第714号(2007.10.01)

まちづくりフリートーク 自治会長と市長が本音で意見交換

 9月12日、厚木市内の14地区に市長が出向いて自治会長と直接対話する「自治会長と市長とのまちづくりフリートーク」がスタートした。対話は地域活動の先頭になって活躍している自治会長と市長が、市のまちづくりや地域の課題について意見を交換するもので、この日は市立妻田南公民館で睦合南地区の自治会長20人と小林常良市長が、午後7時から約1時間30分、地域の課題になどについて意見交換を行った=写真。
 小林市長は始めに「これまでのように一問一答の対話ではなく、皆さんと一緒になって意見の交換をしたいので、率直に生の声をお聞かせいただきたい」とあいさつ、対話を開始した。
 自治会長からは「ホームレス対策」や「交番の設置」「新総合計画の柱」「ゴミ置き場増設工事費用の補助」などさまざまな分野について意見が出された。14日は荻野公民館で、荻野地区自治会長30人とフリートークを行い「サルやヤマビル対策」「荻野地区のまちづくり」「下水道整備」「歩道の設置」などについて意見交換を行った。
 広聴を担当する市広報課では「自治会長との対話は、名称をこれまで『対話の集い』としていたが、とかく形式的になりつつあったため、今年は「まちづくりフリートーク」として事前にテーマをいただくことなく、完全なフリートークにした。このため、細かい話については市長も即答できない場合もあるが、自治会長からはその場で形式的な回答をもらうよりは、本音で回答してもらえるので良いという声が多かった」と話している。フリートークは11月26日まで合計14回開催される。

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団体戦で優勝の香川大輔選手 世界ソフトテニス選手権大会

 9月8日から13日までの6日間、韓国の安城市で開かれた「第13回世界ソフトテニス選手権大会」に日本代表として出場した厚木市役所ソフトテニス部の香川大輔選手(26・シルバー人材センター勤務)が、21日市役所で小林市長に団体戦優勝の結果報告を行った=写真。
 大会は世界40カ国から約500人の選手が参加して、個人戦3種目(シングルス、ダブルス、ミックスダブルス)と団体戦の世界一を争った。
 日本からは香川選手を含む代表選手6人が出場。香川選手はシングルスでベスト16位、ダブルスはベスト8位の成績で個人戦でも好成績を残した。団体戦では、決勝戦で韓国チームを2対0で敗り、見事優勝を勝ち取った。香川選手は「初めて日本代表に選ばれて参加した大会で、このような成績が残せてうれしい」と述べると、小林市長は「団体優勝お
めでとうございます。大会に向けみなさん相当な努力をされたことと思いますが、これからも活躍を期待しています」と健闘を讃えていた。
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「継続は宝です」 杉山勇さんが91歳の個展

 厚木市林の洋画家杉山勇さん=写真=が、91歳を迎えて31回目の個展を10月1日から7日まで、本厚木駅南口近くのギャラリー悠で開く。
 杉山さんは中央画壇では「写実の殿堂」といわれ71年の歴史を誇る「大潮展」に昭和13年から出品を続け、その出品歴は66年におよび、「継続は宝です」を身をもって実践してきた。長いこと審査委員や理事をつとめ、現在最長老の名誉会員として同会の歴史を知る柱的存在だ。
 これまで地域では、さまざまな絵画サークルの講師をつとめたほか、中央と連結して10周年を経た「あつぎ大潮会」を牽引するなど多くの会員を育て、地元美術界にも大きな貢献を果たしてきた。校長時代は公立中学校の教育研究会長をつとめたり、卒業生全員に似顔絵を描いて贈るなど「似顔絵校長」としても知られた。
 退職後は絵画に専念、イタリア、フランス、スペイン、ギリシャ、アメリカなど国際美術協会による作品展にも出品して海外にわたり、視野を深めた。そうした中で強く芽をふいてきたものは、やはりオリエントカラーで、静物画に独自の世界を切り開いた。作品の奥には日本特有の文人画の情緒をにじませるなど、その手法は、花や果実を題材に、自然のロマンに迫る情感豊かな作品を生みだしている。
 杉山さんは、個展開催にあたって「今までの数々の個展は、多くの皆さんのご支援によるもので、その感謝を糧に描いてきた」とその心境を話した。個展では花屋果実などサムホールから50号に至る作品40数点を出品する。
今回も長い間の年輪がにじんだ巧みな構図と色彩で、ギャラリーの目を楽しませてくれそうだ。
■ギャラリー悠は本厚木駅南口を出て、右に向かって西へ直進、早稲田予備校、城南予備校を過ぎてすぐ左・徒歩3分。TEL228・2133番(志村)。

