第691号(2006.10.01)

地域ぐるみで子育て支援  サポーター店を利用すると割引や特典

 10月1日よりエンゼルサポート事業スタート
厚木市は少子化傾向に対応するため、地域社会で子育てを支援する「エンゼルサポート事業」を10月1日からスタートさせる。
 同事業はあらかじめ登録した子育て世帯が、市内のサポーター店舗で買い物をする際、事前に各店舗が設定した割引や特典などが受けられる制度で、地域社会で子育てを支援する社会的理解の向上と合わせて商業振興を図るのが目的。
 対象となる子育て世帯は、市内外の18歳未満(平成18年4月1日現在)の子どもが2人以上いる世帯で、対象者全員(申請者と子ども2人以上)の住所が同一の世帯。利用者は登録が必要で、登録すると市から「エンゼルサポートカード」が発行される。このカードをサポート店舗で提示することで、その店のサービスが受けられる仕組みだ。申請書は地区市民センター、駅連絡所及び商業振興課で配布しているほか、市のホームぺーからもダウンロード出来る。有効期間は1年間(平成19年9月30日まで)だが、平成19年10月以降も継続して使用する場合は別途申請が必要になる。
 市ではサポートカードの申請を行った世帯には、カード(1世帯に1枚)とサポート店の特典や写真などを掲載したサポーター店舗情報誌「エンゼルサポートガイド」を送付している。
 現在、ショッピング、食べる、遊ぶ、ホテル・旅館、自動車・バイク・自転車など260店舗が、サポーター店舗として子育て世帯を支援するための登録を行っている。サポーター店舗にはステッカーとエンゼルサポートガイドが配布される。カードの申請およびサポーター店舗の登録は随時行っており、詳しい問い合わせは商業振興課へ。電話225・2821番。

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    松沢県知事が神奈川工科大学を訪問 自動車開発技術者の卵を視察

 9月26日、松沢成文神奈川県知事が、厚木市下荻野の神奈川工科大学(小口幸成学長)で、4月から新設された「自動車システム開発工学科」を視察した。
 毎月1回、県内の小中高校や大学などを視察する「マンスリー知事学校訪問」の一環。同科は自動車の開発に関する学習としては全国初の学科。電気、材料、機械などの分野を総合的に学び、自動車を本格的に製造する過程から自動車開発技術者を養成することを目的としている。
 視察会場には学生らが研究を手掛けているソーラーカーや高齢者でも簡単に運転できる小型電気自動車、最先端技術を駆使したフォーミュラーカーなど7台の研究車両が展示。松沢知事は大学の研究者や学生の説明に、うなずきながら耳を傾けていた。
 この後、フォーミュラーカーに試乗した松沢知事は「運転席は想像以上に狭いね、運転を競うにはかなり高い技術が必要ですねと感想を述べていた。また、同知事は「神奈川県は自動車産業が集積していて、まさにこの地にふさわしい学科。自動車は限りなく開発が進められて便利になっていく反面、環境の問題も考えていかなければならない。そうした問題をみなさんが第一に考え、果敢に取り組んでいただいていることに大変感動しました。皆さんの研究を応援していきます」と話していた。

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90歳・卒寿を迎え個展 30周年かざる杉山勇さん

 厚木市林の洋画家・杉山勇さん(大潮会名誉会員)が、90歳の卒寿を迎え、10月4日から10日まで本厚木駅南口のギャラリー悠で、第30回目の個展を開く。
 杉山さんは今年で70周年を迎える中央画壇の「大潮展」に、昭和13年から出品を続けている。「継続は宝です」と身をもって実践してきた会の最長老で、その出品歴は65年に及ぶ。現在は「大潮会」の名誉会員としてその歴史の「柱」とも言うべき存在だ。
 杉山さんは厚木市内の公立中学校長を歴任したほか、教職時代は県下中学校美術教育研究会の会長をつとめ、広く美術教育につとめてきた。また、退職時は卒業生全員に似顔絵を描いて贈るなど多くの話題も残している。中央では長いこと審査委員や理事の重職をこなし、地元でも各地で講師をつとめ、多くの師弟を育ててきた。中でも厚木を中心に組織した「あつぎ大潮会」は、昨年10周年を迎えるまでに成長した。
 今回の個展は、卒寿と30周年という杉山さんにとっては誠に意義深い個展で、サムホールから50号にいたるまでの近作40点が展示される。花や果実という自然との会話の中から生まれた独特の静物画には、長い間の年輪がにじみ、巧みな構図と深い色彩がしみじみと人の心をひきつける。そこには何か人生のあり方がひそんでいるようだ。杉山さんは「多くの人に見ていただけたら嬉しい」と話している。
 ■ギャラリー悠=本厚木駅南口徒歩3分。TEL228・2133番(KSアート)。

