「あつぎにぎわい処」開設・民間交番も併設
厚木市の小林常良市長は、5月16日記者会見を行い、74億3千9百万円の補正予算案を発表、23日に開会した市議会6月定例会に提出した。当初予算は就任直後で人件費、扶助費を中心とした「骨格予算」であったことから、今回が公約実現をはかるため「小林色」を出した実質的な予算編成となった。
当初予算に補正額を加えた一般会計は、753億9千6百万円で、対前年度当初比で2・1%の増。歳入面では繰越金や財政調整基金を活用し、将来的な負担軽減をはかるため市債は最小限にとどめた。歳出面では「市民が安心して安全に暮らせるまち」を実現するための治安対策、「活力ある堅実な産業振興」に取り組むための地域経済活性化対策、「徹底した情報公開」を推進するための事業に重点配分した。
補正予算の目玉(新規事業)は、中心市街地の活性化を目的とした「あつぎにぎわい処」の設置で、975万円を計上した。これは「厚木一番街周辺の空き店舗を活用して、職員が常駐する「市街地にぎわい課」の事務室を開設、商店街の要望を聞いたり、空き店舗情報、商業情報を収集発信するほか、地域安全活動の拠点と位置づけ、市民や来街者などが気軽に立ち寄れる民間交番をイメージした「あつぎセーフティステーション」(1千百15万円)を併設する。7月中旬の毎日8時30分から21時まで(土・日・祝日は19時まで)開設する予定だ。
また、消費者、商業者、学識経験者などからなる「市街地にぎわい懇話会」「東部にぎわい推進委員会」を設置、月1回程度開催して意見を聴取、活性化対策に反映させる市街地にぎわい懇話会等開催事業費に98万円。地域経済の活性化、生涯学習の充実、地域コミュニティ再生などの課題を解決するため、地域のさまざまな情報を住民に提供する「地域連携ポータルサイト構築事業費」に8千7百35万円を計上する。
このほか情報公開の窓口である「市政情報コーナー」の整備に6百50万円、通気性の良いメッシュタイプのセーフティベスト作製事業費に1千6百20万円、都市計画道路再検討調査事業費に6百万円、保育士を家庭に訪問させる育児支援家庭訪問事業費に3百10万円、木造住宅の耐震改修工事費を助成する木造住宅耐震改修促進事業費補助金に1千4百50万円、獣害保護柵設置事業費に1千百万円、準用河川の水辺ふれあい創出事業費に2千4百20万円、中学校給食の実施にともない、配膳などの円滑化をはかる中学校昇降機整備事業費に11億円など。
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