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地域の子どもたちに夢を伝えたい 厚木出身のミュージシャン・山田尚史さん

 ことし8月にCD「姫風」を発売、メジャーデビューを果たした3人組ユニット「紅音」(あかね)のメンバーで厚木市出身の山田尚史(たかふみ)さん(24)が9月14日、厚木市役所に小林市長を訪ねた。山田さんは「厚木市は芸術が盛ん。何か役に立つことがあれば協力したい」と地域への思いを伝えた=写真。
 山田さんは高校まで、厚木市内の学校に通学。県立厚木高校2年のとき、市内でストリートライブを始めたのが音楽活動の転機となった。昨年、早稲田大学在学中にインディーズでのデビュー曲「応援ソング」が専門学校のCMソングに抜擢されるなど、若手シンガーソングライターとして注目を集めている。 ことし1月には、藤沢市の成人式にゲスト出演。8月にはあつぎ鮎まつり・花火カウントダウンイベン
トでも歌声を披露したほか、7月には地元小学校に招かれ、「夢は必ずかなう。あきらめないで」と講演。子どもたちや若い世代に熱いメッセージを送り続けたいと、地域活動も精力的に行っている。
 この日、小林市長が「素晴らしい活躍をされていますね」と歓迎すると、山田さんは早速「応援ソング」を熱唱。懇談では、自らの音楽活動の経緯を報告しながら、今後予定している市内小中学校でのライブや講演について触れ、「教育の現場を通じて子どもたち、次の世代に何かを伝えられれば」と意欲を語った。また、「市文化会館で『帰ってきたよ』というライブを行うのが夢です」と目を輝かせていた。
 紅音は、岩手県出身のゆげみわこさん、柴田晃一さんと、ことし2月に結成した。現在は岩手県を中心にライブ活動やや制作活動に取り組んでいる。

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手縫いの雑巾千枚学校へ ボランティア太陽会

 厚木市内の主婦が参加するボランティア団体「太陽会」(吉田正子代表、会員約200人)が手縫いのぞうきん約1000枚を作成、9月19日、「小中学校の教育活動に役立ててほしい」と同市教育委員会に寄付した=写真。
 太陽会は30代から80代までの主婦が参加。平成2年から毎年、同市教委を通じて市内の小中学校にぞうきんを贈り続け、ことしで18年目となる。市販のぞうきんを子どもたちに利用させる保護者が増える中、「手縫いは、程よい縫い目にすることができ、しぼりやすくなる」との思いから、会員が家庭で未使用の白いタオルを使い、縫い続けている。
 長谷川教育長が「毎年、皆さんに一針一針心を込めて縫っていただき、各学校で喜んで使わせていただいています」と感謝の意を伝えると、代表の吉田さんは「学校やPTAからもお礼の連絡をいただき、励みになります。これからも無理せず、息の長い活動を続けていきたいと思います」と笑顔で答えていた。
 市教委では、市内36小中学校(小学校23校、中学校13校)のクラス数に応じて配布し、給食の時間などに活用したいとしている。

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 しめやかに石井忠重元市長の市葬

 8月10日に87歳で亡くなった厚木市の名誉市民で第2代厚木市長の石井忠重さんの市葬が9月19日、同市恩名の文化会館で行われ、約1000人の市民が参列した=写真。
 会場となった文化会館大ホールには正面に石井さんが愛した大山と相模川をモチーフにした祭壇が組まれ、中央に遺骨を安置して遺影が掲げられた。参列者全員で黙祷した後、石井さんが青年時代にグライダーに乗っていたころの写真や昭和30年代から50年代にわたる市長在任時の活躍など生前の姿が映像で紹介され、参列者はありし日の故人を偲んだ。
 葬儀委員長となった小林市長が「石井さんの遺志を継ぎ、県央の雄都として全力で前進していくことを誓います。安らかにお眠りください」と追悼の言葉を述べ、参列者は一人ずつ祭壇に白い菊の花をささげ、石井さんとの別れを惜しんだ。
 石井さんは大正9年、同市愛名生まれ。市制施行時の昭和30年に市議会議員に当選、34年には県内最年少の38歳で市
長に初当選した。当選後「工場誘致条例」を制定、多くの優良企業を市内に迎え入れ、今日の市の財政基盤を築いた。40年代には本厚木駅周辺の区画整理事業に着手して市の都市基盤を整備、商業の活性化を推進した。また、道路交通網の整備にも取り組み、国道246号線の開通や東名高速道路厚木インターチェンジ開設を実現させたほか、49年には全国初となる「親孝行都市」を宣言するなど、徳育進行にも力を注いだ。53年には文化会館を完成、厚木市を県央の中核都市に築き上げ、市長退任後、名誉市民に選ばれた。

