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モンゴルの子どもたちに絵本を送る運動や、子どもたちが安心して学校に行ける里親制度「スーホの白い馬」に取り組んでいるNPO法人「国際交流は子どもの時から・アジアの会」(高岡良助代表)では、今年、第2回目の「絵本1万冊を送る運動」に取り組む。
同会では00年7月、茨城県守谷市立松前第小学校で、総合学習の時間を利用した「モンゴルの子どもたちに絵本1万冊を送る運動」を成功させている。 同校で25名の実行委員会を発足させ、テレビや新聞を通じて全国に呼びかけたところ、2万6千冊が集まった。送られた絵本は、モンゴルで日本語を勉強している大学生にアルバイトで翻訳してもらい、アジアの会が直営する子ども移動図書館で貸し出すほか、地方の学校にも数百冊単位で貸し出している。これまで翻訳にたずさわった大学生は400人を超え、6万人の子どもたちが、この支援事業の恩恵を受けた。
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同会では今年、2回目の教育支援事業を成功させるため、「共働作業」の出来る小学校を募集している。5年生を中心に実行委員会を組織して全国に呼びかけるもので、窓口、会計、依頼、マスコミへの対応などすべての業務を子どもたちが取り仕切る。PTAや教職員はあくまでも児童をサポートするのが役目だ。
会では共働作業のできる学校が見つかり次第、絵本の協力を全国に呼びかける。集めた1万冊の絵本は段ボール箱300個に詰め替え、来年2月、コンテナでモンゴルに送る予定。
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アジアの会では3年前から、モンゴルの母子家庭と極貧家庭の子どもたちが安心して学校に行ける里親制度「スーホの白い馬」にも取り組んでいる。
このプログラムは、日本人が毎月2,000円を送金して里子が学校に入学する7歳から卒業する18歳までの期間援助するというもの。里子と里親は自由に文通できるほか、里親が里子を訪問することも出来る。手紙は現地の事務所が、日本語の分かる大学生などを雇用して翻訳に当たる。毎月送金される2,000円の1割が会のプログラム運営費に自動的に組み込まれる仕組みだ。里親はこのほか年間1,000円の通信費を負担する。里親は1人でもグループでもよく、支援期間は数ヶ月から自由に選択できる。4月現在、里子は86名に達した。
今年の3月31日から4月6日まで、高岡代表がウランバートルを訪問して10人の里子の家族を視察して歩いた。高岡代表によると、「ウランバートルの人口は約110万人だが、そのうちの60万人が貧しいゲル地域で生活している。マンホールに寝ている子や穴の中の段ボール箱に寝ている子もおり、一日も早く子どもたちが学校に行けるよう支援したい」と話している。
同会では里子を本年度100名を目標に支援者を増やしていきたいとしている。連絡はTEL:242・0093番。090・6107・7124番(高岡)へ。 |
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