第685号(2006.06.15)

茂庭選手頑張れ!  出身クラブの後輩がメッセージ GP魂見せてください

 サッカーワールドカップ・ドイツ大会の日本代表ディフェンダー茂庭照幸選手(24)=FC東京=の活躍を期待して6月7日夜、同選手が小学校時代に所属した厚木市の少年サッカークラブの選手たちが応援メッセージを寄せた。
 メッセージを寄せたのは、市立緑ケ丘小学校などで練習するサッカークラブ「ゴールプランダーズ(GP)」(小俣基行監督)の幼稚園から小学6年までの子どもたち約50人。同校校庭でのナイター練習の合間に、学年ごとに録音した。 
選手たちはメガホンを片手に「ぜひ試合でのいいプレーを期待しています」(6年)、「厚木の侍、GP魂を見せてください」(4年)、「ドイツでロングシュートを決めてください」(3年)などとエール。最後に全員で「モニワ、モニワ」を大合唱して締めくくった。
 同チームで20年以上コーチを務める岡本周治さん(41)は「(茂庭選手は)とにかく大きな選手で、足が速かった。自宅からここまでは遠いのに、頑張って通っていた。自分の原点とも言うべきところの後輩たちからの励ましはうれしいはず。自分を応援してくれている人たちがいることを力に頑張ってほしい」と話していた。
 茂庭選手は同チームの22期生。今でもチーム総会などで寄付を申し出たり、練習に顔を出したりするなど、側面からチームを支えているという。メッセージはDVDに収録。6月17日に岡本コーチが自身のコーチ研修と日本戦応援のために渡独して届ける。
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 また、6月5日、同選手の母校、市立依知中学校(平井広校長、生徒数333人)では、昼休みを利用して「応援キャンペーン」を開催した。正門前の校舎には、「茂庭先輩頑張ってください」と書かれた垂れ幕を設置。その真下で生徒たちは、布製の旗に「最後まであきらめず全力で」「依知っ子みんなで応援します」などとメッセージを記した。校舎内では、約80人の生徒による校歌の合唱やエール、吹奏楽部員による校歌の演奏をCDに録音した。
 茂庭選手の実家近くに住む男子生徒(15)は「幼稚園生のころに縄跳びなどで遊んでもらった。すごく優しくて面倒見のいい人。よく知っている人が大舞台に立つことはすごいことで、応援にも力が入る」とうれしそうに話した。生徒会長の勝然(かつしか)健斗さん(14)は「卒業生ということを誇りに思う。一生懸命応援するので、みんなの思いを胸に頑張ってほしい」と期待を込めて話していた。このほか依知南公民館でも応援メッセージの受付を開始した。学校や公民館で集めたメッセージやCDは、中旬に渡独予定の父・正友さんか、所属のFC東京を通じて本人に届けられる。

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白紙に戻す考えない  白紙撤回を求める会の公開質問状に厚木市が回答

 厚木市の棚沢地区「ごみ中間処理施設建設」白紙撤回を求める会(和田吉二会長・関原康夫委員長)が5月30日、山口巖雄市長に候補地選定の経過について公開質問状を提出したが、市は6月9日付で回答を示した。質問の主な内容と回答は次の通り。
 
質問 検討委員会に諮問した8カ所はどのように選定し、諮問する前に当該地の自治会に連絡したか?
 
回答 厚木市全体の地図上から複数の候補地を抽出した。条件として1組合を構成する3市長村の位置関係から考慮して中心市街地から北部よりであること。2施設を建設する上で、広域化基本計画で定めている概ね3ヘクタール以上のまとまった用地が確保できること。3収集車が通行する上で、幹線道路など交通のアクセスが良いことなどを基本としたもので、その結果8カ所になった。選定はあくまでも行政内部での検討であり、自治会には連絡していない。
 
質問 検討委員会会議の中で、「中間処理施設は迷惑施設である」ことを共通認識し、同じような施設が集中するのを避けるため候補地から外すとの認識がありながら、愛川町の迷惑施設(し尿処理場・葬祭場)が棚沢の直近に隣接して集中して存在していることを承知の上で、候補地から外さなかったのはなぜか?
 
回答 会義録の中には「迷惑施設」という表現もあるが、先の3条件を基本に地図上から8カ所の候補地を抽出した。その後、検討委員会で収集運搬におけるアクセス、周辺環境、法的手続き、経済性など総合的な判断から4カ所を選定した。その後、政策会議へ付議し、棚沢地区を適地として選定した。
 
質問 検討委員会は平成17年3月「中間処理施設建設候補地に係わる報告書」を作成し、その中で4カ所に絞って報告書を作成したが、その時点で該当する自治会等に報告しなかったのはなぜか?
 
