第708号(2007.06.15)

切り絵作家の永田松丸さんが16日から個展  荒川選手やハンカチ王子など話題の人を作品に   

 厚木市山際の切り絵作家・永田松丸さん(77歳=写真)が、6月16日から同市飯山の旅館アツギミュージアムロビーで個展を開く。
 中国で生まれた切り絵の世界に魅せられたのは44年ほど前。サラリーマン生活を続けながら動物や植物、風景のほか、日本神話やギリシャ神話、花咲爺、かぐや姫などの童話や歴史上の人物をテーマに作品をまとめてきた。剪紙、色紙などを人物や動物、風景などに応じて使い分けるが、物語などたくさんの色を使った作品は、大胆かつ繊細でとても切り絵とは思えない迫力がある。
 原画を描いて切りたい紙の上に止め、カッターで切っていくという単純な作業だが、大きな絵になると、使う紙の種類が多いため、湿度や温度によって微妙なズレが出てくるのでかなりの神経を使う。
 「写真と違って省略して作るから手抜きが出来ない。楽器の音や人、動物の動きなどが作品から伝わってこないと駄目。原画を作るのに一番苦労するが、形や色がイメージ化されると作業は早い」と永田さん。最近はその年に話題になった出来事や人物などにスポットを当て、切り絵の魅力を楽しんでいる。
 個展では大リーグ入りを果たしたイチロー選手、野茂投手、ハンカチ王子こと斎藤祐樹投手、楽天の田中将大選手、菊花賞を制覇したディープインパクト、トリノ五輪金メダリストの荒川静香選手、妻田から見た大山風景など50号の大作7点を展示するほか、06年の朝青龍、今年の白鳳の活躍から「昇竜」と「鳳凰」の舞を1対にまとめた。このほか、弟子の3人も花や鳥などの作品を出展する。
 「大勢の人に切り絵の魅力、切り絵でこんな作品が作れるのだというところを見ていただきたい」と言う永田さん。個展後は横浜開港150年にちなんだ「黒船来航之図」の大作に取り組む。個展は30日まで。問い合わせ1241・4018番。
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立候補予定者出そろう 厚木市議選

   37人が出馬の予定・少数激戦に 

 任期満了にともなう厚木市議会議員選挙は6月24日告示、7月1日投開票で行われるが、6月2日開かれた事前説明会には37陣営が出席した。定数28に対して37人の立候補が見込まれており、少数激戦型選挙となる模様だ。党派別では無所属25人、公明党5人、民主党2人、共産党2人、神奈川ネットワーク運動2人、市民の党1人となっている。このうち新人は14人、現職19人、元職4人の内訳。女性も8人が立候補を予定している。今回は現職6人が引退するほか、市議を辞職して県議選に出馬した落選組2人が市議選に再出馬するといういわゆる敗者復活組もいて、前回同様異例の選挙戦となりそうだ。現職有利といわれる中で、市長選や県議選の余波もあり、地区別では荻野、小鮎、南毛利、厚木地区では新人が多く、現職入り乱れての激戦が予想される。また、地域代表が多いといわれる立候補予定者の中で、全国区型の活動をする人、本厚木駅頭での朝立ち組み、自転車を利用したパフォーマンス型選挙などで、無党派層への支持拡大をねらう人も多く、有権者がどんな判断を示すか注目される。(本文敬称略) 

