後藤裕一氏(民主新)
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亀井善太郎氏(自民新)
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自民党の亀井善之元農相の死去にともなう衆院神奈川16区補選(10月22日投開票)で、民主党は5月23日、早々と元経済産業省キャリア官僚でコンサルティング会社に勤める後藤祐一氏(37)を公認候補とすることを決めたが、自民党神奈川県連も6月20日、県連総務会で元農相の秘書で長男の善太郎氏(35)を擁立することに決め、その後党本部が正式に公認候補
に決定した。
後藤氏は横浜市生まれ。県立厚木高校、東大法学部卒業後、旧通産省入り。スタンフォード大学客員研究員、流通政策課課長補佐などを経て、平成17年同省を退職した。現在、コンサルティング会社に勤務している。経済産業省時代は「構造改革特区」「まちづくり3法(中心市街地活性化法など)」見直しの企画立案に携わった。インターネット上のブログ(日記)で「実現男」を名乗り、「ごみを千個拾う」「公園のトイレを掃除する」など身の回りの小さなことを毎週実現し、動画で紹介している。
後藤氏は「国民の代わりに義を述べる士(さむらい)=真の代議士を目指し、日本人の誇りを取り戻し、心の格差ゼロ社会の実現に取り組みたい」と抱負を語った。
亀井氏は伊勢原市生まれ。慶応義塾高校、慶応大学経済学部卒業後、日本興業銀行(現みずほコーポレート銀行)入社。同銀行調査役を経て平成14年退社した。その後、ボストン・コンサルティング・グループ入社、経営コンサルタントとして事業会社における戦略の立案と実行を支援。あわせて神戸大学経済学部非常勤講師をつとめる。平成17年同社を退社し、昨年の衆院選以降、亀井善之氏の秘書となる。
亀井氏は「公職における世襲は好ましくないとは思うが、小さいころから父の姿を見て育ったので、父のような政治家になりたいと思っていた。小泉構造改革には影の部分が否定しがたい事実としてある。拝金主義は是正していかなければならないし、額に汗して働く人が報われる社会、生活者政治に目を向けていきたい。16区における厚木市の課題としては交通渋滞の解消に取り組み、産業競争力を高めていきたい」と出馬の抱負を語った。
補選には社民党県連や共産党県委員会も、候補者擁立を進めているが、選挙結果は特に厚木の市長選や県議選にも大きな影響を及ぼすものと見られている。 |
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