第776(2010.06.01)

1日から小島冨司さんが「野良の芸術家展」             6月1日

紙芝居や和凧など展示
 厚木市飯山の元小学校長・小島冨司さん(62)が、6月1日から「野良の芸術家展」と題する第1回の個展を、同市飯山の旅館・アツギミュージアムで開催する。
 小島さんは08年3月退職後、京都造形芸術大学大学院(通信)に入学、芸術環境研究領域をこの3月に修了した。研究のテーマは、地域の中に身を置き、一生活者として人生を生きようとする「野良の芸術家」と呼ばれる人たちだ。それは地域の中にある自然や歴史、文化、風土的の恩恵に浴しながら、地域の人々とかかわることを大事にし、豊かに生きることを実践する芸術家で、絵師のほか、農に生きる人であったり、手に職を持つ職人であったりするという。
 小島さんは、厚木の荻野、飯山地区では、江戸末期から明治に生きた地域の絵師「井上五川」、「飯山の庫裡橋際の地蔵堂に住した徘徊師「つぶ祢坊」、昭和の時代に生きた飯山の石工で俳句講を実践した「木村壽年」、現在農業を営みながら農民文学で小説を書き続ける飯塚静治さんなどが野良の芸術家と呼ばれる人たちで、そうした地域の先人と身近な活動家が、花鳥風月や龍図を描き、俳句を詠い、小説を書き、そのいずれもが誠実な芸術的活動として「自然なもの素直なもの、簡素なもの、丈夫なもの」を創り出してきたと解説する。
 個展では自ら制作して飯山桜まつりなどで発表してきた地域の昔話を題材にした紙芝居「飯山の七不思議」と「飯山白龍物語」を展示して見せ語りを実演するほか、縦90センチ・横60センチ大の手作り和凧「白龍」、白龍や野仏、野の花などを描いた「白龍・野仏画」、「地口行燈画」など合わせて90点あまりを展示する。小島さんは「作品を描きつつ、地域の自然や歴史、文化や人々の暮らし、風土的なものから生まれる野良の芸術を目指したい」と話している。
 個展は29日まで、時間は11時から17時。電話241・4018番。(写真は展示する「白龍和凧」と野仏画を披露する小島さん)(2010年6月1日)

厚木市・児童用ヘルメット・3人乗り自転車に助成            6月1日

県内初・6月1日から受付
  厚木市は6月1日から、県内初となる児童用自転車ヘルメットと幼児2人同乗用自転車の購入費助成事業をスタートさせる。
 道路交通法の改正により児童用自転車ヘルメットの着用が努力義務化されたことにともない、乗用中の児童の頭部保護、転倒時におけるケガを軽減させるのが目的。同市では昨年小学生の自転車事故が46件発生、このうちヘルメットをかぶらない事故が45件だったことから、購入費の一部を助成して着用の普及をはかることにした。
 ヘルメットは3千円から4千円で、初年度は市内在住の小学生5200人(全児童の40%)を対象に、SGマークの付いたヘルメット購入時に1000円を助成する。期間は6月1日から8月31日までで、市が発行する助成申請書に必要事項を記入の上、事業協力の販売店に持ち込む(身分を証明できるもの提示)と、その場で購入できる。市では3年間で市内在住の全児童に適用したいとしている。
 また、幼児2人同乗用自転車購入については、昨年7月、県道路交通法施行細則の改正により、幼児2人同乗用自転車に限り3人乗りで運転することが許可されたことにともない実施するもので、市に住民登録がある16歳以上の人で年齢6歳未満の児童を2人以上養育している方が対象。7月8日と10日に市が行う講習会に参加するのが条件。BAAマーク及び幼児2人同乗基準適合車マークが貼付された自転車の購入費2分の1(限度額4万1千円)を助成する。1世帯1台が限度。講習会終了後に配布される申請書に必要事項を記入の上、申請する。講習会申し込み締め切りは6月18日。問い合わせは市役所交通安全課へ。電話225・2760番。

あつぎ健康相談ダイヤル24がスタート

 厚木市は6月1日から市民を対象とした24時間、年中無休で通話料無料の「電話健康相談」を開始する。医師不足の中、軽症患者が夜間や休日に救急外来を利用するコンビニ受診や緊急性の認められない119番通報を軽減させることとあわせ、家族構成が変化する中で介護、育児、メンタルヘルスなどについて気軽に相談できる環境整備を整えるのが目的。また、怪我などの応急措置や休日・夜間の医療機関情報を提供することによって不要・不急な救急搬送を抑制するのもねらいだ。
 相談内容は健康、医療、介護、育児、メンタルヘルスで、休日・夜間の当番病院などの医療機関情報もあわせて提供する。事業は医師、保健師、管理栄養士、心理カウンセラーなどのスタッフが常駐する専門業者に委託し、専用のフリーダイヤル電話を開設して行う。市では6月1日の広報と同時に利用案内のチラシとダイヤルが印字されたステッカーを全戸配布する。県内では大和市に次いで2市目。問い合わせは医療政策課。電話225・2174番へ

