愛川町中津地区の住民で構成する「とび尾山の自然を守る会」(矢後藤雄代表)が、1月から鳶尾山の自然環境の保全を求める署名活動を展開、このほど3,000名を越える署名が集まったため、2月16日、山口巌雄市長と森住勉市議会議長に、鳶尾山麓にある棚沢地区を「ゴミ中間処理施設」の候補地から除外することを求める陳情を提出する。現在、署名簿の確認などの準備を進めている。
同会では、鳶尾山麓にある棚沢地区は豊かな自然に恵まれ、八菅山や中津川と共に、厚木、愛川の住民に親しまれ、大切にされてきた。もしここに「ゴミ中間処理施設」が建設されれば、市民の憩いの場が奪われるだけでなく、周辺の自然環境は大きな影響を受けるとしており、3つの具体的事項を挙げて陳情を提出する。
それによると、1鳶尾山は厚木市の都市マスタープランの中で、「山と自然を育むゾーン」として位置づけられている。2昭和44年2月、厚木市は鳶尾山一帯を自然公園にする計画を策定したが、採石業者の土取り工事で町有林に被害が出たため、同47年6月、当時の石井忠重市長は、鳶尾山開発特別委員会で計画の断念を表明した。今後は防災対策に万全を期すとともに、緑の植樹や自然保護という方向で鳶尾山の問題を再検討すると述べ、昭和55年11月、鳶尾山の自然環境を保全するため、厚木市、愛川町の代表者により「鳶尾山対策協議会」が発足している。3鳶尾山の桜の名所づくり事業は、昭和62年町有林である鳶尾山の自然環境の保全や自然林の管理を合わせ、鳶尾山を桜の名所として管理していこうという趣旨でスタート、これまでに植栽本数は7000本を超えている。
こうした3つの理由により、鳶尾山麓の棚沢地区に「ごみ中間処理施設」を建設することは適切とは言い難く、候補地から除外することを求めるという。
同地区の元区長や町議など32人が飛びかけ人となり、今年の1月中旬から署名活動を展開してきた。同会では、2月16日中にも厚木市と同市議会を訪れ、3,000名を超える署名簿を添えて陳情書を提出することにしている。16日議会に提出された陳情 |
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