ゴミ中間処理施設問題 

ゴミ問題コラム「風見鶏」

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 市議選立候補予定者37名にアンケート送付 白紙撤回を求める会

 厚木市の「棚沢地区ごみ中間処理施設建設白紙撤回を求める会」(代田則高会長・関原康夫委員長)は、6月24日告示・7月1日投票で行われる厚木市議会議員選挙に立候補を予定している37人に対して、中間処理施設の候補地問題のアンケートを作成、27日までに回答を寄せるよう6月19日郵送した。アンケートは11項目におよぶもので内容は次の通り(1)(2)(3)。(2007年6月19日)

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 不信感を払拭し説明責任を果たしたい―ごみ中間処理施設問題で小林市長が答弁

 厚木市の小林常良市長は、3月8日に開かれた市議会の一般質問で、暗礁に乗り上げている「ごみ中間処理施設建設候補地選定問題」で、「市に対する不信感を払拭するためにも、情報公開を通じて説明責任を果たせるよう話し合いの場づくりを進めたい」と答弁した。
 森屋騏義議員(共産党)と簗田晃議員(公明党)の質問に答えたもので、同市長は「(候補地選定の発表は)地元の皆さんにとっては唐突であったと思う。資料を拝見して多くの要望や抗議があることはよく承知している。一方ではなくてはならない施設でもあり、率直に言って今悩んでいる。情報が棚沢地区の皆さんによく伝わっていない部分が多いのではないかと思う。今の状況はまず話し合いのできる環境づくりを行うことが先決だ。誠心誠意地元の皆さんと話し合える場づくりに取り組みたい」と述べた。また、「白紙撤回する」という噂については「そうした発言をしたことは一度もない」と答えた。 (2007年3月8日)

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ごみ中間処理施設白紙撤回を求める会が山田愛川町長に抗議文

 厚木市の「棚沢地区ごみ中間処理施設建設白紙撤回を求める会」(和田吉二会長・関原康夫委員長)は、11月6日、先に同会が愛川町に提出した「協定順守についての申し入れ」に対する同町からの回答は、協定締結時の棚沢地区住民の善意を踏みにじるもので承服できないとして山田登美夫町長に抗議文を提出した。
 白紙撤回を求める会は今年8月25日、平成6年10月22日付けで締結した「愛川町斎場・火葬場建設に関する協定書」の別紙合意事項7項目の中には「今後、棚沢自治会に隣接して新たな不快施設を設置しないようにされたいことについては、要望どおりとします」とする確認事項が盛り込まれており、これを順守するよう同町長に文書で申し入れていた。同町は9月29日、「協定書の解釈については、棚沢自治会に隣接した愛川町内に町が単独で新たな不快施設を設置しない」としたものであるとの回答を寄せていた。
 白紙撤回を求める会では、「回答は協定締結時の棚沢地区住民の善意を全く踏みにじる内容で到底承伏できない」とし、棚沢地区を「中間処理施設建設」候補地にしたのは厚木市であるから、町は関係ないかのごとき内容になっており、責任を回避している。もし仮に厚木市に「中間処理施設」が建設されれば、愛川町の全町民のごみが搬入処理されることになり、明らかに愛川町の「不快施設」であり、協定違反は明らかであると反論、回答の即時撤回を求めている。(2006年11月15日)

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ごみ中間処理施設建設白紙撤回を求める会が11月4日に「鳶尾山ハイキング」

 厚木市の棚沢地区自治会で組織している「棚沢地区ごみ中間処理施設建設白紙撤回を求める会」(和田吉二会長・関原康夫委員長)では、11月4日、鳶尾山の自然と中津川の清琉を守る自然観察会「鳶尾山ハイキング」を実施する。
 集合場所は神奈川工科大学棚沢運動場横の広場で、午前10時集合。コースは三島神社〜砂防堰堤(休憩)〜金比羅神社〜鳶尾山展望台(昼食休憩)鳶尾山ハイキングコースを下山〜山王社〜常昌院上〜皇太神社(休憩)一イ沢〜北向きの滝〜運動場周回のコースで所用時間は約四時間。現地の動物に詳しい方の同行をお願いしている。弁当と飲物は各自持参。長袖、長ズボン、手袋、滑りにくい靴で参加。小学校低学年の参加は不可。集合場所近くに駐車場を用意するが、なるべく徒歩での参加を呼びかけている。問い合わせは事務局の柏木さんへ。TEL241・2755番。