 創価学会など宗教票の固い支持基盤を持つ公明党は、今回も現職の川口仁、寺岡まゆみ、田上祥子、関戸順一、簗田晃を擁立する予定で、5人全員の当選をめざして現有議席の確保をねらう。
 民主党は現職の佐藤知一に加え、新人の名切文梨を擁立し、議席倍増をねらうほか、無所属で出馬する後藤由紀子を推薦する。
 共産党は、7期つとめた現職の森屋騏義が引退、代わりに新人の栗山香代子、元市議の釘丸久子の女性2人を擁立、前回の選挙で3議席から1議席に減らした議席の回復をねらう。
 神奈川ネットワーク運動は、現職で1期目の山口葉子が引退、新人の山本智子と現職の前田多賀子を擁立し、現有議席の維持をねらう。
 また、市民の党は3月に内海光雄が議員を辞職したため、現職で6期目に挑戦する奈良握1人の擁立となる。 
 注目されるのは保守系を中心に無所属で立候補を予定している顔ぶれ。引退組は6期の和田美正、4期の久崎教生、3期の森住勉と高橋徹也の4人で、他の引退組みや辞職組みと合わせて新旧の世代交代が進みそうだ。
 徳間和男は最多当選の更新(11期目)に挑戦するほか、7期目にいどむ太田洋の両ベテランは、多選批判をよそに今回も議席の確保をねらう。
 前回上位当選を果たした現職の石井芳隆、石井恒雄、石射正英、小島一郎は今回も安定した戦いをするものと見られるが、沼田幸一、松前進、斎藤仁礼、竹松俊雄、神子雅人は、無所属新人の越智一久、井上敏夫、難波達哉、大川隆、高澤孝一、井上武、松本樹影らと激しく票を奪い合うものと見られる。特に前市長山口巌雄の子息・山口貴裕が、市長選後の保守陣営の乱れの中でどんな戦いをいどむかにも注目される。
 これに市議を辞職して4月の県議選に出馬、落選した松田則康と萩原新吾が、市議への返り咲きをねらう。同市では過去にもこうした「敗者復活組」といわれる候補者が出馬して話題を集めたが、今回は有権者にどう受け止められるか見物だ。このほか、大柴恵一郎、梅尾洋一も出馬をうかがっており、前回落選した高田浩は、独自の戦いで返り咲きをねらう。
 現職有利といわれる中で、市長選や県議選の余波で大量票を獲得しそうな人、引退組みの票を、後継者としてスムーズに引き継ぐ新人は有利な戦いを見せるが、選挙公約が低レベルであったり、地域との結びつきが希薄な新人は、厳しい選挙戦を強いられそうだ。
 前回の立候補者数を下回った場合、当選ラインが1900から2000票近くにまでにはね上がることは確実で、28番目を境にして、上下3人が激しい団子レースを展開、わずかの票差で明暗が分かれるという厳しい選挙戦となる。
 有権者は6月2日現在、前回より5千521票多い17万6千685人(男9万1千912人・女8万4千773人)。投票率は選挙を行うたびに低下しており、前回の48・42%を越えるか注目される。
 投票は1日の7時から20時まで市内43カ所で行われ、20時50分から荻野運動公園体育館で開票作業が行われる。大勢判明は23時ごろになる模様。厚木市議選2007年7月1日執行

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4年連続オオタカの営巣を確認 西山を守る会

 西山を守る会(花上義晴代表)では、平成16年から荻野の里山に生息するオオタカの観察を行っているが、今年も、荻野川近くの里山でオオタカの営巣地を発見、2羽のヒナが成長している姿を確認した=写真・内木良氏撮影。
 確認したのは守る会オオタカ部の小原俊彦さんで、今年の4月12日、荻野の里山でコナラの木に巣をかけたオオタカが抱卵している姿を発見した。小原さんによると営巣地は1昨年5月に確認された場所とまったく同じところで、2年前はカラスの巣だったものをオオタカが改造して自分の巣にしたもの。今年も同じコナラの木に巣をかけていた。小原さんは5月21日、コナラの木の下にヒナの糞が落ちていたことから、ヒナが返っていることを確認、その成長を見守ってきた。
 6月6日、同会の内木良さんと共に里山に入り、写真撮影に成功した。小原さんは「ヒナの大きいのは1週間ほどで巣立ち(枝移り)を迎える。小さいのはそれより2週間ほど遅れるだろう。今後も注意深く見守りたい」と話している。

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児童350人がふれあい水田で田植えを体験 依知南小学校

 子どもたちに田植えや収穫の喜びを知ってもらおうと6月9日、厚木市立依知南小学校(井上桂校長・児童数528人)の3年生から6年生までの児童350人が、同校近くのふれあい水田で田植えを体験した=写真。
 ふれあい水田は、地元の農家から借り上げた約千平方メートルの水田を、JAあつぎ依知南支店、生産組合、青少年健全育成会、子ども会育成連絡会、PTAなどで組織する実行委員会が運営しているもので今年で12年目。8年前から、同小が「総合的な学習の時間」に取り入れ、田植えや稲刈りなどの体験学習を行っている。
 この日、児童たちはJA職員から説明を受けた後、3、4年生と5、6年生の2回に分け、学年ごとに1列になって田植えを行った。児童たちは「足が重くて動きづらい」「わあ、ヒルがいるー」「うまく植えられたよ」と歓声を上げながら、1時間ほど苗を植えた。
 初めて田植えを体験した3年生の女子は「田んぼの中がドロドロしていて、田植えは楽しかったです」と笑顔で話していた。

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無料相談と高齢者よい歯のコンクールを開催 厚木歯科医師会

 厚木歯科医師会(水野修会長・会員数109人)は6月3日、「歯の衛生週間」に合わせ、厚木市保健センターで歯の無料相談と「第15回高齢者よい歯のコンクール」を行った。口腔衛生の重要性を啓発し、80歳で20本の歯を残そうとする「8020(ハチマル・ニイマル)運動」の一環として毎年開催されている。
 無料相談には、歯科医師49人が応じ、同市中町の関東歯科衛生士専門学校の生徒14人も歯ブラシ指導などで協力した。会場内で行われた歯の検診や矯正相談、虫歯になりやすいかどうかの検査、口臭測定などに親子連れの市民ら229人が訪れた=写真。
 コンクールには、厚木市、愛川町、清川村在住の75歳以上の高齢者19人が参加。会場で行われた審査の結果、厚木市長賞に首藤保さん(87)、歯科医師会長賞に鈴木チヨさん(85)が選ばれた。
う」と激励した。続いて行われた自己紹介では、委員が「在日外国人の教育へ貢献したい」「住みやすい街にできるよう頑張りたい」などと抱負を語った。