回答 検討委員会としては8カ所抽出した候補地の法的規制や将来の行政計画などを考慮して、結果として4カ所の候補地を選定した報告書を作成した。これはあくまでも行政内部での法的規制などを検討したもので、4カ所に係わる各地域への説明は行っていない。
 
質問 新聞発表前に当該地周辺住民の意見を聞くべきだったとは思わないか?
 
回答 公平、公正の立場から、広く市民の方々に市の考えをいち早く知っていただくため、議会の会派代表者会議で説明申し上げ、ご協議いただいた後、地元自治会の棚沢地区及び鳶尾地区の自治会長にご説明申し上げた後、臨時の記者会見を行った。当該地周辺の意見については、市の考えを公表した後、誠意をもってご説明申し上げ、ご理解をいただく所存でした。
 
質問 厚木愛甲環境施設組合とともに現計画の作業を中断して、候補地選定を白紙に戻す考えはないか?
 
回答 組合を平成16年4月に設置し、それぞれの構成市町村において役割分担しながら対応しているので、計画の中断は考えていない。候補地の選定について白紙に戻す考えはない。

.「地元無視で事は進めない」山口市長が議会で答弁

 6月9日に開かれた厚木市議会で一般質問に立った太田洋議員は「陳情が出て1年が経つが結果が出ていない。スケジュール的にも無理だ。白紙に戻して候補地の選定を再検討する気はないか」と市側の考えを質したが、答弁に立った山口市長は「陳情が継続審査になっていることから、議会の判断を拝聴し組合と連携しながら対応していきたい。スケジュール的には厳しいものがあるが、地元無視で事を進める気はない。施設は市民にとってなくてはならないもので、斎場問題でも条件付きで地元のご理解をいただいた。棚沢の皆さんにも不安を払拭していただきご理解を得るよう最大限の努力をしていきたい」と答えた。

市民が市民を教える生涯学習講座 「輝き厚木塾」6月より開講

 市民が持つ技能や知識を市民向けの講座で伝える「輝き厚木塾」が6月2日、厚木市長谷の南毛利学習支援センターで始まった=写真。公募市民が「生涯学習リーダー」となって講座を企画・運営。9月まで35〜76歳の男女12人が9講座を受け持つ。
 「輝き厚木塾」は、多様化・高度化する市民の学習ニーズに、地域の人材を活用して的確に応えていこうとする市民協働型プロジェクトで、市は、新たな生涯学習リーダーの養成や受講者の募集、会場提供などの支援をしていく。またこのプロジェクトは、大量退職を控える団塊の世代の受け皿としても期待されている。
 講座は6〜9月を前期、10〜1月を後期として行う。
 前期では、英会話や囲碁、環境学習、ダンス、アロマセラピーなど13講座を、1講座につき3〜6回にわたって展開。生涯学習リーダーは、アロマセラピーのインストラクター資格を持つ会社員や退職した環境エンジニアなど。昨年11月から、市生涯学習アドバイザー・瀬沼克彰さん(桜美林大学教授)によるリーダー養成講座を受講し、教え方や講座運営のコツなどを学びこの日の開講を目指してきた。
 同日は、「俳句入門講座」「囲碁初級講座」が先陣を切って開講。俳句には9人、囲碁には8人が参加した。いずれも初歩的な講義を行った後、実践的な演習に入った。俳句講座に参加した菅井シズイさん(59)は「何か新しいことを始めたいと思って参加した。全くの初めてで、意外に奥が深くてびっくりしている。講座の中で自分が成長していく過程が楽しみ」と期待している。
 講師の阿部祐介さん(62)は「短期養成講座なので、深くは踏み込めないが、俳句が好きな人が増えてくれるとうれしい。厚木にはもともと俳句愛好者が多いが、最近は有力な指導者が少なくなり他市へ人が流れてしまった。厚木の俳句の拠点となって、人の流れを引き戻せるよう頑張りたい」と、抱負を話していた。

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キングからメジャーデビュー ハーモニカデュオ「Bom×Boa」

 厚木市を拠点に演奏活動を行っているハーモニカ奏者・井上初美さん(31)と大内友哉さん(27)によるハーモニカ・デュオ「Bom×Boa」(ボンボア)が5月24日、CD発売でキングレコードからメジャーデビューした。6月2日、厚木市役所に山口巖雄市長を訪ね、今後の活動や抱負を伝えた=写真。
 ボンボアは、クロマチックハーモニカや複音ハーモニカなどを使いこなす井上さんとコードハーモニカで伴奏を担当する大内さんが02年に結成した。「ハーモニカのまち」を掲げる厚木市で、同年8月に開催された第4回アジア太平洋ハーモニカ大会デュオ部門に出場し金賞を受賞した後、本格的な活動を始めた。
 井上さん、大内さんはそれぞれ96年、99年に全日本ハーモニカ・コンテストでグランプリを獲得した実力を持っている。井上さんは01年に高倉健の主演映画「ホタル」(東映)でハーモニカサウンドトラック、指導を担当する一方、大内さんは、伴奏専門のコードハーモニカで旋律を取り、他楽器とのセッションをこなすなど、多くのミュージシャンに存在感を示している。
 2人は「デビューをきっかけに2人のスタイルを広めていきたい」と意欲を語っていた。8月11日、市文化会館でレコード発売記念コンサートを行う。