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愛川町長に「協定書」の順守申し入れ  議会には決議を促す陳情  棚沢自治会 

 厚木市と愛川町、清川村の3市町村が共同で進める「ごみ中間処理施設」の建設候補地に選定されている厚木市の棚沢地区住民で組織する「ごみ中間処理施設建設白紙撤回を求める会」(和田吉二会長・関原康夫委員長」は、8月25日、山田登美夫愛川町長に対して、同町は町営斎場を建設する際、平成6年10月22日付で、町と棚沢地区が締結した「今後、隣接地に迷惑施設を建設しない」とする協定書合意事項を順守する立場にあり、厚木市に対して「協定順守のために候補地を変更するよう」申し入れることを要求した。
 協定書は、当時の相馬晴義町長と愛川町葬祭場建設反対棚沢地区対策委員会の和田保次委員長との間で交わされたもので、別紙「協定合意事項」第7項目に「今後、棚沢自治会に隣接して新たな不快施設を設置しないようされたいことについては、要望どおりいたします」との記述が明記されている。
 同会では昨年6月23日、厚木市長が「棚沢地区を建設候補地とする」と新聞発表したごみ中間処理施設は、厚木・愛甲地域の生活ごみを処理する共同施設であり、組合の構成員である愛川町も権利を有する施設で、候補地の選定に対しても責任がある。現状のままで推移すれば明らかに協定違反になる。協定書を順守する立場に立つなら、厚木市に対して意義を唱え、候補地から外すよう申し入れるべきであるにもかかわらず、この1年間何ら行動を起こすことなく、傍観してきたことはわれわれに対する重大な「背信行為」で、厚木市に対して直ちに「協定順守のため候補地を変更するよう」申し入れることを要求している。
 同会では9月30日までの回答を求めており、町側の対応如何によっては「法的措置」も視野に入れているとしている。
 同会では、愛川町議会(熊澤俊治議長)に対しても同様の陳情を提出しており、協定書合意事項の順守を議会で決議するよう求めている。また、厚木市議会(沼田幸一議長)に対しても、候補地選定の経過を市民に明らかにするよう市長に提言するよう陳情するとともに、議会として協定書の順守を強く要求する意見書を愛川町に提出することを求めている。(2006年9月1日)

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7月22日・棚沢自治会が反対決起集会  ごみ中間処理施設建設問題 

反対決起集会であいさつする和田吉二会長

反対決起集会に集まった住民たち
 厚木市と愛川町、清川村の3市町村が共同で進める「ごみ中間処理施設」の建設候補地に選定されている厚木市の棚沢地区住民で組織する「ごみ中間処理施設建設計画白紙撤回を求める会」(和田吉二会長・関原康夫委員長」では、7月22日17時より棚沢スポーツ広場で3回目の「反対決起集会」=写真=を開き、施設建設を無条件・白紙撤回させるまで断固戦うことを決議した。
 集会には地元棚沢を含め近隣住民120人が参加、和田吉二会長のあいさつの後、関原康夫委員長が、厚木市の6月議会で白紙撤回を求める陳情が不採択になったこと、愛川町が平成6年に棚沢自治会と締結した「協定書」の存在を知りながら、候補地選びを厚木市任せにして、傍観していること、議会終了後両自治体からのアプローチがまったくないことなどが報告された。
 この後、各地区住民の代表が壇上に立ち、「自然の大切さを感じながら農業を営んでいるが、ダイオキシンが蓄積されると、安心、安全な農産物の提供が脅かされる」「収集車の通行によって今以上に交通渋滞が発生し住民や子どもたちが危険にさらされる」「カブトムシや水遊びのできる豊かな自然を残してほしい」「愛川町は協定違反をしており、地方自治違反だ」「候補地選定は市民に知らせずごく一部の人だけで決めるという市民不在の行政」と次々と反対の意見を述べた。
 この後、柏木久雄事務局長が、決起集会決議文を読み上げ、「市長は常日頃、市民自治を口にされているが、やっていることは全く正反対。計画を即時、白紙撤回したうえで、どうしても必要な施設であるなら、市民に実情を説明し、市民の多様な意見をまとめ、施策に反映させるやり方で、ごみ施設計画を改めてゼロから進めるよう強く要求する。このため私たち住民は周辺の皆さんと共同して、無条件白紙撤回させるまで断固戦う」とする決議文を採択した。
(2006年8月1日)