食と農体験ツアー                 5月22日

サツマイモの植え付けなど・途中参加も可
 5月22日、農業体験や厚木の特産品を味わう「あつぎの食と農体験ツアー」がスタートした。 自然や食を通じてまちの魅力を知ってもらおうと厚木市都市農業対策協議会(伊藤悟会長)が主催したもので、親子連れなど15人がさつまいもの植え付けなどを体験した=写真。ツアーは農業を体験したり特産品を味わったりすることで、市が有する豊かな自然や食の魅力を知ってもらうのが目的。
 1回目のこの日は、市内玉川地区の畑でサツマイモの植え付けを行った。地元で子どもたちに農業を教えている三橋昇さんが指導、マルチと呼ばれる黒いビニールシートを土の上に張る班とサツマイモの苗を植える班とに分かれ、交互に作業を行った。2人の子どもと参加した秋山寿奈美さん(39)は「農業体験だけでなく、特産品を味わうなどいろいろ楽しめるのが魅力。子どもたちも農作業を通じて自然の大切さを学べる」と話していた。 参加者は作業の後、市内の焼肉店を訪問、厚木の食の主役ともいえるシロコロを味わった。
 ツアーは全3回予定されており、参加費は食事込みで1人6千円。今後は植えつけたサツマイモの手入れと市内農園でのナシ狩り、サツマイモの収穫とバーベキュー、市内産新鮮野菜の買い物なども行われる。ツアー途中からの参加も可。申し込みは市農業振興課。電話225・2800番。(2010年5月22日)

神奈川ふだん記が第70号刊行              6月1日

地域密着の文化運動を実践・肉眼で見える空間の歴史を記述
 生活記や人生記、旅行記、自分記、住民史など庶民の文章運動に取り組んでいる神奈川ふだん記の機関誌「やまゆり」最新号が刊行された=写真。
 今号は70号の特別記念号で、巻頭はふだん記編集委員の犬養清さん、上智大学名誉教授の植田康夫さん、編集顧問の水上寛裕さんの3人が寄稿した。犬養さんは61号から70号までの歩みを「地域密着の小さな文化運動を実践」と題して報告、植田さんは、「地域史、住民史とは、互いが肉眼で見える者同士が形成する歴史。空間をせまくとらえることによって、改めて見えてくるものがある。やまゆりはそういう歴史の大切さを示唆している」と激励文を寄せた。水上さんの「活動の心を探る」は、細やかな視点と目配りで、一人ひとりにスポットを当て、「やまゆり」を介して生きる表情豊かな文友の姿を綿密に紹介している。
 70号のテーマは「私の十代の頃」と「懐かしい母の料理」。「私の十代の頃」には、甲子園大会予選で、佐倉一高の「四番サード長嶋君、背番号五番」とアナウンスした思い出、軍国少年として国のいうままに身を捧げてきた空しい十代、空き巣事件で逮捕された教師を反面教師として生きていこうと決めた十代、戦時下に転々と寄宿替えの生活だった十代、トランペットに魅せられて吹奏楽部に入った十代、満州から引き揚後の生活など27人の文友が原稿を寄せた。
 「懐かしい母の料理」では、大根と人参のビタミン漬、カレーライス、冷やし中華、だごじる、手打ちうどん、酒饅頭など16人が懐かしい母の料理を紹介している。みんなで書く住民史「愛川町の昔と今」には、半原の穏川のアヒルへ向かって自動小銃を連射したGIジープ、両向地区での薪山作業、第一号戦死者の村葬、平和の碑建立趣意、高峰村青年団回顧録2、中津川のルーツをたずねて3、など9篇が寄せられた。ヴァイオリニスト佐藤陽子さんの特別寄稿は13回目。
 文友交流の場となっている「あの花この花」にも82篇の投稿があり、今号もボリューム満点の300頁。同会では8月22日13時から愛川町文化会館で「やまゆり70号出版記念会」を開く。参加費は3000円。問い合わせは代表の足立原三紀子さんへ。電話285・2973番。(2010年6月1日)