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県防犯協会連合会より感謝状  厚木北地区文化振興会

 地域の防犯活動に積極的に貢献したとして5月26日、 社団法人神奈川県防犯協会連合会(会長・松沢成文知事)より、厚木北地区文化振興会(中丸武夫会長・10名)に感謝状が贈られた。
 同会は地域の歴史や文化を学ぼうと25年前に発足、公民館を会場に歴史講座や史蹟めぐりを開催するほか、ぞうり作りや伝統行事のだんご飾りなどに取り組んでいる。平成16年4月、市の防犯セーフティネット運動を受けて、厚木北地区を対象に定期的な防犯パトロールを行ってきた。当初は会員がセーフティベストを着用し、2〜3人で週2回パトロールを行っていたが、現在は週1回、北地区内のコースを3時間ほど巡回、下校時の小学生に声をかけたり、危険箇所のチェックをして歩いている=写真。
 中丸会長は「防犯対策は地域の皆さんが継続して行うことで効果が出てくる。今後も継続して取り組んでいきたい」と話している。今回表彰されたのは自治会や地域の防犯協会、商店会、NPOなど18団体で、厚木市では同団体のみ。

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7月1日合同発表コンサート・FIH入賞者も出演  コア音楽講座

 ハーモニカなどの講座でおなじみのコアアートスクエア(愛川町中津)が主催する「コア音楽講座合同発表コンサート」が7月1日13時から、愛川町文化会館ホールで開かれる。今年で8回目を数える発表会には、クロマチックを含む15のハーモニカアンサンブルと、テンホールズ、複音それぞれひとつずつの独奏サークル、そしてアコーディオン講座を加えた18の団体が、日ごろの練習の成果を発表する。
 また、5月28日、東京御茶ノ水の全電通ホールで開かれた「FIH全日本ハーモニカコンテスト」アンサンブル大編成部門で優勝した「愛川ハーモニカアンサンブル」や小編成部門で2位に入賞した「トリプル・ワイズ」=写真=の2グループがお披露目演奏するほか、04年に優勝した「ザ・フーフー」も出演する。入場無料。TEL:286・3520番。

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小鮎川沿いのアジサイ道路をきれいに  小鮎地区3団体

 小鮎川沿いのアジサイ道路をきれいにしよう\と6月4日、小鮎地区の地域住民と中学生など400人が草刈や美化清掃に汗を流した。
 草刈と清掃は、同地区のふるさとづくり推進協議会(森久保純生会長)、自治会連合会(遠藤清臣会長)、青少年健全育成会(堀田哲郎会長)の3団体が合同で毎年実施しているもの。ふるさとづくりや河川周辺の環境保全、地域住民らのコミュニティづくりを進めるのが狙いで、市立小鮎中学校(山口隆夫校長、生徒数430人)の生徒や教師ら90人も、ボランティアで参加した=写真。
 天候に恵まれたこの日、地域住民と生徒たちは協力し合って、アジサイの植えられた堤防敷約2・4キロを2時間ほどかけて除草した。地域住民が大切に育てているアジサイの中には3年ほど前、中学生たちが植えたアジサイもあり、生徒たちは雑草に埋もれた丈の低いアジサイを見つけると、「早く大きく育つといいね」と友人と話しながら、ていねいに草を取り除いていた。
 訓練を受けた救急隊員らは、「白バイの直後を走行することで、注意すべき路上の死角や、緊急走行時での重要なポイントが分かった。緊急出動時は道路の状況や悪天候にかかわらず、いち早い現場到着を目指す。今後も日々訓練を重ね、運転技術を向上させていきたい」と話していた。
 赤バイは昨年11月に導入、4月30日現在までの出動件数は229件に上っている。 