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白紙に戻す考えない  白紙撤回を求める会の公開質問状に厚木市が回答

 厚木市の棚沢地区「ごみ中間処理施設建設」白紙撤回を求める会(和田吉二会長・関原康夫委員長)が5月30日、山口巖雄市長に候補地選定の経過について公開質問状を提出したが、市は6月9日付で回答を示した。質問の主な内容と回答は次の通り。
 質問 検討委員会に諮問した8カ所はどのように選定し、諮問する前に当該地の自治会に連絡したか?
 回答 厚木市全体の地図上から複数の候補地を抽出した。条件として1組合を構成する3市長村の位置関係から考慮して中心市街地から北部よりであること。2施設を建設する上で、広域化基本計画で定めている概ね3ヘクタール以上のまとまった用地が確保できること。3収集車が通行する上で、幹線道路など交通のアクセスが良いことなどを基本としたもので、その結果8カ所になった。選定はあくまでも行政内部での検討であり、自治会には連絡していない。
 質問 検討委員会会議の中で、「中間処理施設は迷惑施設である」ことを共通認識し、同じような施設が集中するのを避けるため候補地から外すとの認識がありながら、愛川町の迷惑施設(し尿処理場・葬祭場)が棚沢の直近に隣接して集中して存在していることを承知の上で、候補地から外さなかったのはなぜか?
 回答 会義録の中には「迷惑施設」という表現もあるが、先の3条件を基本に地図上から8カ所の候補地を抽出した。その後、検討委員会で収集運搬におけるアクセス、周辺環境、法的手続き、経済性など総合的な判断から4カ所を選定した。その後、政策会議へ付議し、棚沢地区を適地として選定した。
 質問 検討委員会は平成17年3月「中間処理施設建設候補地に係わる報告書」を作成し、その中で4カ所に絞って報告書を作成したが、その時点で該当する自治会等に報告しなかったのはなぜか?
 回答 検討委員会としては8カ所抽出した候補地の法的規制や将来の行政計画などを考慮して、結果として4カ所の候補地を選定した報告書を作成した。これはあくまでも行政内部での法的規制などを検討したもので、4カ所に係わる各地域への説明は行っていない。
 質問 新聞発表前に当該地周辺住民の意見を聞くべきだったとは思わないか?
 回答 公平、公正の立場から、広く市民の方々に市の考えをいち早く知っていただくため、議会の会派代表者会議で説明申し上げ、ご協議いただいた後、地元自治会の棚沢地区及び鳶尾地区の自治会長にご説明申し上げた後、臨時の記者会見を行った。当該地周辺の意見については、市の考えを公表した後、誠意をもってご説明申し上げ、ご理解をいただく所存でした。
 質問 厚木愛甲環境施設組合とともに現計画の作業を中断して、候補地選定を白紙に戻す考えはないか?
 回答 組合を平成16年4月に設置し、それぞれの構成市町村において役割分担しながら対応しているので、計画の中断は考えていない。候補地の選定について白紙に戻す考えはない。

