第715号(2007.10.15)

厚木バイパス線 国道246号に接続

 厚木市内の北東部を結ぶ厚木バイパス線(市道妻田三田幹線)と国道246号線との取り付け道路が完成し、10月10日新たに設置した「妻田そりだ交差点」で開通式が行われた。開通したのはそりだハイツから国道246号線までの140メートルで、すでに開通している中三田から同国道までの約2・7キロがつながった。
 同バイパス線は市内の北東部地域で、国道129号線とともに南北方向の交通軸の強化をめざして昭和56年から整備に着手、平成4年にそりだハイツから三田境までの620メートルが完成、同14年にはその先の830メートルが、同16年には中三田地区で市道白根才戸線と接続するまでの1130メートルが順次開通している。
 今回のそりだ地区の完成で、同バイパス線と国道246号上下車線への往来が可能となり、三田・才戸橋方面に向かうための国道412号線から市道白根才戸下線へ流入する通過交通の減少や妻田交差点の混雑緩和などが期待されている。
 式典には小林常良市長はじめ、安田泰二横浜国道事務所長、村松正實厚木警察署長、地元選出の県会議員、市議会議員、自治会長、地元住民など約100人が出席した。小林市長は「開通は地権者や自治会など地元の方々の理解と協力で実現したもの。市内の渋滞対策はまだまだ道半ばですが、これからも積極的に対策を進めていきたい」とあいさつした。その後、参列者によるテープカットやくす玉開き、渡り初めが行われ、一般車輌の供用が開始された。
 同バイパス線は、座架依橋から国道129号線と交差し、荻野方面へつながる「県道座間荻野線」と平成21年度に接続する予定で、国道129号線のバイパスとしての機能が見込まれており、金田交差点の渋滞緩和が期待されている。

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分権型社会の創造と厚木市 開成町長が厚木市職員に講演

 10月9日、内閣府の地方分権改革推進委員会の委員で、現開成町の露木順一町長が、厚木市役所の職員を前に「分権型社会の創造と厚木市」と題して講演した=写真。講演には市役所課長以上の職員180人が聴講した。露木氏は、平成19年4月から内閣府の地方分権改革推進委員を務めており、元NHK政治部記者の経歴を持つ。
 講演に先立ち、小林常良市長が「露木さんは県内屈指の分権論者。来るべき分権時代に乗り遅れないように」とあいさつした。
 露木氏は講演で「地方分権の時代はもうそこまで来ている。神奈川県は市町村それぞれが他県に比べると財政力が豊かなためか、認識があまりないのではないか。今のままだと、いざその時代が来たときに適切な対応ができるかどうか心配である。政令市も含めて横の連携が大変重要である」と訴えた。
 また「今回の分権改革のポイントは、県ではなく市町村で、50万人以上の人口を持つ市が優先され、条例の改正にともない、地方議会の充実もポイントだ」と話した。
 職員から「市民生活において、地方分権で変わる者は何か」との質問に対し、「政令市に人事権も財源も下りてくるので、教育は目に見えて変わってくると思う」と述べた。   
 聴講した課長(51)は、「県内の市町村合併については、5つの都市圏域として具体的な構想案が出ている。隣接の市町村と都市間競争ではなく、都市間連携をしっかりと視野に入れた施策が大事だと思う」と話していた。
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教育長に平井氏・委員長に野田氏 厚木市教育委員会

平井広教育長

野田幹雄教育委員長

 厚木市教育委員会は9月30日の任期満了で退任した長谷川美雪教育長(68)の後任に、10月1日付で平井広氏(56)を新教育長に任命した。また、同日付で委員長に野田幹雄氏(72)を再選出、委員長職務代理者に天利俊介氏(49)を選出した。教育長の任期は4年、委員長は1年。略歴は次の通り。


 
平井広教育長 昭和26年9月13日生まれ。東京電気大学工学部卒業。厚木市立荻野中学校教頭、教育委員会学校教育課長、市立依知中学校校長など歴任。市内妻田東在住。
 
野田幹雄教育委員長 昭和9年12月20日生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。株式会社横浜銀行専務取締役、浜銀総合研究所代表取締役など歴任。現在浜銀総合研究所顧問、国立大学法人横浜国立大学経営協議会委員。市内恩名在住

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たくさんの文房具をありがとう ネパールの中学生が南毛利中学校を訪問