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小ぶりだが相模川に朝早くから太公望  アユ釣り解禁

 6月1日の鮎解禁を迎え、相模川・中津川・小鮎川合流点では、この日を待ちわびた太公望のさおが立ち並んだ=写真。川には数日前からお目当てのポイントを確保していた人や、ほかの人が近づけないポイントで釣ろうとボートを用意した人もいた。
昨日からテントに泊り込んでやってきたという相模原市の男性(60)は「型が良いものを釣るのが醍醐味。相模川が釣りやすく、大きいもので26センチほどの鮎が釣れる。まだ小ぶりで10センチ前後のものが多いが、日数がたてば面白い釣りができる」と話していた。
市内飯山から来た50代の男性は「釣果はいま一つだが、解禁は釣り人のイベントだからね」と久しぶりのさおの感触を楽しんでいた。
 朝5時半から釣っているという厚木市水引の男性(58)は「若鮎はやわらかいから、今晩天ぷらにするつもり」と初物の鮎に満足していた。相模川漁業協同組合連合会(菊地光男会長)では、これまでに約345万匹の鮎を放流している。今後も様子を見ながら随時放流していく予定だという。

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地震に対する準備と対策  林商工倶楽部が地域セミナー

 6月4日、厚木市林の林自治会館で、林商工倶楽部(杉田泰繁会長)主催の「地域セミナー」が開かれた=写真。テーマは「地震に対する準備と対策」、おりしも前週にジャワ島で大地震があったばかり。子ども連れの主婦や、お年寄りも含め40人ほどが参加、ビデオを見たり、市防災担当職員の話を熱心に聞き入っていた。じつはこの日のセミナーのメインアトラクションは、市が準備する起震車で、震度6の地震を参加者が実際に体験することだった。これが、市側の不手際で、肝心の車が会場に来ないというアクシデントが発生。この日のために準備を重ねてきた催しに水を差されてしまった格好で、主催者ならずとも悔しい思いが残ってしまった。
今年8回目になるこの地域セミナーは、「地域にある知的財産を地域で共有したり、地域に還元できないものか」(杉田会長)というアイデアから始まった。会員よる歯科医のオーラル・ケア、鍵屋の防犯セミナー、カメラ屋の写真セミナーなど、身近な知識を持ち寄ってもらい、手づくりで回を重ねてきた。クラブではセミナーだけでなく、小鮎川の土手(下小鮎橋上流域)を、地元の手で緑化、公園のようにする取り組みにも着手している。

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相模人形芝居学び伝えよう  郷土芸能学校を開校 操作や語りを勉強

 厚木の伝統芸能を後世に伝え、後継者を育てる「郷土芸能学校」が6月3日、同市文化会館で開校した。江戸時代から伝えられている相模人形芝居と語り(義太夫節)を学ぶ講座で、公募で集まった市民22人が人形芝居の操作=写真=や語りについて指導を受け、来年3月同文化会館で行われる発表会を目指す。
 相模人形芝居は国の重要無形民俗文化財に指定。三味線の曲に乗せた語り(義太夫節)に合わせ、一体の人形を3人で操る「3人遣い」と「鉄砲指し」と呼ばれる操作方法が特徴だ。
 講座では、市内で活動している長谷座(山口熱子座長)と林座(葉山操座長)の会員らが人形操作を指導。語りは、国指定重要無形文化財 義太夫節保存会会員の竹本土佐子さんが講師を務める。
 参加者らは「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」を演目に、人形芝居(全20回)と、語り(入門コース全5回、養成コース全15回)に分かれ、伝統芸能を学ぶ。
 人形芝居を学ぶ猪熊邦子さん(旭町在住・60)は、「人形を操る3人の呼吸が合わないと、まったくバラバラの動きになる。人形が生きているように操つれるようになるには、まだまだ稽古が必要です」と繰り返し練習していた。

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無料相談と高齢者の良い歯のコンクール

厚木歯科医師会(水野修会長、厚木市・愛川町・清川村、会員106人)は6月4日、「歯の衛生週間」に合わせ、市保健センターで歯の無料相談と「第14回高齢者よい歯のコンクール」を行った。口腔(こうくう)衛生の重要性を啓発し、80歳で20本の歯を残そうとする「8020(ハチマル・ニイマル)運動」の一環として毎年開催している。
 歯の無料相談は、歯科医師40人が応じ、同市中町の関東歯科衛生士専門学校の生徒19人も歯ブラシ指導などで協力した。会場内で行われた歯の検診や矯正相談、虫歯になりやすいかどうかの検査、咬合力測定などに親子連れの市民ら223人が訪れた。
 
 歯ブラシ指導を熱心に受けていた小学2年生の女の子は「歯の磨き方がよく分かりました。家に帰って一生懸命練習します」と元気に答えていた=写真。
 コンクールには、厚木市、愛川町、清川村在住の75歳以上の高齢者28人が参加した。同日会場で行われた審査の結果、厚木市長賞には古澤壽四郎さん(80)、特別賞には参加者中最高齢の川上春海さん(92)らが受賞した。
 古澤さんは「昔から食後や寝る前は必ず歯を磨いています」。川上さんは「1日に2〜3回、歯間ブラシを使っています。歯にぐらつきがないと先生からほめていただきました」と受賞を喜んでいた。

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