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「地元無視で事は進めない」山口市長が議会で答弁

 6月9日に開かれた厚木市議会で一般質問に立った太田洋議員は「陳情が出て1年が経つが結果が出ていない。スケジュール的にも無理だ。白紙に戻して候補地の選定を再検討する気はないか」と市側の考えを質したが、答弁に立った山口市長は「陳情が継続審査になっていることから、議会の判断を拝聴し組合と連携しながら対応していきたい。スケジュール的には厳しいものがあるが、地元無視で事を進める気はない。施設は市民にとってなくてはならないもので、斎場問題でも条件付きで地元のご理解をいただいた。棚沢の皆さんにも不安を払拭していただきご理解を得るよう最大限の努力をしていきたい」と答えた。(2006年6月15日)

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市長へ公開質問状 候補地選定の過程明らかにして

 厚木市の棚沢地区がごみ中間処理施設の建設候補地に選定された問題で、棚沢地区「ごみ中間処理施設建設」白紙撤回を求める会(和田吉二会長・関原康夫委員長)は、これまでの陳情や要望に対して、「市はいまだに聞く耳をもたぬがごとき対応をしているのは誠に遺憾だ」として、5月30日、山口市長に宛てに候補地選定の過程について問う公開質問状を提出した。
 質問状の内容は14項目におよぶもので、市が中間処理施設候補地等検討委員会に諮問した8箇所の選定について、諮問する前に当該自治会に連絡したか。検討委員会に当該地の関係者を加えていないのは密室で決めてしまおうという目的があったからではないか。検討委員会の審議は延べ7時間に過ぎず、短時間で結論が出せるとは思えない、「はじめに結論ありきだったのではないか」。
 また、愛川町の迷惑施設が棚沢直近に隣接して集中して存在していることを承知の上で、候補地から外さなかったのはなぜか。鳶尾山を守る施策としての「展望台の設置」や鳶尾山対策協議会、住民の桜の園計画、鳶尾山に桜を植える運動などの活動や都市マスタープランでの位置づけが議論されていないのはなぜか。政策会議の日時や参加したメンバーが公表されておらず、新聞発表前に当該地周辺の住民の意見を聞くべきだったとは思わないか。
 さらには、現在に至るまで住民無視を続ける行政手法について、市民からの抗議には何一つ応えず、いまだに秘密裏に計画作業を進める行政手法を今後も続けるつもりか。このほか、計画の作業を中断して候補地選定を白紙に戻す考えはないかについても質問している。
 同会では6月10日までの回答を求めている。(2006年6月1日)

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運動場用地を売却しないで 鳶尾1丁目住民 神奈川工科大学に要望書提出 ごみ中間処理施設問題

 厚木市鳶尾1丁目の有田睦信さんと山本幸信さんは、このほど同市下荻野にある神奈川工科大学の理事長と学長に対して、厚木愛甲環境施設組合が進めているゴミ中間処理施設建設計画の候補地に上がっている棚沢の同大学運動場用地を組合に売却しないことを求める要望書を提出、この要望書の後押しをするための署名運動に乗り出した。連休明けまでに署名を集め、同大学に提出するという。
 要望書によると、21世紀の持続可能な社会ならびに循環型社会構築のための不可避要件の1つである「焼却ごみを極限まで減量化すること」に対して、厚木愛甲環境施設組合が公開している「ごみ処理広域化基本計画」は明らかに逆行しており、神奈川工科大学が、科学技術と社会の接点において枚挙に暇なく繰り返される同型問題を鑑み、同時に最高学府として将来を見据えた高い見識に基づき、棚沢にある運動場用地を「厚木愛甲環境施設組合ごみ焼却炉建設用地」として売却しないことを求めている。
 ごみ中間処理施設の建設計画には、地元の棚沢、上三田、下川入第1・同第2・同第3自治会のほか、愛川町中津地区住民からも市議会に対して建設候補地の白紙撤回を求める陳情(2月議会でともに継続審査)が出されており、鳶尾地区から反対運動が上がったのは今回が初めて。神奈川工科大学へはこれまでに棚沢地区自治会(和田吉二会長)、ごみ処理広域化を考える会(鈴木昌子代表)が、運動場用地を組合に売却しないよう申し入れている。(2006年5月1日)

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鳶尾山にごみ中間処理施設は不適切  愛川町中津地区住民が署名活動 16日にも市と議会に陳情提出