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第1回「ふれあいプラザ祭り」開催

 厚木市金田のふれあいプラザで9月24日、「第1回ふれあいプラザ祭り」が開かれ、大勢の家族連れなどで賑わった。
 同プラザには隣接する環境センターの余熱を利用した温水プールや運動器具をそろえた健康ルームなどが備わっており、4月から市が導入した指定管理者による施設管理の1号施設。指定管理者となった株式会社東宝クリーンサービス(狩野公彦代表・東京都荒川区)が、施設のアピールと地域の活性化を図ろうと主催した。
 祭りはプールを中心とした「水との親しみ」をテーマに、人気テレビ「ウォーターボーイズ」で一躍有名になった「トゥリトネス」による水中パフォーマンスショー=写真=や健康ルームでのフリーマーケット、大広間では地域の小学生らによる歌の発表会なども行われた。
 家族で訪れた橘一男さん(恩名)は「プールサイドからすてきなショーが見られて満足です。最近、テレビでもシンクロナイズドスイミングを放映しており、今日はとても身近に感じました」とイベントを楽しんでいた。
 同施設は年間に延べ約10万人の市民が利用しており、井田真介館長は「利用する人がいつも気持よく過ごせるよう新たなサービスにチャレンジしていきたい」と話していた。

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応急手当の大切さ知って AEDの体験コーナーも 本厚木駅前で「救急の日フェア」

 救急の日の9月9日、市民に応急手当の大切さや厚木市の救急活動を知ってもらおうと、本厚木駅北口で同市消防本部が、啓発イベント「救急の日」フェアを行った。
 会場には救急隊の活動を実際に見てふれて身近に感じてもらおうと、救急車や同市が昨年11月に導入した救急二輪車(赤バイ)の試乗コーナーが設けられたほか、救急隊の活動写真なども展示され、子ども連れの家族などで賑わっていた。また、同市が昨年7月から任用している女性消防団員5人が「一日救急隊長」として、道行く人に応急手当を啓発するチラシなどを配り、応急手当の大切さを訴えた。
 また、近年医師の資格がなくても使えるようになったことで、公共施設や民間でも設置が進んでいる自動体外式除細動器(AE
D)の体験コーナーも設置され、通りかかった人たちが救急隊員から取扱いを学んでいた。
 AEDに初めてふれたという主婦(43)は、「難しそうに見えたが、実際にやってみると意外に簡単に使えることが分かった。いざという時に備え、経験しておくことは大切なことですね」と話していた=写真。
 このほか事業所にAEDを設置している本厚木駅と駅ビルミロードの職員と救急隊が連携して応急手当の模擬訓練も行われ、機敏な行動に見学者から大きな拍手が送られていた。
 同市では昨年からスポーツ施設や市庁舎などにAEDの設置を進め、現在、28カ所に設置している。また、応急手当の普及啓発活動にも積極的に取り組んでおり、毎月市民を対象に救命講習を実施しているほか、市内の事業所にも出向いて講習会を行っている。

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窓口対応で振り込め詐欺を未然に防止  厚木警察署長が感謝状贈呈

 銀行の窓口に訪れた客の振り込め詐欺被害を未然に防いだとして、厚木警察署は9月15日、窓口で対応した銀行員2人に感謝状を贈呈した。
 感謝状を受けたのは、スルガ銀行厚木鳶尾支店に勤務する西海優子さん(27)=写真右=と槐島(げじま)希予乃さん(27)=同左=。西海さんは、ことし8月23日、定期預金を途中解約しようと銀行を訪れた60歳代夫婦の様子がおかしいことに気付き「解約の前に息子さんに相談を」などと声を掛け、いったん自宅に引き取らせた。帰宅後子どもに連絡をとった夫婦は、子どもを装った詐欺ということに気付き250万円もの被害を未然に防いだ。
 槐島さんも9月11日、あわてた様子で定期預金を途中解約しようとした70歳代の女性客の行動を不信に思い「ご家族に連絡を」などと声を掛け、店内の公衆電話から連絡を取らせたことで詐欺ということが判明し200万円もの被害を未然に食い止めた。
 贈呈に当たり、三島吉夫厚木警察署長は、「冷静で正確な対応により、市民の財産が守られました。被害を未然に防いでいただいたことに厚くお礼申し上げます」と感謝の言葉を述べた。
 西海さん、槐島さんは「ご家族に連絡を取ることに抵抗を感じるお客様もいますが、こういう形で犯罪を未然に防げてよかった」「お客様の大切な預金を守ることができてなによりです」と話していた。
 昨年発生した厚木警察署管内の振り込め詐欺の被害総額は3千256万円。三島署長は「お金の振り込みを要求する電話がかかってきたら、必ず本人や家族に連絡を取り、事実を確認してください。事実確認が取れないときは絶対に振り込まないで下さい」と注意を呼び掛けている。