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道路フェンスに厚木の四季描く 戸室地区で児童・生徒らが壁画を制作

 厚木市戸室地区の住民と小・中学生、高校生ら約50人が9月16日、地域の子之神社東側坂道の道路フェンスに壁画を制作した。高さ1・5メートルのフェンスにペンキを使って、春のサクラやタンポポ、夏の花火やアユ、秋のモミジやトンボ、冬の大山など、厚木の四季を幅46メートルにわたってカラフルに描いた=写真。
 壁画制作は、フェンスへの心ない落書きに度々悩まされてきた地元自治会が、きれいな絵を描くことで落書きのない明るい環境をつくろうと発案した。地域内の県立厚木高校や市立南毛利中学校の美術部をはじめ、市立戸室小学校や老人クラブ、婦人会、交通安全指導員などに呼び掛け、南毛利地区ふるさとづくり推進協議会の事業として計画した。7月から、実行委員会を組織し、素案作りや下塗り、下書きなどを行い、準備を重ねてきた。
 この日、参加者たちはそれぞれの持ち場に分かれ、あらかじめ下書きされた絵に、はけや筆で、ていねいに色付け。汗をぬぐいながら、一日がかりで壁画を完成させた。中心となってデザインを制作した南毛利中学校美術部部長の深谷宗一朗さん(3年)は、「通る人の目を引くよう、色使いに知恵をしぼった。たくさんの人に見てもらいたい」と話していた。中学1年生の男子生徒は、「暑くて集中力が途切れそうだったが、美術部の先輩や高校生からアドバイスを受けたり、手伝ってもらったりしたおかげでなんとかできた」と笑顔で話していた。
 南毛利地区自治会連絡協議会の横沢義雄会長は「子どもから大人まで、汗びっしょりになって頑張ってくれたおかげで、素晴らしいものができた。落書きがなくなるとともに、地域の絆がさらに強くなれば何よりです」と目を細めていた。 

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農業指導で安田さんがドミニカ共和国へ 青年海外協力隊

 9月26日、JICA(独立行政法人国際協力機構)の青年海外協力隊員としてドミニカ共和国へ派遣された厚木市山際の安田光太郎さん(26)が20日、厚木市役所に小林常良市長を訪問した=写真。
 安田さんは、大学で農業の畜産について学び卒業後3年間、三重県の牧場に勤務して牛を育成してきた。派遣先では、教育省ロジョーラ農業学校へ赴任し、学生を相手に牛や豚などの家畜の育成管理やより良い飼料の作り方などについて指導する。また、現地で家畜の糞尿を作物の栽培に有効活用する方法を普及させるなど、総合的な農業支援に取り組む。期間は平成21年9月までの2年間。
 小林市長は「健康が何よりの親孝行。体に気を付けて行ってきてください。活躍を期待しています。」と激励。安田さんは「自分が行う小さなことが積み重なって効果が生まれるよう、地域の活性化
に貢献したい」と意欲を語っていた。厚木市出身の隊員は、今回の安田さんの派遣により、現在赴任中の12人を含め、昭和41年度から歴代で61人となった。

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青少年が心と街のクリーン作戦

厚木市内の青少年が自らの手で環境美化と飲酒・喫煙・薬物乱用や非行の防止を訴えようと9月15日、本厚木駅周辺で「心と街のクリーン作戦」が行われた。同市内の中学生や高校生、大学生が、市職員や青少年相談員と協力しながら、啓発活動や清掃活動に汗を流した=写真。 厚木市と市教育委員会の主催で、高校生、大学生33人でつくる実行委員会が実施主体となり、総勢約500人が参加した。
 厚木公園で行われた開会セレモニーでは、参加者の学生を代表し、厚木東高校2年生の高橋実花(みか)さんと神奈川工科大学4年生の堀米一典(ほりまいかずのり)さんが「非行防止への思いを伝えたい」「私たちの街厚木の環境浄化に力を注ぎたい」と決意表明。統一標語の「We Love 厚木〜みんなでつくろう 未来
の笑顔」をもとに、県立厚木高校2年の安田芽以(やすだめい)さんがデザインした啓発ポスターも披露された。セレモニー終了後、参加者らは10班に分かれ、本厚木駅前などでチラシと啓発物品を配布。「薬物乱用の恐ろしさを知って」などと呼び掛けたほか、周辺の公園や道路、相模川三川合流点の河川敷でごみ拾いをしたり、違反看板の撤去などを行った。
 道路や公園の清掃をした中学2年生の男子生徒は、「街がきれいになってうれしい。問題について考え、自分のためにもなった」と笑顔を見せていた。