 愛川町中津地区の住民で構成する「とび尾山の自然を守る会」(矢後藤雄代表)が、1月から鳶尾山の自然環境の保全を求める署名活動を展開、このほど3,500名を越える署名が集まったため、2月16日、山口巌雄市長と森住勉市議会議長に、鳶尾山麓にある棚沢地区を「ゴミ中間処理施設」の候補地から除外することを求める陳情を提出する。現在、署名簿の確認などの準備を進めている。
 同会では、鳶尾山麓にある棚沢地区は豊かな自然に恵まれ、八菅山や中津川と共に、厚木、愛川の住民に親しまれ、大切にされてきた。もしここに「ゴミ中間処理施設」が建設されれば、市民の憩いの場が奪われるだけでなく、周辺の自然環境は大きな影響を受けるとしており、3つの具体的事項を挙げて陳情を提出する。
 それによると、(1)鳶尾山は厚木市の都市マスタープランの中で、「山と自然を育むゾーン」として位置づけられている。(2)昭和44年2月、厚木市は鳶尾山一帯を自然公園にする計画を策定したが、採石業者の土取り工事で町有林に被害が出たため、同47年6月、当時の石井忠重市長は、鳶尾山開発特別委員会で計画の断念を表明した。今後は防災対策に万全を期すとともに、緑の植樹や自然保護という方向で鳶尾山の問題を再検討すると述べ、昭和55年11月、鳶尾山の自然環境を保全するため、厚木市、愛川町の代表者により「鳶尾山対策協議会」が発足している。(3)鳶尾山の桜の名所づくり事業は、昭和62年町有林である鳶尾山の自然環境の保全や自然林の管理を合わせ、鳶尾山を桜の名所として管理していこうという趣旨でスタート、これまでに植栽本数は7,000本を超えている。
 こうした3つの理由により、鳶尾山麓の棚沢地区に「ごみ中間処理施設」を建設することは適切とは言い難く、候補地から除外することを求めるという。
 同地区の元区長や町議など32人が飛びかけ人となり、今年の1月中旬から署名活動を展開してきた。同会では、2月16日中にも厚木市と同市議会を訪れ、3,500名を超える署名簿を添えて陳情書を提出することにしている。(2006年2月15日)

 2月16日、厚木市議会に提出された陳情書

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棚沢地区ごみ中間処理施設建設白紙撤回を求める会が市長に抗議文

 厚木市の「棚沢地区ゴミ中間処理施設建設白紙撤回を求める会」(和田吉二会長・関原康夫委員長」は、1月31日、山口巌雄市長に対して、候補地選定作業は行政の密室で進められ、候補地の近隣住民および一般市民には何の相談もなしに進められているもので、貴殿が常々言及されている「市民が主役の市政」とは両立しない行為である。しかもわれわれの再三にわたる「白紙撤回」の要望には耳を貸さず、あたかも環境施設組合が勝手に調査をしているかのような言動は、われわれを愚弄するものであり、到底認めることはできない。市民無視の行政手法に強く抗議する。また、環境施設組合の構成者である愛川町の協定事項の遵守について、組合管理者である貴殿が責任をとるべきであるのに、愛川町任せとは言語道断である。われわれの要求が「白紙撤回」であることを再確認され、誠意ある回答を求める―とする抗議文を提出した。(2006年1月31日)

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死力尽くして戦うことを決議  「ごみ中間処理施設建設計画」白紙撤回を求める会

