者には、普段の学生生活を垣間見ることができる絶好の機会。授業公開、見学会の申し込み、問い合わせは、同大学まで。TEL:247・3131。本厚木駅よりスクールバス運行。

.

あつぎサイエンスカーニバル05開催
 青少年の科学技術に対する理解と関心を高め、将来の科学技術の担い手となる人材の育成を目的とした、「あつぎサイエンスカーニバル05」が8月27日から3日間、厚木市栄町の商工会議所で開かれた。
 カーニバルは、厚木市内に立地している先端技術企業など11団体(NTT、ソニー、厚木伊勢原ケーブルネットワーク、日立製作所、半導体エネルギー研究所、県農業技術センター、神奈川ウチダシステム、日産自動車、富士通、ダイナナ、厚木商工会議所)と、理科系大学4校(神奈川工科大学、湘北短期大学、東京工芸大学、東京農業大学)が、厚木市と一緒に主催したもの。
 会場では科学実験体験教室、化学実験ショー、市内企業が開発したロボットなどの実演や製品の展示、大学関係のパネル展示などが会場いっぱいに行われた=写真。来場した小学生たちは「いろいろな科学の力がよくわかった」「不思議がいっぱいでおもしろい」などとカーニバルを楽しんでいた。

.

職員が患者に歌と楽器演奏を披露・市立病院
8月30日、午後6時30分から厚木市水引の厚木市立病院1階外来ホールで、サマーコンサートが開かれ、入院患者や見舞いの家族150人が院内コンサートを楽しんだ=写真。コンサートは、入院患者に歌や演奏を披露して、治療の毎日にうるおいを感じてもらおうと企画したもので、医師や看護師などの医療職員と裏方の事務職員が出演した。
 田代和也副院長が「一日も早く元気になって、退院してくださいという心を込めて演奏します」とあいさつ。コンサートでは、ショパンの「ノクターン」や「涙ソウソウ」「花」など親しみやすく、多くの人に好まれている曲を披露した。会場には、ピアノ、フルート、ギター、オカリナの美しい音色と歌声が響き渡り、曲目が終わるたびに、会場を埋めた入院患者や見舞いの家族から大きな拍手が送られた。
演奏を聴いていた患者の家族は「歌声も演奏もすてきです。それにもまして、患者のためにコンサートを開いてくださる皆さんの優しさがうれしい」と話していた。

.

藍染めでショールづくり
 8月26日、七沢自然ふれあいセンターで、「第2回ななさわ森の学校」が開かれ、同市三田で染色工房安齋を主宰する安齋蒼慶さん、石原澄江さんを講師に藍染めを学習した。市民が充実した余暇を過ごし、心豊かな生活ができるようにと開設された講座で今回で2回目。    
 参加者は染料となる藍の葉をミキサーにかけて布でこし、藍液(染料)を作った後、各自思い思いの模様で作品を染め上げ、ショールを完成させた=写真。藍液となる藍は緑色だったが、深い青空のような藍色に染め上がると、あちこちで感激の声が聞かれた。
 参加者は「世界に1つしかない自分だけのオリジナルショールができて大変嬉しい。身につけて出かけるのが楽しみ」「家庭菜園で藍を育てて自分でもやってみたい」「次回もぜひ参加したい」と話していた。

.

親子でテント避難所宿泊防災訓練・森の里小
 9月3日15時から、厚木市立森の里小学校グラウンドで、「防災訓練テント宿泊」が行われ、森の里地区在住の小中学生と家族30人が、1泊の避難所体験を行った。実行委員で森の里中学校PTA会長の青木信二さんは、「親子で学校のグラウンドで宿泊したいというPTA父親委員会の希望と、地元自治会の地域の防災訓練に子どもたちが参加しないという悩みを一挙に解決する妙案」と話していた。
 森の里地区はサラリーマン家庭が多く、平日の昼間は多くの大人が留守になる。こうした危機感から小中学生も大人の援助を受けるだけでなく、自ら非常時の防災知識を身につけ、自らが考え、行動できるようにとの願いをこめて実施された。また、自治会が実施している自主防災訓練への子どもたちの参加が年々減少していることも心配されていた。
 この日の訓練では、グラウンドにテントを張って宿泊場所=写真=とし、食事は炭とダッチオーブンを使ったパンとバーベキュー。初めてテントに泊まる小学2年生の男の子は、「テントに泊まるのは暗くなるのでいや。家で寝る方が好き」と話していた。

.

