◆『病める水系』 

小島すみ著 B6判180頁 1000円(税込)昭和61年3月刊<絶版>

 宮ケ瀬ダム問題を素材にした小説。中津川の瀬音を聞きながら育った著者が、車井戸、ポンプ、水道、さらにダムへと、水と人間との永いつきあいを通して未来を考える。地域性、記録性の強い創作で農民文学賞の候補作にもなった。表題作のほかに「蛭」「一族」も収録。