 厚木市の棚沢地区「ごみ中間処理施設建設計画」白紙撤回を求める会(和田吉二会長・関原康夫委員長」では、12月18日、神奈川工科大学棚沢運動場北側空き地で、「建設反対の決起集会」を開き、地元住民ら251人が参加、計画が無条件・白紙撤回されるまで、死力を尽くして断固戦うことを決議した=写真。
 集会では関原康夫委員長がこれまでの経過を説明、、厚木市議会と愛川町議会に提出した陳情が、継続審査になったことなどを基調報告した。
 この後、同地区の反対派住民が壇上に立ち、「候補地の選定は住民に一言も説明がなかった」「中間処理施設が出来ると環境が汚染される」「これは棚沢だけの問題ではなく、子や孫の代にも影響をおよぼす問題。頑張って阻止しないといけない」「東京杉並では半径6キロメートルまで健康被害が出た。棚沢を起点に広範囲に悪影響が出ることが考えられる」と次々と反対の意見を述べた。
 また、奈良握市議、森屋騏義市議、熊坂徹町議のほか、上三田、下川入第1、同第2自治会長らも壇上に立ち、連帯のあいさつを述べた。
 この後、柏木久雄事務局長が「決起集会決議文」を読み上げ、ごみ中間処理施設の建設は環境破壊と健康被害、交通渋滞を招き、住民の日常生活に多大な悪影響を及ぼす。近辺にはし尿処理場や火葬場があり、ごみ中間処理施設が建設されると、一地域に不快施設が集中することになり、周辺住民のストレスと不安をさらに広げることになる。愛川町が棚沢地区と取り交わした協定書には「今後、隣接地に迷惑施設は作らない」と誓約されており、町は当事者としてこれを遵守しなければならない。このような計画が、地元及び周辺住民に何の連絡もなく、一方的に決定される行政手法は健全な市民が納得できるものではない。「無条件白紙撤回されるまで、死力を尽くして戦おう」と気勢を上げた。(2005年12月18日)

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不快施設つくりません 11年前に愛川町が棚沢地区と協定書を締結

 厚木市・愛川町・清川村の3市町村で構成する「厚木愛甲環境施設組合」(管理者・山口巌雄厚木市長)の中間処理施設の建設候補地に、厚木市が同市棚沢の神奈川工科大学運動場を選定した問題で、地元の「棚沢地区ごみ中間処理施設建設白紙撤回を求める会」(和田吉二会長・関原康夫委員長)は11月24日、11年前に愛川町と棚沢地区が取り交わした協定書にもとづき、施設建設に反対する陳情を、山田登美夫町長と同町議会の熊澤俊治議長宛てに提出した。
 陳情書によると、平成6年10月20日、愛川町は町営斎場「愛川聖苑」を建設する際、「今後このような不快施設は一切つくらない」という協定書を棚沢地区と締結している。厚木愛甲環境施設組合は3市町村の理事者、議会議員、職員などによって組織されており、組合の事務事業に関する経費は3市町村からの負担によって運営されている。従って愛川町も当事者の1つであり、町としての責任は当然に及ぶものである。こうしたことから町は協定書を誠実に遵守する義務を負っており、協定書に基づき棚沢地区をゴミ中間処理施設の候補地から外すよう厚木市に申し入れるよう求めている。
 協定書は、当時の相馬晴義町長と愛川町葬祭場建設反対棚沢地区対策委員会の和田保次委員長との間で、「愛川町斎場・火葬場建設に関する協定書」ならびに別紙「協定合意事項」として交わされたもので、第7項目に「今後、棚沢自治会に隣接して新たな不快施設を設置しないようされたいことについては、要望どおりいたします」との記入がある。白紙撤回を求める会では「愛川町は協定書に書かれているように合意事項を忠実に守る責任がある。こうした約束があるので厚木市に中間処理施設の選定地区から棚沢を外すよう申し入れるのは当然のことだ」と話している。