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「高齢者の事故と飲酒運転なくせ」キャンペーン

 飲酒運転の罰則強化などを盛り込んだ改正道路交通法が施行された9月19日、厚木市交通安全対策協議会と厚木警察署による「飲酒運転根絶と高齢者交通事故撲滅キャンペーン」が本厚木駅北口広場で行われた=写真。市交通安全指導員や交通安全母の会のメンバー、警察官、市職員ら約50人が参加し、街頭で交通ルール順守の徹底を呼び掛けた。
 同市の高齢者による交通事故はことし上半期、全体(898件)の約2割を占める153件が発生。県内ワースト2位となり、9月5日には県の「高齢者交通事故多発地域」に指定された。この日、参加者は本厚木駅前で、啓発チラシと物品(眼鏡クリーナー、靴磨き)を配布。会社や学校帰りの通行人に「道路交通法が改正されました」「飲酒はやめましょう」と呼びかけた。
 厚木警察署管内交通安全協会の石井広好会長は「道交法の改正は、一人一人が信念を持って行動していれば必要なかった。飲んだら車に乗らないという強い気持ちを持ってほしい。高齢者は自分の体を自覚して行動し、仲間同士で防止策を話し合ってほしい」と話していた。

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 厚木市内の軟式野球2チームが全国大会出場

 県内の予選を勝ち抜くなどして全国大会への出場を決めた、厚木市内の社会人軟式野球の2チームが9月20日、厚木市役所を訪れ、出場報告と大会に向けた抱負などを語った=写真。
 全国大会への切符を手にしたのは、日立厚木野球部(遠藤保部長、山口勉監督、部員25人)と厚木市役所野球部(飯田睦美部長、若林伸男監督、部員20人)。日立野球部は、県大会優勝を経て、10月12日から大分県で行われる天皇賜杯第62回全日本軟式野球大会へ出場、市役所野球部は県大会優勝後、関東予選会を勝ち上がり、10月5日から福井県で行われる高松宮賜杯第51回全日本軟式野球大会1部へ出場する。
 この日、市野球協会の齋藤仁礼会長、和田勝利理事長とともに両チームの部長や監督、主将らが小林市長と懇談した。小林市長は「思うようにならない試合があるかもしれないが、高い希望を持って、全国で戦ってきてほしい」と激励した。日立野球部の山口監督は「全員で力を合わせて頂点を目指したい」。市役所野球部の若林監督は「1試合でも多く勝てるように頑張ってきます」と、それぞれが意気込みを話した。
 天皇賜杯大会は、各県代表など56チームが出場し、大分県別府市民球場などで10月17日まで、高松宮賜杯大会1部は、全国各ブロックの代表32チームが出場し福井県営球場などで10月8日まで、それぞれ熱戦が繰り広げられる予定。

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バス時刻表は電子ペーパー・本厚木駅前で実証実験

神奈川中央交通と厚木市は9月10日から25日まで、薄型表示装置「電子ペーパーディスプレイ」を使った全国で初めてのバス時刻表実証実験を小田急線本厚木駅北口一番乗り場で行った=写真。
 実証実験では従来の印刷物を貼った時刻表の横に、日立製作所製の電子ペーパーディスプレイを2枚設置、1枚は1時間毎の拡大時刻表を、もう1枚は厚木市の行政情報を表示した。
 電子ペーパーディスプレイは、A4縦型の白黒ディスプレイ。厚さ9ミリ、重さ約600グラムと軽量で、紙のような表示品質で視認性も良好、内容書き換えにかかわる動作時以外はほとんど電力を消費しないのが特徴だ。正面のほか横から見ても紙に印刷したのと同じようにハッキリと視認できる。将来はITを用いたバス時刻表の活用が期待されている。同社は直射日光や風雨への耐久性などを調べ、技術面や運用面での課題が解消できれば、実用化していく考えだ。

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ハンドベル演奏と三沢あけみショーを楽しむ 厚木市敬老会

 厚木市の「敬老会」が9月13・14の両日、同市文化会館で行われた。対象となったのは施設入所者を除く75歳以上の市民1万2千277人で、2日間の午前と午後の計4回に分けて開催された。
 初日の午前の部には民生委員ら付き添い123人を含む1060人が参加、式典で小林市長が「市内には90歳以上の方が1128人、100歳を越える方が39人いられる。皆さんいつまでもお元気で今後もたくさんの経験や智恵をわたしたちに伝えていってほしい」とお祝いの言葉を述べた=写真。
 アトラクションでは市内を中心に活動しているハンドベルグループによるミニコンサートと、歌手の三沢あけみさんによる歌謡ショーが行われた。ハンドベルの美しい音色や演歌の艶やかな歌声に、会場
からは惜しみない拍手が送られ、お年寄りたちは楽しいひとときを過ごしていた。

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