全国大会出場の軟式野球チームが市長を表敬訪問
 全国大会に出場する厚木市内に本拠を置く3つの軟式野球チームの選手が8月31日、山口巖雄市長を表敬訪問した=写真。
 市制50周年の節目に華を添える出来事に山口市長は、「厚木から3チームも全国大会に出るなんてすごいこと。一球一球にかける思いが並大抵ではないからこそ成し遂げられたのだろう。わたしたちの代表として正々堂々と戦ってきてほしい」と激励した。
 表敬訪問したのは、天皇賜杯全日本軟式野球大会(9月23日〜28日)に出場するリコー厚木事業所(平川謙二監督)、高松宮杯全日本軟式野球大会(9日〜12日)出場のリコーロジスティクス(森浩二監督)、国体(10月23日〜26日)に出場する日立厚木(半場祐司監督)の3チームの選手と市野球協会の関係者18人。3チームは県大会や関東大会を勝ち抜き全国大会の出場権を獲得した。
 激励された各代表者は、「行くからにはぜひとも朗報を持ち帰りたい」(リコーロジスティクス)、「県や厚木の代表として恥じない戦いをしてきたい」(リコー厚木事業所)、「従業員や市民に明るい話題を提供できるよう、1戦1戦を頑張って勝ち上がりたい」(日立厚木)と、力強く抱負を述べていた。

.

立花伸一さんが新曲リリース 「うらはら」9月22日全国発売
 厚木市在住の歌手・立花伸一さんが9月22日、キングレコードより新曲「うらはら」を全国発売する。、発売元のフリーボードでは「誰にでも歌える軽快でノリの良い曲。宴会ソングとして売り出したい」と力を入れている。
 立花さんは平成3年テイチクより「厚木の夜」でデビュー、その後、「うず潮」
「ふたりはひとり」「お前だけ」「なあおまえ」「あなた」など7曲をリリース、地元を中心にテレビ、ラジオなどでも活躍してきた。
 今回の「うらはら」はデビュー15周年を記念して発売するもので、作詞・作曲はヒットメーカーの田久保真見さんと桧原さとしさんのコンビ。男と女の恋ゲームを明るく歌った曲で、イントロ部分にサビをきかせ、「うら・はら・うらはら」のかけ声をかけながら誰にでも歌える曲に仕上げた。裏面の「薔薇罪」と合わせて、9月22日全国発売される。 
 立花さんは、10月5日から毎週水曜日放送(10時30分〜11時)されるテレビ埼玉の「みんなで育てる歌謡曲」にレギュラー出演、番組の中で新曲を歌うほか、地元の厚木では10月に開かれる「商工観光まつり」で歌うことが決まっている。 
 「今年の忘年会ソングとして大勢の皆様に歌っていただければ嬉しい。有線放送の上位ランクを目指して頑張ります」と立花さん。

.