戦略的環境アセスの実施求めて陳情 稼働後の風向きも予測調査

 厚木市森の里に住む鷺谷雅敏さんは、「厚木愛甲ごみ中間処理施設の設置候補地の選定検討を含めた「戦略的環境アセスメント」を実施するよう市長に申し入れることを求める陳情を、11月18日、厚木市議会の森住勉議長に提出した。
 環境省が平成15年11月に策定した「戦略的環境アセスメント」とは、総合計画や廃棄物処理計画などの立案段階において環境影響評価を行うもので、住民参加、情報公開が前提となる。事業の具体的内容が固まった段階で適用される環境影響評価とは異なり、環境に配慮した意思決定を出来るだけ早い段階で実施することにより、環境影響を抑制することが可能となる。広島市や名古屋市などで採用されている。鷺谷さんは「厚木市は新聞発表で市民に周知する方法をとったが、環境アセスメント・ガイドラインに沿って、候補地を再検討することが望まれる。この手続きにより住民の合意を形成することができる」と話しており、議会として市長に申し入れるよう求めている。
 また、鷺谷さんは、棚沢に計画中のごみ中間処理施設稼働後の風向きの予測を調査、11月29日記者発表した。
 厚木北消防署で観測した「厚木市防災気象情報」荻野地区の風向きにより、候補地を起点に周囲4キロメートルに焼却炉から排出されるダイオキシンなどの物質が飛散する方向をまとめたもので、1月から3月、10月から12月は西北西の風が多く吹くため、下川入、三田、下荻野、鳶尾、飯山地区が風下になり、6月から8月は南南東の風が多く吹くため、中津、春日台、角田、みはるの、上荻野地区が風下になることがわかった。また、4月、5月、9月は360度様々な風が吹くことがわかり、中津、春日台、角田、みはる野、鳶尾、荻野、下川入、依知、三田、関口など全地区が風下になることがわかった。
 鷺谷さんは「行政は新たな施設は最新型で、ダイオキシンはほとんど排出されないと言うが、基準値以下であってもゼロではない。問題は基準値濃度より排出量にあるわけで、一時的な排出量の増加や長年の排出による蓄積も懸念される」と話している。 (2005年12月1日)

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上三田・下川入4自治会も反対陳情 ゴミ中間処理施設の候補地選定問題

 厚木市の上三田自治会(鈴木泉会長)、下川入第一自治会(柏木貞雄会長)、同第二自治会(佐藤明会長)、同第三自治会(渋谷嘉平会長)の4自治会は、厚木市が「厚木愛甲環境施設組合のごみ処理中間施設」の候補地として、棚沢の神奈川工科大学の運動場を選定したことについて、10月28日、上三田自治会を代表として2840人の署名を添え、中間処理施設選定の無条件・撤回を求める陳情を、厚木市長と市議会議長に提出した。
 陳情内容は、「棚沢地区は鳶尾山麓で北東に中津川を擁した自然に恵まれた緑豊かな地区で、ゴミ中間処理施設が建設されることは大きな環境破壊であり、地域住民の健康被害など甚大な公害発生の原因となる。また、地域の交通渋滞が助長され日常生活への支障大となり、地域発展が阻害される」として、次の5項目を反対理由に上げている。
1焼却炉からは、発ガン物質であるダイオキシンや多くの有害重金属が排出され、周囲の環境汚染、健康被害に重大な影響をおよぼす。2有害物質の影響を最も強く受けるのは、胎児、乳児、幼児の子ども。病気で苦しむようになってから、住民の健康被害の原因が分かってからでは遅い。3建設予定地周辺は鳶尾山の一角で八菅山、中津川の清流と自然の宝庫。その環境を求めて周辺には何万人もの人が住んでいる。公害のまちとなるのはお断り。4最新型の大型全連続炉、高温溶融炉で24時間連続燃焼するため、産業廃棄物も併せて燃やさなければならなくなる。5鳶尾山麓には衛生プラント、愛川聖苑があり、大型ごみ処理施設の存在は地域の不活性化を助長、また才戸橋が渋滞する。 
 同問題では棚沢地区自治会が8月に反対陳情を提出、継続審議となっている。(2005年11月15日)

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棚沢自治会 1,950名の署名を添えて再度反対陳情  中間処理施設の建設地選定問題

 厚木市が6月24日に「厚木愛甲環境施設組合」(厚木市・愛川町・清川村で構成=管理者・山口巌雄市長)の中間処理施設の建設候補地に、同市の棚沢地区を選定した問題について、8月19日、地元の棚沢地区自治会(和田吉二会長・250会員)は山口市長と森住勉市議会議長に対し、無条件撤回を求める陳情を1,950人の署名を添えて提出した。
 同自治会では7月21日に、厚木市長に建設反対の陳情を提出していたが、その後30日から8月10日までの間に署名を取りまとめ、再度反対陳情を行ったもの。今後は「反対対策委員会」を設置して、強固な反対運動を推進していくという。陳情内容は次の通り。(2005年8月19日) 陳情書