 ネパールの生徒たちに文房具や楽器などを送り、交流を深めている厚木市立南毛利中学校(小林寛校長・生徒数684人)に9月28日、同国の中学生6人が訪れ、受け取った贈り物のお礼を伝えるとともに、懇談や授業の見学を通じて交流を楽しんだ=写真。
来校したのはNPO法人「エル・エンジェル国際ボランティア協会」(長浦淑枝会長)がネパールに設立した「エル・エンジェル校」の生徒6人と引率者2人、ボランティア関係者11人。
 到着後、生徒会の生徒や、小林校長をはじめとする教師らに迎えられたプレム・ゴータムさん(16)は「いつもたくさんの文房具を送ってくれて本当にありがとう。とても助かっています。みんなで大切に使っています」とお礼を伝えた。
 生徒会を代表して東海明香(とうかいさやか)さん(3年)は「わたしたちの活動が皆さんのお役に立っていることを知ってうれしいです。今日はゆっくり学校を見学していってください」と花束を渡しながら歓迎した。
 懇談後、エル・エンジェル校の生徒は3年生の授業を見学した。スムリチ・グルンさん(15)は「みんな元気で楽しそう。学校の環境もとても良いですね」と話していた。
 同中学校は、生徒会が中心となり、平成18年から発展途上国の中学生たちに役立ててもらおうと、使用していない文房具や楽器などの収集を全校生徒に呼び掛け、ネパールの中学校にノートや鉛筆などを送っている。
 小林校長は「生徒たちは、自分たちの活動が世界の役に立てていることに、喜びを感じているようです。これからもお互いの国の文化に違いがあることを理解しながら、思いやりや物を大切にする気持ちを養ってもらいたいと思います」と話していた。

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講師を猪瀬氏に変更 厚木法人会講演会

 11月1日に行われる厚木法人会主催の「地域ふれあい講演会」が、講師である田原総一朗氏の都合により、東京都副知事の猪瀬直樹氏=写真=に変更になった。同法人会では「お申し込みをされた方々やご協力いただいた皆さまに紙上をもってお詫び申し上げます」と話しており、講演会の内容について、改めて左記の告知を行った。田原氏で申し込まれた方はそのまま聴講できる。
 地域ふれあい講演会 
11月1日18時〜19時50分(厚木市文化会館大ホール)講師・猪瀬直樹(東京都副知事)テーマ「時代を読む」対象は厚木愛甲地区内在住在勤在学者。定員1400人。会費無料。10月25日までに申し込む。定員次第締切。1221・1055番。

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ソフトテニス全国制覇 全国市町村職員大会で・厚木市役所チーム

 10月5日から7日までの3日間、千葉県白子町で行われた「第8回全国市町村職員ソフトテニス大会」で優勝した厚木市役所ソフトテニス部の選手が、9日市役所で小林市長に大会結果を報告した=写真。
 大会は1チーム5ペアで戦う団体戦で、全国から76市町村が参加した。厚木市役所は予選リーグで伊東市役所、豊田市役所、成田市役所を破り、16チームによる決勝トーナメントに進出。1回戦で福岡市役所を5対0、準々決勝で松本市役所を3対2と退け、決勝戦では長崎市役所を3対2で下し、2年ぶり4度目の優勝に輝いた。
 チームを代表して古村耕介選手は「市町村の頂点に立ててうれしい。11月から開催される日本リーグでも良い成績が残せるよう努力していきたい」と報告した。
 小林市長は「すばらしい成績で、おめでとうございます。全国でソフトテニスといえば厚木といわれるように、これからも頑張ってください」と讃えていた。

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豪州から日本文化学びに来厚 アデレード市の小学生が森の里小の児童と交流

 このほどオーストラリア・アデレード市の小学生ら17人が来日し、厚木市内にホームスティしながら、地元の小学生と交流を深めた。訪れたのはフラッグ・スタッフヒル小学校の5〜6年生の児童11人と引率の教師・保護者ら6人。日本の文化を学ぶため、10月4日から8日まで同市内に滞在、厚木ホームスティの会(竹下敦子会長・35人)の10家族がホストファミリーとして受け入れた。同小はホームスティの会の会員が、アデレードを訪れて交流したのをきっかけに7年前から2年に1度、修学旅行の児童が厚木市を訪れるようになり、交流を続けている。
 5日、森の里小学校(秦啓子校長)を訪れた一行は、朝のオリエンテーションに参加、施設を見学した後、2時限目から5時限まで4グループに分かれ、1年生から5年生までの授業に参加した。6年1組の書道では、筆の持ち方や種類などを教えてもらい、書き初めに挑戦した=写真=ほか、茶道クラブの先生の指導で、お茶の飲み方や菓子の食べ方などの作法を教わった。また、鼓笛隊の演奏を聞いたり、竹馬や一輪車などにも乗って楽しく過ごした。
 フラッグ・スタッフヒルの子どもたちは「オーストラリアでは掃除は業者の人がやる。日本では子どもたち自身がやっているので驚いた」「鼓笛隊のマーチがとても素晴らしかった」「日本の伝統遊びである竹馬や一輪車に乗れて面白かった」などと話していた。