6月26・27日「みんなの環境展開催 」              5月13日

市民団体と市が協定書締結
 厚木市は平成21年4月からスタートした市民協働事業提案制度に応募のあった11件の中からプレゼンテーションなどの審査の結果、「みんなの環境展開催事業」(あつぎ環境市民の会・狩野光子代表)と「森の里地域コミュニティバス事業」(森の里ふぉーらむ・岩崎正昭代表)の2件を採択、5月13日、6月に「みんなの環境展2010」開催を予定している「あつぎ環境市民の会」と事業協定書を締結した=写真。
 環境展は6月26、27の両日市文化会館で行われるもので、4階集会室で「食と環境」をテーマにパネル展示するほか、27日10時から小ホールでドキュメンタリー映画「未来の食卓」の上映、13時10分から食品添加物評論家の安部司氏による講演「食品の裏側」、中下裕子弁護士をコーディネーターとしたパネルディスカッション「安全な食を子どもたちへ」をテーマにシンポジウムを開く。
 同事業は市と市民活動団体が協働で事業を行うもので、採択された第1回目の事業。市と対等な立場で協議を行い、事業を通して問題の解決を目指すのがねらい。予算は57万8千606円。
 パネル展示への入場は無料。映画、講演とシンポジウムは先着350名で締切。6月15日までに往復ハガキに「映画」か「講演とシンポジウム」か「両方」か、参加者名(複数記載可)を記入の上〒243-0816厚木市林5-15-10青砥方みんなの環境展事務局まで申し込む。 (2010年5月13日)

JA“夢未Kidsスクール”スタート              5月15日

食と農をテーマとしたさまざまな体験を楽しむ  

 JAあつぎは5月15日、神奈川県、厚木市、東京農業大学、湘北短期大学と連携した通年型食農教育イベント「夢未Kidsスクール」(全9回)をスタートさせた。管内小学校高学年の児童が、JA農産物直売所「夢未市」を活動拠点にして、来年1月まで、食と農をテーマとしたさまざまな体験を楽しむ。
 この日の初カリキュラムに参加したのは厚木市と清川村在住の小学校高学年40名で、子どもたちをサポートするためJA、県と市の職員、学生20人がイベントに参加した。開校式の後、新茶をテーマに清川村煤ヶ谷の荒茶工場「チャピュア清川」を見学、茶の手摘み体験=写真=やおしいお茶の入れ方などを学んだ。また、夢未市周辺に用意した圃場「夢未ちゃん農園」では、トウモロコシ苗の定植なども楽しんだ。
 スクールは県が農業に関する専門性を有する農協を中心に、地域で活動するボランティア、NPO、大学などとの連携を支援し、さまざまな地域活動に向けた取り組みを促進する「NPO・大学等と農業協同組合との連携促進事業」のモデルプロジェクトとしてスタートした。地産地消や農協と農業に対する理解促進、命の尊さ、さらには伝統食・文化の継承、地域住民同士のつながりなど、地域課題の解決にもつなげていくという。
 今後のカリキュラムは田植え、とうもろこしの収穫、じゃがいもの植えつけ、箸作り、稲刈り、じゃがいも掘り、もちつき大会などが予定されている。(2010年5月15日)

ふれあい花壇に1650株の花             5月8日

 厚木市三田で地域住民が植栽

 5月8日の朝9時から、厚木市三田にある歩道花壇に地域の住民がマリーゴールドなど3種類の花を植栽した=写真。
 この事業は身近な道路に花を植えるなどして、郷土愛をはぐくみ地域住民の手で守り育てていこうという市の道路里親制度の一環で、平成20年に始まった。年に6回程度、中三田第一自治会(森住速男会長)が中心となって、除草や植え替え作業を行っている。
 花壇は厚木バイパス線と座間荻野線の交差部のガード下、西側側道にあり、延長は約250メートル。この日は自治会役員のほか、三田第二寿会、中三田青壮年会、中三田第一子ども会など6団体約70人が参加、約1時間かけて植栽を行った。
 晴天の下、参加者たちはシャベルを片手に草取りをした後、ペチュニア、マリーゴールド、アゲラタムの苗1650株を1本1本ていねいに植えると、花壇は赤、黄、紫などの可愛い花で彩られた。この日、参加した川口行彦さん(48)は、「小さなお子さんからお年寄りまで、地域の方が交流して地域美化を行うことはとても大切なこと。これからも参加したい」と話していた。(2010年5月8日)