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ホタルの飼育方法など学ぶ 玉川中学校

 七沢地区を流れる玉川にホタルをよみがえらせようと6月7日、市立玉川中学校(市川美紀子校長・生徒数453人)の1〜3年生49人が、七沢「ホタルの里」で、旅館経営の中村道隆さんからホタルの飼育方法を学ぶ校外学習を行った=写真。
 総合学習の一環として、玉川でホタルの世話をしている同中では、1平方メートルほどの水槽にホタルの幼虫30匹ほどを飼育。今年は現在までに6匹を成虫へ育てることに成功している。
 この日は、ホタルを多く育てている中村さんから、飼育方法や幼虫時の餌となる巻貝のカワニナの繁殖方法などを学ぶために訪れた。
 「ホタルの里」は、中村さんがホタルの生息できる環境を整えようと一昨年から整備。井戸水をくみ上げて、きれいな水を流すなどの試みが実を結び、昨年5月下旬には幼虫時に放流したゲンジボタルが育ち、多くの光を放ちながら飛び交う姿が見られた。
 今年は、卵から成虫にさせた「七沢育ち」のホタルの飼育に成功。5千匹程のホタルが光の舞を披露してくれそうだという。
 生徒たちは「やっぱり水がきれい」「水温などにも気をつけて学校の水槽で試したい」などと、実際にホタルが育つ環境を肌で感じていた。

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厚木シロコロが5位入賞   B級ご当地グルメの祭典「B\1グランプリ」 

 ご当地グルメの日本一を決める「第2回B\1グランプリ」が6月2、3の両日、静岡県富士宮市の浅間大社で開かれた。
 厚木市商店会連合会(大久保浩会長)の若手メンバーで結成した「街づくり推進プロジェクトチーム」が、同市ならではのホルモン焼き「厚木シロコロ」で参戦。全国に「ホルモンのまち・厚木」をピーアールした。
 厚木シロコロは、「シロ」と呼ばれる豚の大腸を、割いたり蒸したりせずに、管状のままぶつ切りにしたホルモン焼き。内側に脂分が多く、網焼きにすると「コロコロ」になるのが特徴で、新鮮さが売りのメニュー。同プロジェクトチームは、この地独特の調理法に着目し、「まちおこし」の一環として全国に広めようと「厚木シロコロ・ホルモン探検隊」を結成、イベントに参加した=写真。
 大会には北海道富良野市の「富良野オムカレー」や福岡県久留米市の「久留米やきとり」など、全国各地から21団体が出店。2日間で約25万人が詰めかけ、会場内はご当地自慢の一品をほお張る人の姿でにぎわった。
 初めて管状のシロを食べたという静岡市の会社員・玉田直文さん(56)は「かむたびに中から香ばしい肉汁が出てきておいしい。ビールにとっても合いそう」と、お気に入りの様子で舌鼓を打っていた。
 審査は、来場者が食べた料理の中から2品を選び、使い終わったはしで投票箱に投票。厚木シロコロは5位に入賞した。
 同探検隊の中村昭夫隊長(43歳)は、「とても満足な結果です。厚木を知ってもらうには十分効果があったと思います」と話していた。
 グランプリには前回大会に続き、富士宮市の「富士宮やきそば」が選ばれた。

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「糖尿病」と「禁煙のすすめ」について 東名厚木病院が医療講座

 特定医療法人社団三思会(中佳一理事長)東名厚木病院では、6月20日と25日に第17回と第18回の医療講座を開く=写真は第16回。
 
第17回「糖尿病をよく知ろう」 6月20日15時〜16時(南毛利公民館1階集会室)講師は小林みわ子さん(東名厚木病院看護師・地域連携課長)02年の厚労省の調査では、糖尿病が強く疑われる方は全国で740万人、可能性が否定できない方が880万人いるといわれ、今後も増加する傾向にある。一方、糖尿病で治療を受けている患者は400万人にも満たない。糖尿病は珍しい病気ではないが、生活習慣などの自己管理が大切で、小林看護師が「糖尿病はどんな病気、なぜ起こる、なぜ恐い」について講演する。
 第18回「禁煙のすすめ」 6月25日15時〜16時(あつぎパートナーセンター3F講義室)講師は佐藤佐弥さん(東名厚木病院呼吸器科医師)禁煙を試みるがなかなか止められないという喫煙者。その中の大多数はND(ニコチン依存症)といわれる治療の必要な慢性疾患患者だ。なぜタバコが有害か、タバコを止められないNDとは何か、上手な禁煙の仕方について佐藤医師が講演する。■いずれも参加無料。連絡は三思会本部1229・1774番へ。。

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