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任期満了に伴う厚木市議会議員選挙は7月13日投・開票の結果、新しい28人の顔ぶれが決まった。今回は前回より3人多い現職20人・元職2人・新人17人の計39人が立候補、近年にない激しい選挙戦を展開した。 終盤まで混戦模様が続くという波乱含みの中で、市長選や県議選に出馬して落選した元職や新人、駅頭での朝立ち、自転車やバイクなどを使ったパフォーマンス型選挙が話題を集めた。 各陣営とも福祉や教育、交通渋滞の解消、環境、防犯などの身近な政策を掲げて、票の掘り起こしに懸命となったが、有権者の反応は低調で、投票率は前回を2.06ポイント下回る48.42%で過去最低となった。 |
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選挙戦は組織や地域地盤を確実に固めた現職や新人が予想通りの強さを見せつけたが、組織が弱体化し、乱立のあおりを受けた共産党や候補者を総入れ替えした神奈川ネットワーク運動は厳しい選挙戦を強いられた。 開票の結果、現職では3人が落選したものの17人が当選、元職も2人が返り咲き、新人も9人が当選した。党派別では、自民党がこれまで通り松田則康議長の1議席、公明党は簗田晃氏、田上祥子氏、関戸順一氏の現職に加え、寺岡まゆみ氏、川口仁氏の2新人を擁立、1議席増やして5人全員が当選した、共産党は現職3人のうち森屋騏義氏が議席を守ったが、柴田盛規氏、釘丸久子氏の2人を取りこぼした。神奈川ネットワーク運動はこれまでの4議席から1人少ない3人の新人を擁立したが、3人とも当落線上でしのぎを削る厳しい選挙戦となり、山口葉子氏、前田多賀子氏の2人が当選したものの、山本智子氏を取りこぼして改選前の議席を2議席下回った。民主党は有馬慎一郎を公認、無所属の佐藤知一氏を推薦したが、公認候補が落選し、知名度のある推薦候補が当選した。また、市民の党は、新人の花田陽子氏を取りこぼしたが、市長選や県議選に出馬した元職の奈良握氏と内海光雄氏の2人が返り咲いた。また、市民の党とは異なった独自の選挙を戦った現職で無所属の高田浩氏は、3期目に挑戦したが当選にはいたらなかった。 保守系無所属では、現職12人・新人4人の合わせて16人が当選した。現職では石井芳隆氏、石井恒雄氏、新人の石射正英氏の3人が3,000票を上回る票を獲得して上位当選したほか、前回落選した竹松俊雄氏も雪辱を果たした。また、亀井善之農水相の秘書をつとめた神子雅人氏も初当選、10期目の当選を決めた最長老の徳間和男氏も健在ぶりを発揮した。 自民党を含めた保守系無所属が新人を含めてどんな会派を組むか、22日までに出される会派届けに注目される。なお、議会人事などを決める臨時会は8月8日に開かれる。 |
風見鶏(03.07.15) 厚木市議選は、39人が立候補したにもかかわらず、選挙戦は予想以上に低調で、投票率も過去最低の48・42%に終わった。現職は3人が落選したものの、17人が当選、新人9人、元職も2人が返り咲き、顔ぶれがかなり変わった▼地域代表か、政党や組織か、パフォーマンス型か、敗者復活組かなど大きな話題を集めた選挙戦だったが、結果をみると、固い組織に支えられた政党や地域地盤を固めた候補が抜群の強みを発揮した▼駅頭での朝立ちや自転車を利用したパフォーマンス組も、無党派だけでなく後援会組織や支持基盤をしっかり固めた候補や知名度の高い候補が当選した。また、市長選、県議選に出馬して落選した敗者復活組も話題を集めたが、批判をバネにした候補や知名度のある候補が返り咲きを果たした▼選挙戦半ばに新聞折込された選挙公報を見ると、市のハートプランをそのまま掲げたような内容が目立つ中で、具体的でユニークな公約や注目される政策を掲げた候補もいたが、必ずしも当選には結びつかなかった▼考えて見ると、市議選は有権者にとって一番身近な選挙である。日頃のつきあいや地域にいかに密着しているかが大きく物を言う。脱政党といわれる時代に、政党や組織だけに頼っていても駄目だし、目立つことだけをしていればいいというパフォーマンスや政策本意だけでも当選は無理だろう▼気まぐれで、選挙に行かない有権者の心理をつかむのは難しいのである。有権者のうち半数は投票に行かないのが昨今の選挙だ。それだけに最後は地域活動が当選を決めるのである。 |
氏 名 年齢 党派当選回数 得票数 |
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