第13回少年少女フェスティバル             5月23日

ブーメランや水鉄砲万華鏡の作り方学ぶ

 子どもたちにおもちゃ作りを通して自分で作る楽しさを学んでもらおうと、5月23日、厚木市ヤングコミュニティセンターで「第13回少年少女フェスティバル」が開かれた。小学生の親子連れなど約1000人が参加、ブーメランや万華鏡、水鉄砲の作り方を学んだ=写真。
 フェスティバルは同市が勧める青少年健全育成活動の一環。遊び道具づくりを通して物作りの楽しさを学び、子ども同士の交流や親子のきずなを深めてもらうのが目的。市青少年指導員連絡協議会を中心にジュニアリーダーがおもちゃ作りの指導に当たった。
 会場ではボール紙を使ったブーメランやアクリル板を張り合わせた万華鏡、竹を加工した竹笛や竹とんぼなど17種類のおもちゃが作られた。子どもたちは慣れない手つきでのこぎりなどを使い、真剣な表情でおもちゃ作りに励んでいた。
 父親と万華鏡を作っていた広岡天祐さん(6)は、「ビーズを入れるのが難しかった。初めて作ったけどうまくできた。次はスーパー竹とんぼを作りたい」と話していた。指導に当たった長手星絵さん(15)は「今は何でも買えてしまうけど、自分で作るから物を大切にしてもらえます。家に帰った後も家族で作ってもらえるとうれしい」と話していた。
(2010年5月23日)

 試し釣りでは型・数とも上々            5月20日 

 6月1日「鮎解禁」
 6月1日の鮎解禁前に、相模川の6単協で組織する相模川漁業協同組合連合会(鈴木勇会長)が5月20日、厚木と海老名の市境を流れる相模川で鮎の試し釣りを行い、生育状況や遡上数を調べた。
 試し釣りは中津川と小鮎川が相模川に注ぎ込む三川合流点付近から小田急線の鉄橋までの区間、約300メートルで行われた。組合員5人が早朝からポイントを移動しながら15分間づつ2カ所で行った。漁法は数本の針を川底にころがして引っ掛ける「ころがし釣り」で、約100匹を釣り上げた。大きさは8〜20センチで、組合員は「今年は型が良い」「数も上々」などと鮎の生育と遡上数に手応えを感じていた=写真。
 鈴木会長は「昨年同様、遡上も良く、大きさも大中小が入りまじった理想的な状態だ。これからはもっと良い型の鮎が釣れるだろう。今年も多くの皆さんに楽しんでもらえる」と、解禁後の釣果に太鼓判を押した。鮎は川で生まれ、海に下って成長し、再び川を上って子孫を残す年魚。同漁連ではことしの3月からこれまでに相模川や中津川に約300万尾の稚鮎を放流した。相模川の鮎は6月1日解禁、10月14日まで鮎漁が楽しめる。(2010年5月20日)

あつぎ元気フォーラム開催             5月14日

環境、子育て、食をテーマに語り合う

 5月14日、「まちをもっと元気にするためには何をしたらいいか」を、環境、子育て、食をテーマに語り合う「あつぎ元気フォーラム」が市文化会館で開かれ、まちづくりに関心の高い市民1100人が参加、2時間に及ぶ熱いトークに耳を傾けた。
 フォーラムには松沢成文知事も参加、小林市長との対談では、県内を拠点とする自動車メーカーの電気自動車開発の話題から県と厚木市で地球環境に優しい電気自動車や太陽光発電などの普及促進に取り組むことを誓い合った=写真。
 講演の中で松沢知事は「歴史・文化・自然環境など多様性を持つ神奈川県は観光力、産業力、経済力など全国一の都市。この力をどう発揮させるかが私の仕事」と語った。また、小林市長は「ことしは市長として真価を発揮する年と位置づけ、セーフコミュニティの認証取得や市立病院の整備着手など市民協働、そして安心安全の真価を形にしたい」と決意を語った。
 続いて、元気アップ対談パート1「あつぎの元気を食から発信」では、松蔭大学観光文化学部教授の島津隆文さんが「あつぎのシティセールスは食を前面に出し、情報発信して人を呼び込む戦略が一番」と、あつぎ食ブランド認定の経過を説明、また社団法人愛Bリーグ事務局長の俵慎一さんは「B級グルメの経済効果はすごいので、食でまちを盛り上げてほしい」と9月のB1グランプリの開催にエールを送った。
 パート2「日本一の子育て環境都市を目指して」では、パネリストに市内保育園の園長が登場、子育てには市のサポ
(2010年5月14日)