厚木市が自動車整備振興会と災害時協定を締結
8月31日、防災の日を前に、厚木市と社団法人神奈川県自動車整備振興会厚木支部は、「災害時における工具、器具、機械類等の提供等に関する協定」を締結した=写真。
 これは、同支部に加盟する市内の自動車整備工場など約160社が、災害時に、保有するジャッキなどの工具類を被災者の救出活動にあたる市民らに無料で貸し出すための協定。クレーン車、レッカー車などを使って道路通行に支障となる放置車両を撤去する活動も同支部が協力する。
 この協定のほかにも、市では医師会や建築職組合など57の組織と災害時の協定を結んでいる。
 この日、厚木市長と締結を交わした同支部の長谷川勝利支部長は、「災害時に救急車などが通れるように、邪魔な車両を撤去するのは、わたしたちの得意分野です。機材だけではなく、技術の協力も積極的に行います」と話すと、山口市長も「9月4日の防災訓練を前に締結できたのは大変心強い。ぜひ防災訓練などにも参加いただき、日ごろからのコミュニケーションを密にしていきたい」と話していた。

.

無農薬パンに人気 ル・フルラージュ
 厚木市林の小鮎川に面したパン屋さん「ル・フルラージュ」。フランス語で「花模様」という意味だ。厳選された原料と風味豊かで安全なパンを提供するというこだわりのパン屋さんである。
 地元生まれでパン職人の奥田和幸さん(32)が10年ほど修行に出た後、平成14年3月、この地にお店をオープンさせた。
 小麦はワインやチョコレートのカカオマスと同様、産地で味、香り、食感が変化する。奥田さんが使用するのは国産、フランス産、ドイツ産、カナダ産など約12種類。石臼でじっくり挽いた北海道産の石臼挽き全粒粉、バリッとした歯ごたえと野性味が特徴のフランス産小麦、虫の発生しない秋蒔き栽培で農薬をほとんど使用していない群馬県産小麦、口溶けの良いパンに仕上がるカナダ産小麦など、原料である小麦の長所を生かしながら、ブレンドや製法、熟成時間などを変えている。
 
 小麦はワインやチョコレートのカカオマスと同様、産地で味、香り、食感が変化する。奥田さんが使用するのは国産、フランス産、ドイツ産、カナダ産など約12種類。石臼でじっくり挽いた北海道産の石臼挽き全粒粉、バリッとした歯ごたえと野性味が特徴のフランス産小麦、虫の発生しない秋蒔き栽培で農薬をほとんど使用していない群馬県産小麦、口溶けの良いパンに仕上がるカナダ産小麦など、原料である小麦の長所を生かしながら、ブレンドや製法、熟成時間などを変えている。
 食パンからサンドイッチ、加工品、菓子類まで合わせ1日に製造するパンは約80種類。発芽玄米と黒米の食パン、石臼挽きハルユタカ全粒分のパンドミ、シラスと高菜のライ麦パン、長時間低温熟成させて作ったカンパーニュなどオリジナルなものばかり。カレーやあんこも全て手作りで、パーティや誕生日には生のフルーツを使ったデニッシュフルーツ、クリスマスにはドイツのクリスマスケーキシュトーレンなどを用意している。
 特におすすめなのが、山梨県産の小麦を使用した「無農薬パン」だ。北海道産の小麦ハルユタカを、山梨県北杜市で完全無農薬栽培しているもので、外皮や胚芽の部分まで丸ごと安心して食べられる。大地の香りを感じさせる豊かな風味が特徴で、「自然の小麦の色で、もちもちして美味しい」と評判。毎週金曜日のみの販売で、バターロールが1個120円、食パン1斤450円、2斤900円。
 「朝作ってその日のうちに売り切る。前日製造されたものは一切売らないのがモットー」という奥田さん。平日は真夜中の2時、土・日・祭日は1時から仕込みを始めるという。
 健康志向の客が多く、7時30分の開店時間には常連客が並び、横浜や海老名、大和からわざわざ買いに来る客も。カウンター席では小鮎川の風景を眺めながら食べたりお茶が飲める。営業時間は18時までだが、夕方になるとそれぞれのコーナーに「売り切れて申し訳ありません」の札が出るほどの人気。毎週火曜、第1・第3水曜定休。TEL:294・2666番。場所は風水温泉「ほのか」隣。

.

.