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任期満了にともなう厚木市議会議員選挙は7月6日告示、13日投開票で行われるが、6月13日開かれた事前説明会には41陣営が出席、定数28に対して41人の立候補が見込まれており、市制施行後3番目に多い多数乱立型選挙となる模様だ。党派別では、無所属25人、公明党5人、共産党3人、神奈川ネットワーク運動3人、市民の党3人、民主党一人、自民党1人となっている。このうち新人は18人、現職20人、元職3人の内訳。女性も7人が立候補を予定している。今回は現職4人が引退するほか、市議を辞職して市長選・県議選に出馬した落選組が市議選に再出馬するといういわゆる逆戻り組もいて、異例の選挙戦となりそうだ。市長選や県議選の余波もあり、地区別では荻野、小鮎、南毛利、厚木、相川地区では新人が多く、現職入り乱れての激戦が予想される。また、無所属など地域代表が多いといわれる立候補予定者の中で、全市域に政治活動用ポスターを掲示するなど全国区型といわれる活動をする人、さらには本厚木駅頭やバス亭での朝立ち組、自転車を利用したパフォーマンス型選挙などで、無党派層への支持拡大を狙う人も多く、有権者がどんな判断を示すか注目される。(本文敬称略) |
創価学会など宗教票の固い支持基盤を持つ公明党は、4期つとめる貞方寛が引退、代わりに新人の川口仁、寺岡まゆみのほか、現職の簗田晃、田上祥子、関戸順一の5人を擁立する予定で、4議席から5議席をねらう。共産党は、県議選に新人を擁立したが惨敗したため、議席増を断念、森屋騏義、釘丸久子、柴田盛規の現職3人トリオが現有議席を守る。 生活クラブ生協を中心として市民運動型選挙をめざす神奈川ネットワーク運動は、市議の山本裕子が県議に転身、2期の今村まゆみ、1期の加納美奈子、北村一美も共に引退するため総入れ替えとなり、新人の山口葉子、前田多賀子、山本とも子の3人を擁立、これまで確保していた4議席から1議席少ない3議席をねらう布陣だ。 また、市民の党は市議を辞職して市長選と県議選に出馬した奈良握、内海光雄の落選組が、市議選に再出馬するほか、新人の花田ようこを擁立、議席の確保をねらう。このほか、民主党は新人の有馬慎一郎、自由民主党は現職議長の松田則康を擁立する。 注目されるのは保守系を中心に無所属で立候補を予定している顔ぶれ。現職の徳間和男は多選の批判をよそに市議選史上初めてともいえる10期目に挑戦するほか、6期目に挑戦する和田美正と太田洋の両ベテランも議席確保にいどむ。 ベテラン3人に加え、高橋徹也、萩原新吾、久崎教生、森住勉、沼田幸一、斉藤仁礼、石井恒雄が、無所属の新人と激しく票を競い合うものと見られる。 小島一郎、石井芳隆は、県議選小林常良派の支援を受けるため票の伸びが期待でき、上位当選をねらう。高田浩は今回も市民の党とは異なる独自の戦いに挑む。このほか元職の佐藤明も出馬を準備している。 一方、無所属新人では、薬剤師で医学博士の石射正英が地区あげての支援を固め上位当選をねらう。このほか湘北教職員組合の組織内候補として出馬する松前進、山口市長の直系といわれる竹松俊雄、代議士・参議院議員秘書歴10年の藤井立秀、亀井善之代議士の元秘書神子雅人、団体役員の柳原伸一、多自然型川づくりの実践者西井伯夫、25歳の最年少候補となる松本樹影など多士済々で、中野正昭、芦川富次も立候補の準備を進めている。民主党公認で県議選に出馬して落選した佐藤知一は、無所属で出馬する予定だ。 現職有利といわれる中で、新人がどんな戦いを見せるか注目されるが、市長選や県議選の余波で、上位当選組が大量票を獲得すると、当選ラインが下げることも予想され、28番目を境にして、上下5人が激しい団子レースを展開、わずか数票差で明暗が分かれるという厳しい選挙戦となりそうだ。 有権者は6月2日現在、前回より1万票198票多い17万1,164人(男8万8,990人・女8万2,174人)。投票率は選挙を行うたびに低下しており、前回の50.48%を超えるか注目される。 投票は13日の7時から20時まで市内42カ所で行われ、21時から荻野運動公園体育館で開票作業が行われる。大勢判明は23時ごろになる模様。 |
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