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厚木市農業まつり「畜産祭」賑わう

 厚木市の畜産を広く紹介しようと、「第38回厚木市農業まつり畜産祭」が、9月29日、厚木市農協本所で開かれた。
 畜産祭は同市と農協、市畜産会の主催で、畜産の振興と家畜改良を促進することなどが目的。ナシやブドウを紹介する「味覚祭」、農産物を紹介する「収穫祭」とともに、毎年、農業まつりの一環として開催されている。
 この日は牛や豚、鶏卵の展示や審査会、搾り立て牛乳や豚汁の無料配布、バター作り教室などが開かれ、家畜の展示会場では、子どもたちが牛や豚に珍しそうに触ったり、恐る恐る餌をあげたりしていた=写真。
 大貫かおりさん(29)は、「見慣れない豚や牛を間近で見ることができて喜んでいる息子の姿が印象的です」と話していた。バター作り教室では、バターを固めようとペットボトルを懸命に振る参加者の姿がみられた。
子どもと一緒に参加した安部摩里さん(34)は、「子どもたちも楽しく取り組むことが出来て良かった。早速パンにつけておいしくいただきます」と話していた。

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福祉巡回車を厚木市社会福祉協議会に寄贈

 厚木市社会福祉協議会(井上昇会長)は9月28日、神奈川県生命保険協会(鈴木宏昌会長)から、福祉巡回車1台(スバルプレオ・排気量660CC)の寄贈を受けた。
 県内に拠点を置く民間生命保険会社24社で構成する同生命保険協会が、地域福祉向上のために行っている社会貢献活動の一環。同協会では平成元年から加盟各社の社員や代理店職員を対象に募金活動を通じて軽自動車を購入、福祉巡回車として県内の社会福祉協議会などに毎年寄贈している。今回の寄贈は20台目となり、同社会福祉協議会へは平成9年11月以来、2台目となった。
 この日、市総合福祉センターの玄関前で行われた贈呈式では、県生保協会の鈴木会長が「地域の社会福祉向上に役立ててください」と、井上会長へ記念のジャンボキーを手渡した=写真。
 
井上会長は「在宅サービスの需要が増す中、自動車は大きな役割を果たしているので、大変ありがたい。今後有効に使わせていただきます」とお礼を述べた。

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87団体が本厚木駅頭で街頭募金行う

 市民に共同募金への協力を呼びかけようと県共同募金会厚木市支会(会長・井上昇厚木市社会福祉協議会会長)は10月1日、本厚木駅周辺などで街頭募金を行った。小林常良市長をはじめ市内にある社会福祉施設の職員など約180人が参加。駅利用者や買い物客など道行く人に協力を呼び掛けた=写真。
 街頭での募金活動は、民間福祉事業の支援などを目的に1日から全国で始まった共同募金のPRが目的。8日までの毎日、市内87団体・延べ約750人が、同駅周辺などで街頭募金を展開した。
 この日は午前10時、11時半、午後1時、2時半、4時半の5回を交代で実施。市内の社会福祉施設や福祉団体の職員、ボランティアなどが募金箱を手に「共同募金をお願いします」と支援を求め、募金者には赤い羽根を手渡していた。
 同市社会福祉協議会では、今年の目標額を1870万円(昨年実績額約1970万円)に見込んでいる。

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相模里神楽が国際仮面舞フェスタに参加

 相模里神楽「垣澤社中」(垣澤勉代表)=写真=が、9月28日から10月7日まで、韓国の安東市で開かれた「国際仮面舞フェスティバル」に参加した。同フェスティバルは、韓国の伝統芸能である仮面舞を中心に諸外国の伝統芸能が集う国際フェスティバルで、11年前から安東市の主催で開かれ、韓国の5大祭りにも選ばれている。
 相模里神楽は古代日本の神話を題材に面をつけて行う仮面黙劇で、神代神楽ともいわれ、厚木市の無形民俗文化財にも指定されている。また、社中は神楽師が面を付け、台詞入りで芝居をする全国でも珍しい面芝居も伝承している。毎年9月、同市愛甲の熊野神社例大祭で神楽を奉納しており、今年は財団法人三菱UFJ信託地域文化財団から放送設備一式の助成を受けたことから、全国的にも貴重な面芝居を奉納することができた。
 同社中は10月6日と7日の2回、韓国公演を行い、大勢の観客から拍手喝采を受けた。同フェスティバルに参加したのは神奈川県からは初めてで、垣澤代表は「日本のすばらしい伝統芸能を海外で広めることができ、国際交流にも役立つことができた」と話していた。

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