リハビリ科・救急部など新設 救急・がん・地域医療の中心的役割果たす
厚木市は老朽化が進んでいる市立病院(田代和也院長)の建て替え整備を進めるため、4月21日、新病院の診療科目、病床数、診療機能、整備スケジュールなどをまとめた「市立病院整備基本計画」を発表した。
それによると、新病院は救急、小児・周産期、がん、災害医療などの充実をはかるほか、ICU(集中治療室)の新設、CCU(冠動脈疾患集中治療室)NICU(新生児特定集中治療室)などを整備して救急医療とがん医療、地域医療の中心的役割を果たす。
診療科目は現在の15診療科(内科、循環器内科、精神科、小児科、外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、麻酔科)に、脳卒中や心筋梗塞など急性期の患者に対応するため、新たにリハビリテーション科と救急部を新設、計17診療科となる。病床数は少子化による産婦人科の入院患者の減少が予測されるほか、形成外科、耳鼻咽喉科などの入院患者の減少で現在の356床から345床に減少する。
同病院は平成15年4月に、県立厚木病院の移譲を受けて開設。現在使用している施設は県立病院時代に建設されたもので、本館は築45年を経過し老朽化が進んでいる。
新病院は現在地の水引1丁目に建て替えるもので、敷地面積1万9千432平方メートルを活用して、大地震に強い免震構造や非常用発電装置などライフラインを二重化するなどの災害拠点病院にするほか、省エネ・省資源・リサイクルなどコストと環境負荷の低い21世紀型病院として整備する。平成22から23年度で基本・実施設計、24から28年度までで建設・工事を行う。オープンは平成29年4月となる。総事業費は約170億円(解体含む建設工事費125億円、医療機器・システム費45億円)で、市では今年度当初予算に病院整備基金として6億円を計上した。診療を続けながらの建て替え工事となるが、入院・通院患者に負担をかけることなく、医療機能を低下させない建設を行うという。
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