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目標額達成でお礼の記者会見 心臓移植の白石逸郎さん11月渡米

特発性拡張型心筋症と診断され、米国オレゴン州で心臓移植を希望する厚木市妻田に住む大学生・白石逸郎さん(22)の家族や支援者が集めていた募金が、目標額の7,000万円を上回ることが確実になり、9月22日両親と支援者の代表が市内でお礼の記者会見を行った=写真。
 集まった募金額は9月20日現在で6千754万1,058円。さらに父親弘文さんの勤務先の社員有志からも多額の入金が予定されるため、目標額を大幅に上回る見込みとなった。
 弘文さんは「短期間で目標額をクリアできたことは町内の方や救う会を結成していただき、募金を呼びかけてくださった多くの皆様のあたたかいご支援・ご協力のおかげです。まずは第一段階の渡米の手続き準備に入ることができました。本人の状態も安定していて生きるこ
とに意欲的になっています。移植が無事成功し、逸郎が元気になって皆様にご報告できる日が来ることを信じてこれからも頑張りたいと思います」あいさつした。この後、母親の珠美さんが「全国のたくさんの皆様からご支援をいただき、病気と闘う勇気をもらっています。正直ビビってます。でも負ける気はしないから、来年オレゴンから笑顔で身軽になって帰ってきます」と書いた逸郎さんのお礼のメッセージを読み上げた。
 逸郎さんは今年の3月中旬に体調を崩して海老名市にある東日本循環器病院に入院、心臓が次第に拡張し、機能が低下して心不全となる「特発性拡張型心筋症」と診断された。4月下旬に埼玉医科大学病院に緊急搬送され、補助人工心臓を装着する手術を受け一命を取り留めた。しかし心臓移植しか助かる道がなく、本人と家族は苦悩の末、海外での移植を決断した。逸郎さんは11月初旬にも成田空港から渡米する予定。

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青少年が薬物乱用や非行防止を呼びかけ

 青少年自らの手で環境美化と薬物乱用などの非行防止を訴えようと9月16日、厚木市内の中学生や高校生、大学生約300人が「心と街のクリーン作戦」を展開、本厚木駅周辺で啓発活動や清掃活動を行った=写真。
 厚木公園での開会セレモニーでは、中学・高校・大学生の代表者3人が「自分の部屋を掃除するときと同じ気持ちで街をきれいにしたい」と決意表明、県立厚木西高校3年の佐藤綾香さんが、統一標語の「ATSUGIという名の宝箱 優しさあふれる夢コレクション」を基に制作した啓発ポスターも披露された。
 セレモニー終了後、参加者らは10班に分かれ、本厚木駅前などでチラシと啓発物品を配布しながら、「薬物乱用の恐ろしさを知って」などと呼びかけたり、周辺の公園や道路でゴミ拾いを行った。駅前で

啓発活動に参加した厚木東高校2年生の女子生徒は「誘惑があっても薬物には絶対手を出してはだめ。一人でも多くの人に知ってもられれば」と話していた。

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本厚木駅前で飲酒運転撲滅キャンペーン

 飲酒運転による交通事故が全国的に多発する中、厚木市と厚木署は9月21日、本厚木駅北口広場で「飲酒運転撲滅キャンペーン」を行った=写真。
 この日は「秋の全国交通安全運動」の初日で、警察官や市の職員、交通安全指導員、交通安全母の会のメンバー約40人が街頭に立ち、飲酒運転撲滅を訴えるチラシや啓発物品を通行人に配布、飲酒運転の撲滅を呼びかけた。
 帰宅途中の会社員は「飲んだら乗らないようにする当然のことができない人が多い、考えを改めるべき」、また幼い子連れの主婦は「飲酒運転はとても危険で恐ろしい。やめてほしい」と話していた。
 また、キャンペーンの一環として、市内の飲食店を回って「飲酒運転追放の店」と書かれたステッカーを配布し、店頭への貼付協力を呼びかけた。市と厚木署では9月30日までの運動期間中、オートバイ
や自転車を対象に二輪車街頭点検を行ったほか、市内14地区の主要交差点で民間交通監視所を設置して、事故防止を呼びかけた。

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