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     中間処理施設の候補地 棚沢自治会が断固反対を決議

 厚木市・愛川町・清川村の3市町村で構成する「厚木愛甲環境施設組合」(管理者・山口巌雄厚木市長)の中間処理施設の建設候補地に、厚木市が同市棚沢の神奈川工科大学運動場を選定した問題で、地元の棚沢自治会(和田吉二会長・250会員)は7月18日、緊急総会を開き、地区住民の総意をもって断固反対・無条件白紙撤回を求める決議を採択、21日山口市長に対して反対陳情を提出すると共に、土地の所有者である神奈川工科大学理事長に対して土地の売却を中止する要望を文書で申し入れた。
 同自治会では7月30日より「署名運動」を開始、議会と市長に対して再度反対陳情を行う考えでいる。
 同自治会では反対の主な理由として、1どんな最新型の焼却炉でも非常に細かい形で毒物を排出し、水や大気、土壌を汚染する。2焼却炉の4キロ以内の多くは田園地帯で、稲、野菜、果物、鶏卵、牛乳などが汚染され、食生活や健康、出荷に大きな被害を受ける。3地権者が神奈川工科大学のみで周辺に民家が少ないことを選定理由としているが、地権者が一人で土地を購入するのに都合がいいというのは行政のエゴで、民家が少なければ何をしてもいいという理由にはならない。周辺には何万人もの人が住んでいる。4予定地周辺は、愛川・厚木住民の共通の憩いの場である「鳶尾山」の一角で、今後の活用について対策協議会が設置されており、ごみ焼却炉建設は協議会設置の主旨に反する。また、同地区は「落人伝説」や「そばを作らない村」などの歴史民話が県内外に紹介されており、焼却炉の建設によってイメージが損なわれる。5鳶尾山近辺の山々に天然記念物のオオワシが営巣する可能性があり、数年間の調査が必要――などを挙げている。(2005年8月1日)

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一般廃棄物の中間処理施設  厚木市が棚沢を候補地に選定 

候補地に選定された神奈川工科大学棚沢運動場
 厚木市の山口巌雄市長は6月23日記者会見し、厚木市と愛川町、清川村の3市町村で構成する「厚木愛甲環境施設組合」(管理者・山口市長)の中間処理施設(ごみ焼却施設と粗大ごみ処理施設)の建設候補地に、同市棚沢字市島の神奈川工科大学運動場を選定したと発表した。
 同運動場の面積は約9・2ヘクタール。市街化調整区域内の雑種地・山林で、雑木林を造成してグランドに整備したもの。現在は使用されていないという。
 ごみ処理の施設配置については、平成15年11月に3市町村で締結した「一般廃棄物の共同処理に関する合意書」に基づき、中間処理施設は厚木市、最終処分場は清川村、次期最終処分場は愛川町となっており、設置場所については該当する市町村がその候補地を選定すること
になっていた。
 市は庁内に設置した厚木市中間処理施設等検討委員会で、3市町村の位置関係から厚木市の中心市街地より北部にあること、3ヘクタール以上の用地が確保できること、幹線道路などの交通アクセスがよいことなどを条件に、市域の北部を中心に複数候補地の選定を進めてきたが、このほどさらに厚木バイパス線など幹線道路の接続により交通アクセスがよい、他の候補地と比べて地権者が少なく用地交渉の容易性が期待できる、周辺に民家が少ないなどの理由により棚沢を最適地として絞り込んだ。
 建設される中間処理施設は、1日当たりの処理量が、一般ごみ325トン、粗大ごみが35トンで、1日当たり平均200台の収集車が出入りする。
 同市では今後のスケジュールとして、環境施設組合に候補地として正式に報告、担当助役をヘッドとする中間処理施設建設推進組織を立ち上げ、土地の取得交渉と合わせて自治会などへの地元対応をはかっていくという。(2005年7月1日)
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